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猫
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おはよう毒花です。
私は猫が好きだ。
長い間一緒に暮らした猫のことはめちゃくちゃ大好きで世界一愛していた。
私は毎朝毎晩、真剣に猫に好きだ好きだ愛していると言っていたので、やつは耳の先からしっぽの先までいつも愛されている自信に溢れていた。
やつは迷いなく自分がしたいことを主張し、それを私に受け入れてもらって、ますます愛されている自信を深めていった。
なかなか満足度の高い人生(猫生)だったのではないだろうか。
私は男に自分から好きだと言ってもうまくいったためしがない。
受け入れられたことがない。
なので、今まで男から好きだと言われたときにしかつきあったことがないし、それではうまくいかなかった。
とても残念な人生だ。
でも人間の男はだめだったけど、やつ(オス)はきらきらした瞳で私を見つめて、時にはだるそうに甘えながら、私に愛を返してくれた。
私が好きだ好きだ愛していると言っても受けとめてくれて大丈夫だったのがやつだけだった。
やつが死んだとき、私は泣いた。
もう猫として十分といえるほど長生きしてくれたし、これ以上はもうないだろうというくらい愛していたし、愛された。
それがわかっていた。
だから、私はやつが死んだことが悲しいだけで泣いていたのではなかった。
正確にはやつのいないこれからの人生を生きなくてはいけない私が可哀想で泣いていたのだった。
泣いて泣いて泣いて、泣きながらまた残念な人生へと私は戻ったのだった。
私は猫が好きだ。
長い間一緒に暮らした猫のことはめちゃくちゃ大好きで世界一愛していた。
私は毎朝毎晩、真剣に猫に好きだ好きだ愛していると言っていたので、やつは耳の先からしっぽの先までいつも愛されている自信に溢れていた。
やつは迷いなく自分がしたいことを主張し、それを私に受け入れてもらって、ますます愛されている自信を深めていった。
なかなか満足度の高い人生(猫生)だったのではないだろうか。
私は男に自分から好きだと言ってもうまくいったためしがない。
受け入れられたことがない。
なので、今まで男から好きだと言われたときにしかつきあったことがないし、それではうまくいかなかった。
とても残念な人生だ。
でも人間の男はだめだったけど、やつ(オス)はきらきらした瞳で私を見つめて、時にはだるそうに甘えながら、私に愛を返してくれた。
私が好きだ好きだ愛していると言っても受けとめてくれて大丈夫だったのがやつだけだった。
やつが死んだとき、私は泣いた。
もう猫として十分といえるほど長生きしてくれたし、これ以上はもうないだろうというくらい愛していたし、愛された。
それがわかっていた。
だから、私はやつが死んだことが悲しいだけで泣いていたのではなかった。
正確にはやつのいないこれからの人生を生きなくてはいけない私が可哀想で泣いていたのだった。
泣いて泣いて泣いて、泣きながらまた残念な人生へと私は戻ったのだった。
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