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おねしょのはなしをかく
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寝る前に何をしていたのかな? 何か飲みすぎた? 体の調子が悪かったのかな?
ゆめの中でおべんじょを探していたことありますよね?
おしっこがしたくなったらゆめの中身がかわってしまうのかな?
たとえば、遠足や公園で遊んでいたけど、おべんじょや、のはらのおしっこできる場所を探してしまう。
*
でも、ゆめは色んな方法でおしっこのじゃまをします。おべんじょが見つからない、どのとびらも閉まっている、だれかが近くにいるとか。
ばっちゃにも言われたことがあります。おべんじょがこわれていたり、とても汚れている。
「そこでしたらいかん」と。
ここまででゆめがさめなければたいへんです。
でも、わたしはじゃまをされたことがありませんでした。
いつも学校で使うおべんじょのとびらをしめるか、いえにあるものにたどり着いてしまうのでした。
学校ではいちばんおくのおべんじょを使っていて、ゆめでも同じでした。
もうがまんができないからじゃまされなかったのかな?
*
おしっこしてもだいじょうぶな所だからあんしんしてできるんですよね。
いっぱいまでたまっていたから、した時はとっても気持ちがいいんですよ。
でもどうしてだろう? わたしはちゃんとおべんじょでおしっこしたんだよ? どうしてパンツもパジャマもおふとんまでぬれているの? ゆめの中のできごとなのに。
パンツ、パジャマとシーツは洗たくきで洗うけど、おふとんは屋根の上にほされてしまう。
グラウンドでソフトボールやキックベースボールをしていた子たちの練習が終わってからほされていたのかな? わたしのおねしょがうわさになることはありませんでした。
通学路のとちゅうにいえがあった子はたいへんですね。
その子は「ねしょんべんぎつね」とよばれてました。もうすぐ4ねんせいなのにへんなあだ名をつけられてかわいそうでした。
でも、わたしはもうすぐ中学生なのにしてしまいました。
その日は体の調子が悪かったのか、学校から帰ってからずっと寝ていて、おべんじょへ行かずに夜も寝ていました。
ゆめはつり天井という、天井がゆっくりとおりて来るものでした。わたしはかべのあなに逃げて無事でした。
でも、無事ではありませんでした。わたしはいえのおべんじょにいたのです。
だからふつうにすわっておしっこしました。
*
とちゅうでおもらししていることに気付いてあわてて止めることができました。
ぬれているのはパンツとパジャマだけ。おふとんは無事でした。パンツは前の日のものととりかえ、洗たくきにねじりこみ、パジャマにはアイロンを当てました。おしっこのゆげがあがりました。
お母さんがおりてきたけど、ぜんそくが出て起きたことにしてごまかしました。
*
朝からバスに乗って商工会議所までそろばんのしけんを受けに行ったけど、集中できずに結果は不合格でした。
帰ってからお友だちのいえへ行った時になぜか「おねしょ」の話になって、わたしはしんぞうが口から飛び出しそうでした。
その時にテレビではやっていた「冗談はよせっ!」と言いました。お友だちからは右左の手を入れかえ、「冗談はせよっ!」と言い返されました。
バレていたのかな? そんなことありませんよね? かんぺきにしまつしたのですもの。
しばらくは夜寝る前にまたおねしょしないかしんぱいでした。でも、その日を最後にすることはありませんでした。
おしっこするゆめは今でもみますよ。ゆめだと気付いてわざとおしっこすることだって。
でも、なにもぬらすことはありませんでした。ふしぎですね。
*
北畑静子先生の「わたしの おねしょのはなし」では町でいちばん大きなびょういんへつれて行かれ、えらい先生にみてもらいます。
「どこも悪くないですよ。しんけいです。おねしょしまいといっしょうけんめいに思うからしてしまうのです」
この先生のお言葉は幼かった静子先生の助けになります。なんて本当のことをわかっているのだろう、初めて会ったのにわたしの本当の気持ちを知っていると。
*
おしっこのゆめとおねしょは、本当はかんけいがないそうです。
でも、それがなければおはなしが書けませんよね?
----
引用元:北畑静子作「わたしの おねしょのはなし」(椋鳩十編「ねしょんべんものがたり」より)
*
あとがき
開さい期間も終わりにちかづいたある日、長野県の新幹線駅前で新宿へ向かうバスを見かけました。
ゆめの中でおべんじょを探していたことありますよね?
おしっこがしたくなったらゆめの中身がかわってしまうのかな?
たとえば、遠足や公園で遊んでいたけど、おべんじょや、のはらのおしっこできる場所を探してしまう。
*
でも、ゆめは色んな方法でおしっこのじゃまをします。おべんじょが見つからない、どのとびらも閉まっている、だれかが近くにいるとか。
ばっちゃにも言われたことがあります。おべんじょがこわれていたり、とても汚れている。
「そこでしたらいかん」と。
ここまででゆめがさめなければたいへんです。
でも、わたしはじゃまをされたことがありませんでした。
いつも学校で使うおべんじょのとびらをしめるか、いえにあるものにたどり着いてしまうのでした。
学校ではいちばんおくのおべんじょを使っていて、ゆめでも同じでした。
もうがまんができないからじゃまされなかったのかな?
*
おしっこしてもだいじょうぶな所だからあんしんしてできるんですよね。
いっぱいまでたまっていたから、した時はとっても気持ちがいいんですよ。
でもどうしてだろう? わたしはちゃんとおべんじょでおしっこしたんだよ? どうしてパンツもパジャマもおふとんまでぬれているの? ゆめの中のできごとなのに。
パンツ、パジャマとシーツは洗たくきで洗うけど、おふとんは屋根の上にほされてしまう。
グラウンドでソフトボールやキックベースボールをしていた子たちの練習が終わってからほされていたのかな? わたしのおねしょがうわさになることはありませんでした。
通学路のとちゅうにいえがあった子はたいへんですね。
その子は「ねしょんべんぎつね」とよばれてました。もうすぐ4ねんせいなのにへんなあだ名をつけられてかわいそうでした。
でも、わたしはもうすぐ中学生なのにしてしまいました。
その日は体の調子が悪かったのか、学校から帰ってからずっと寝ていて、おべんじょへ行かずに夜も寝ていました。
ゆめはつり天井という、天井がゆっくりとおりて来るものでした。わたしはかべのあなに逃げて無事でした。
でも、無事ではありませんでした。わたしはいえのおべんじょにいたのです。
だからふつうにすわっておしっこしました。
*
とちゅうでおもらししていることに気付いてあわてて止めることができました。
ぬれているのはパンツとパジャマだけ。おふとんは無事でした。パンツは前の日のものととりかえ、洗たくきにねじりこみ、パジャマにはアイロンを当てました。おしっこのゆげがあがりました。
お母さんがおりてきたけど、ぜんそくが出て起きたことにしてごまかしました。
*
朝からバスに乗って商工会議所までそろばんのしけんを受けに行ったけど、集中できずに結果は不合格でした。
帰ってからお友だちのいえへ行った時になぜか「おねしょ」の話になって、わたしはしんぞうが口から飛び出しそうでした。
その時にテレビではやっていた「冗談はよせっ!」と言いました。お友だちからは右左の手を入れかえ、「冗談はせよっ!」と言い返されました。
バレていたのかな? そんなことありませんよね? かんぺきにしまつしたのですもの。
しばらくは夜寝る前にまたおねしょしないかしんぱいでした。でも、その日を最後にすることはありませんでした。
おしっこするゆめは今でもみますよ。ゆめだと気付いてわざとおしっこすることだって。
でも、なにもぬらすことはありませんでした。ふしぎですね。
*
北畑静子先生の「わたしの おねしょのはなし」では町でいちばん大きなびょういんへつれて行かれ、えらい先生にみてもらいます。
「どこも悪くないですよ。しんけいです。おねしょしまいといっしょうけんめいに思うからしてしまうのです」
この先生のお言葉は幼かった静子先生の助けになります。なんて本当のことをわかっているのだろう、初めて会ったのにわたしの本当の気持ちを知っていると。
*
おしっこのゆめとおねしょは、本当はかんけいがないそうです。
でも、それがなければおはなしが書けませんよね?
----
引用元:北畑静子作「わたしの おねしょのはなし」(椋鳩十編「ねしょんべんものがたり」より)
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あとがき
開さい期間も終わりにちかづいたある日、長野県の新幹線駅前で新宿へ向かうバスを見かけました。
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