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第1話 隣人は美人のお姉さん

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「はー、やっぱりビールはおいしいね」

 結論から言わせてもらおう。ジャケットを脱いだお姉さんは凄かった。
 
いや、それは当然の帰結であろう。ジャケットを着ていてもその2つのたわわな膨らみは、絶えず自己主張を続けていたのだ。
  
その主張の足枷が外れたのであれば、暴走を始めるのは当たり前なのである。

「ええと、日田くんだっけ?飲まないの?飲もうよ」

「え、ああらい」

噛んでしまった。恥ずかしいよ、お母さん。

いやいや。刺激が強すぎる。引っ越し初日、長きの受験勉強という監獄から抜け出し、一人暮らしと言う、最大の自由を手に入れた矢先にだ。

目の前に最上級、最大の何か刺激物がある。
これが落ち着いていられるかって話ですよね。

「あれ?もしかして、緊張してる? 大丈夫さ、取って食おうなんて思ってないよ。」

 即席で作ったプラスチックを挟んで座るお姉さん 。片手にビール缶、心に花束。唇は赤く染まり、お酒で少し濡れてる。そして、背中に好けブラ。

  某スーパースターの歌のように描写したが、もう一方の手にはイカゲソのおつまみが握られており、色気の欠片も感じられない。

 しかし、しかしだ。読者諸君よ。先程から説明している通り胸だ。胸よ。あれで色気がラーメンの上に盛られたモヤシの如く、効果を発揮している。


さらに、唇と透けブラ以外にも、探求不明なよき香り。さらに、少し紅く染まる顔。 

 きっと俺は北海道のように試されているのだろうか?

「ならばだ」

 覚悟を決めよう。この手に握られたビールと呼ばれる代物。銀色のボディーに黒字のアルファベット。こいつを飲み干せば、きっとなすがままになるはずである。

「いただきます!」

そして、俺の人生初のアルコール摂取は、思いきりよくイッキ飲みから始まった。
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