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◆◆◆◆
僕の名前はルキウス・グラン。グラン王国の第二王子だ。
しかし『王子』と名ばかりで、長い間『無能』として周囲から蔑まれている。
側妃の産んだ子どもで、それほど地位が高くないというのもあるが、『人の心が読める』という摩訶不思議な力を持っているのが大きな原因だろう。
その昔、すぐれた異能をもった男が戦争の英雄としてこの国を興したらしい。
けれども、そんなものは歴史を脚色した、おとぎ話のようなものだと軽く考えていたかつての自分を殴り飛ばしてやりたい。
僕のこの力を見れば、世の中には人間の理解の及ばない力があるとわかるはず。
物心ついたころから、僕はこの異能に苦しまなければならなかった。
ともすれば呪いのような力に翻弄されたのである。
人は笑顔の仮面を被り、平気で嘘をつく。とりわけ王宮にはそんな人間が多かった。
人の隠された悪意を目の当たりにして、はたして平常心を保っていられる子どもがどれだけいるだろうか。
僕は人というものが怖くなった。
母はすっかり自室に閉じこもるようになった僕を心配してくれたが、実はそれが本心でないことを僕だけが知っている。
母はいつだって自分のことしか考えていない。
いざこの異能を打ち明けると、母は言ったのだ。『なんてことなの! 正気に戻って!』
そして僕を突き放した。『この化け物め!!』と――。
それから僕はますます自分の殻に閉じこもるようになり、まわりもそんな僕を煙たく思うようになっていった。
『兄上の体型はズボラ、根性無し、怠け者のそれだ! 事実、そのだらしない体からは悪臭が漂い、お付きの者さえ煙たがっている! そればかりか兄上は公務さえまともにこなせない! ただの金食い虫! 税金の無駄遣いだ!』
あの日、弟のエドヴァルトが言ったことは本当のことだ。
エドヴァルトの場合、一番上の兄ファブリスへの劣等感がつのるあまり、僕に八つ当たりしている面もいなめないが。
この通り、僕は『ダメ人間』になってしまったのだから、それくらいのことを言われても仕方ないのだ。
政略とはいえ、こんな僕なんかと婚約を結ばなければならなかったケティにも申し訳ないくらいだった。
『ルキウス殿下、大丈夫ですか?』
だからこそ信じられなかった。こんな僕に声をかけてくれる人がいたことに。
まるで物語のヒーローのように颯爽と現れた女性は、どういうわけか僕の心配をした。
イネス・ロヴィエール。デビュタントだとわかる真っ白なドレスに、燃えるような赤い髪が映えている。だが社交界デビューしたばかりには思えないほど、男を惹きつける色香を漂わせている。アメジストのような紫の瞳が美しい。
そんな彼女の心の声に集中してみれば、悪意がないことはすぐにわかった。
『私ってかっこいい』『色っぽいお姉さんに見えているといいな』『素敵な殿方をゲットしたいわ』などと妙な声が聞こえてきて若干引いてしまった部分はあるものの、僕を心配する気持ちに嘘はないようだ。
僕なんかを顧みる人はいないと思ったのに、彼女だけは違ったのだ。
『碧い目が湖みたい』
僕の目が綺麗だと思ってくれた。
『下ばかり見てないで、前を向いて』
会ったばかりの男にキッパリと言ってくれた。
その太陽みたいな眩しさに驚かずにはいられない。
単純といえばそれまでかもしれないが、そんなことを言ってくれる人は今まで誰もいなかったからだ。
何より嘘がない。まっすぐで飾らない彼女の心に、どうしても僕の心が惹きつけられてしまう。
もしかしたら僕……いいや、俺は、変われるのかもしれない。
イネスと出会い、早くも三カ月が経った。
たった数カ月で俺が激変することはなかったものの、日々交流を重ね、こんこんと自信を説かれたおかげか、物事に取り組む姿勢が変わったと思う。
どうやら俺はやればできる人間だったようだ。
さっそく公務の場で『物覚えが良い』『計算が速い』などと褒められるようになったのだ。
スポーツ万能で成績優秀な兄弟に挟まれ、なおかつ異能によって極度に自信を失っていた俺も、少しずつ日の目を見るようになっている。
体型のほうも、まんまるからぽっちゃりくらいには変わっている。
もう少し痩せて筋肉をつけたら、『筋が浮き出た腕にぶら下がりたい』『脱いだらすごい大胸筋に抱きつきたい』と思っているイネスも見直してくれるだろうか。
心が醜いのはもってのほかだが、やはり見た目も重要だと思う。
できれば彼女にふさわしく、身も心もかっこいい男になりたい。
「イネスは筋肉質な男性が好きなの?」
激励会という名の二人だけのお茶会が開かれたある日、俺が思い切って男性の好みを尋ねれば、イネスは力強く頷いた。
「ええ、だって強さを感じますもの。恋愛小説のようにヒロインのピンチにすかさず現れるヒーロー! 好きな人に守られるってとってもロマンチックじゃありませんか?」
「へぇ……きみって小説に興味はないと思っていたけど意外だな」
「そっちの小説には興味ありませんわ」
ここでイネスが言う好きな小説とは、俺たちが生きるこの世界の話ではなく本のことだ。
彼女自身『メイドは主人の腕に抱かれ、そのまま熱い夜を過ごした』とあるような、大人の恋を所望している。『ちゅっちゅっしたり、いちゃいちゃしたりする』本が好きらしい。
俺が自分を改造しようと努力するかたわら、彼女のほうは『熱い夜ってなんだろう? やっぱり雄しべと雌しべのことだよね。イッちゃうのかな?』などとしょっちゅういかがわしい想像をしている。
俺に心を読まれているとわかっていながらやめないなんて。いっそ清々しいほどエッチな女性だ。
「イネス、お願いだから心の中を落ち着けて」
危うく紅茶を噴きそうになったが、俺はなんとか堪えた。
ただ顔が赤いので、『ウブな反応を見せちゃって可愛いなぁ』と思われてしまったが。
「俺のほうがイネスよりもずっと年上なのに、なんだか恥ずかしいよ」
「私は結構慣れましたわ、ルキウスさま」
しどろもどろに言う俺に、イネスはフフッとあざとく笑った。
可愛いのはイネスのほうだよ……と思ったが、さすがにそれは口にしない。
まだ言えない。今の俺ではダメなのだ。
ただ、初めて会ったころに比べると、俺も彼女もだいぶ仲良くなれたと思う。
『お嬢さん』『殿下』ではなく『イネス』『ルキウスさま』と親しく名前で呼び合うあたり、グッと距離が近づいた感じがする。
イネスといると俺は楽しかった。
彼女もそう思ってくれている。
だけど俺は胸がドキドキして痛いくらいだった。
俺がドキドキしているみたいに、いつか彼女も胸を高鳴らせてくれるだろうか。
イネスの言う、小説の世界なんて知らない。俺だって興味ない。
当然ヒロインも。
知っているのは、興味があるのは、俺の目の前で輝くように笑う彼女だけ。
僕の名前はルキウス・グラン。グラン王国の第二王子だ。
しかし『王子』と名ばかりで、長い間『無能』として周囲から蔑まれている。
側妃の産んだ子どもで、それほど地位が高くないというのもあるが、『人の心が読める』という摩訶不思議な力を持っているのが大きな原因だろう。
その昔、すぐれた異能をもった男が戦争の英雄としてこの国を興したらしい。
けれども、そんなものは歴史を脚色した、おとぎ話のようなものだと軽く考えていたかつての自分を殴り飛ばしてやりたい。
僕のこの力を見れば、世の中には人間の理解の及ばない力があるとわかるはず。
物心ついたころから、僕はこの異能に苦しまなければならなかった。
ともすれば呪いのような力に翻弄されたのである。
人は笑顔の仮面を被り、平気で嘘をつく。とりわけ王宮にはそんな人間が多かった。
人の隠された悪意を目の当たりにして、はたして平常心を保っていられる子どもがどれだけいるだろうか。
僕は人というものが怖くなった。
母はすっかり自室に閉じこもるようになった僕を心配してくれたが、実はそれが本心でないことを僕だけが知っている。
母はいつだって自分のことしか考えていない。
いざこの異能を打ち明けると、母は言ったのだ。『なんてことなの! 正気に戻って!』
そして僕を突き放した。『この化け物め!!』と――。
それから僕はますます自分の殻に閉じこもるようになり、まわりもそんな僕を煙たく思うようになっていった。
『兄上の体型はズボラ、根性無し、怠け者のそれだ! 事実、そのだらしない体からは悪臭が漂い、お付きの者さえ煙たがっている! そればかりか兄上は公務さえまともにこなせない! ただの金食い虫! 税金の無駄遣いだ!』
あの日、弟のエドヴァルトが言ったことは本当のことだ。
エドヴァルトの場合、一番上の兄ファブリスへの劣等感がつのるあまり、僕に八つ当たりしている面もいなめないが。
この通り、僕は『ダメ人間』になってしまったのだから、それくらいのことを言われても仕方ないのだ。
政略とはいえ、こんな僕なんかと婚約を結ばなければならなかったケティにも申し訳ないくらいだった。
『ルキウス殿下、大丈夫ですか?』
だからこそ信じられなかった。こんな僕に声をかけてくれる人がいたことに。
まるで物語のヒーローのように颯爽と現れた女性は、どういうわけか僕の心配をした。
イネス・ロヴィエール。デビュタントだとわかる真っ白なドレスに、燃えるような赤い髪が映えている。だが社交界デビューしたばかりには思えないほど、男を惹きつける色香を漂わせている。アメジストのような紫の瞳が美しい。
そんな彼女の心の声に集中してみれば、悪意がないことはすぐにわかった。
『私ってかっこいい』『色っぽいお姉さんに見えているといいな』『素敵な殿方をゲットしたいわ』などと妙な声が聞こえてきて若干引いてしまった部分はあるものの、僕を心配する気持ちに嘘はないようだ。
僕なんかを顧みる人はいないと思ったのに、彼女だけは違ったのだ。
『碧い目が湖みたい』
僕の目が綺麗だと思ってくれた。
『下ばかり見てないで、前を向いて』
会ったばかりの男にキッパリと言ってくれた。
その太陽みたいな眩しさに驚かずにはいられない。
単純といえばそれまでかもしれないが、そんなことを言ってくれる人は今まで誰もいなかったからだ。
何より嘘がない。まっすぐで飾らない彼女の心に、どうしても僕の心が惹きつけられてしまう。
もしかしたら僕……いいや、俺は、変われるのかもしれない。
イネスと出会い、早くも三カ月が経った。
たった数カ月で俺が激変することはなかったものの、日々交流を重ね、こんこんと自信を説かれたおかげか、物事に取り組む姿勢が変わったと思う。
どうやら俺はやればできる人間だったようだ。
さっそく公務の場で『物覚えが良い』『計算が速い』などと褒められるようになったのだ。
スポーツ万能で成績優秀な兄弟に挟まれ、なおかつ異能によって極度に自信を失っていた俺も、少しずつ日の目を見るようになっている。
体型のほうも、まんまるからぽっちゃりくらいには変わっている。
もう少し痩せて筋肉をつけたら、『筋が浮き出た腕にぶら下がりたい』『脱いだらすごい大胸筋に抱きつきたい』と思っているイネスも見直してくれるだろうか。
心が醜いのはもってのほかだが、やはり見た目も重要だと思う。
できれば彼女にふさわしく、身も心もかっこいい男になりたい。
「イネスは筋肉質な男性が好きなの?」
激励会という名の二人だけのお茶会が開かれたある日、俺が思い切って男性の好みを尋ねれば、イネスは力強く頷いた。
「ええ、だって強さを感じますもの。恋愛小説のようにヒロインのピンチにすかさず現れるヒーロー! 好きな人に守られるってとってもロマンチックじゃありませんか?」
「へぇ……きみって小説に興味はないと思っていたけど意外だな」
「そっちの小説には興味ありませんわ」
ここでイネスが言う好きな小説とは、俺たちが生きるこの世界の話ではなく本のことだ。
彼女自身『メイドは主人の腕に抱かれ、そのまま熱い夜を過ごした』とあるような、大人の恋を所望している。『ちゅっちゅっしたり、いちゃいちゃしたりする』本が好きらしい。
俺が自分を改造しようと努力するかたわら、彼女のほうは『熱い夜ってなんだろう? やっぱり雄しべと雌しべのことだよね。イッちゃうのかな?』などとしょっちゅういかがわしい想像をしている。
俺に心を読まれているとわかっていながらやめないなんて。いっそ清々しいほどエッチな女性だ。
「イネス、お願いだから心の中を落ち着けて」
危うく紅茶を噴きそうになったが、俺はなんとか堪えた。
ただ顔が赤いので、『ウブな反応を見せちゃって可愛いなぁ』と思われてしまったが。
「俺のほうがイネスよりもずっと年上なのに、なんだか恥ずかしいよ」
「私は結構慣れましたわ、ルキウスさま」
しどろもどろに言う俺に、イネスはフフッとあざとく笑った。
可愛いのはイネスのほうだよ……と思ったが、さすがにそれは口にしない。
まだ言えない。今の俺ではダメなのだ。
ただ、初めて会ったころに比べると、俺も彼女もだいぶ仲良くなれたと思う。
『お嬢さん』『殿下』ではなく『イネス』『ルキウスさま』と親しく名前で呼び合うあたり、グッと距離が近づいた感じがする。
イネスといると俺は楽しかった。
彼女もそう思ってくれている。
だけど俺は胸がドキドキして痛いくらいだった。
俺がドキドキしているみたいに、いつか彼女も胸を高鳴らせてくれるだろうか。
イネスの言う、小説の世界なんて知らない。俺だって興味ない。
当然ヒロインも。
知っているのは、興味があるのは、俺の目の前で輝くように笑う彼女だけ。
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