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46.儀式
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エライものを見つけてしまった!
これってヒントどころじゃなくない? 凄くない? 私って!
ああ! 埃まみれになっても蜘蛛に体を這われても、この世で一番嫌いな鼠がチョロチョロっと横切ったのを見て死ぬかと思っても諦めないでよかった!
ノートと原本を照らし合わせながら読み進めているうちに、見つけた時のショックで一時冷えた体はすぐに正常に戻り、今や興奮状態で熱いくらいだ。
夢中になって読んでいるうちに、気付けば日がとっぷりと暮れていた。
まずい! 早く部屋に戻らないとメアリーに叱られる!
私は本とノートを抱えて急いで屋根裏部屋を出た。
★
禁書とノートの存在は義父にもメアリーにも誰にも話さなかった。
とりあえず、自分一人で中身を検証することにした。相談するにしても一番初めはアーサー本人に相談したい。そう思ったからだ。
義父との夕食の間、早く自分の部屋に帰りたくて会話も上の空になってしまった。頓珍漢な返事ばかりしていた気がするが、優しい義父は笑って流してくれた。本当にできたお人だ。
部屋に戻ると、今日は疲れているからと早々に寝支度を整え、メアリーには下がってもらった。そして一人机に向かい、先ほど研究室から持ってきた禁書とノートを広げた。
もう一度最初のページから読み始める。
ウィリアムの字は綺麗なのだが、小さい上に、書き損じや書き直しが多く、二重線で消されていたり、途中で無駄に注釈が入ったり、はたまた苛立ちからだろうか、グリグリと文字が乱暴に塗りつぶされている箇所があったりと、まあ、読みづらいと言ったらない。
だが読み進めると、ノート半分以降はもう文章は無くなり、円形の奇怪な図形が幾つも描かれていた。きっと魔法陣という奴なのだろう。
禁書には図形など載っておらず、文章で魔法陣の説明が書いてあるようだ。それをウィリアムが訳し図形化したのだろう。正直に言って現代文で書かれていても私にはチンプンカンプンだ。ウィリアムも苦労したようで幾つも図形が描かれている。
そうして最後のページに完成したと思われる、美しく複雑な模様をした魔法陣が描かれていた。
私は引き出しから紙を取り出すと、その魔法陣を写し始めた。
コンパスと定規を駆使して必死に模写する。しかし、複雑過ぎてなかなか上手くいかない。
何度も何度も描き直し、やっと出来上がった時は真夜中だった。
だが、これも好都合。いや、上出来。夜明けまでかかってしまうかと思ったが、よく夜中のうちに出来上がったものだ。
私は禁書とノート、そして描き上がった魔法陣の紙を持ってこっそりと部屋を出た。
★
私がやって来たのはやって来たのは屋根裏部屋だ。
途中、トイレに寄ってバケツに水も汲んできた。儀式に必要だからだ。
そう、儀式。
私はこれからウィリアムと同じことをするつもりでここにやって来た。
彼と同じように悪魔を召喚する。
そしてその悪魔に呪いを解いてもらう。もしくは解く方法を教えてもらうのだ。
私は窓際の作業台で儀式の準備に取り掛かった。
幸いなことに道具はすべてここにある。なぜこんなところにこんな物があるのだろうと思っていたが、過去にウィリアムが使った小道具だったわけだ。
作業台に洗顔用のタライを置き、その四つ角に蝋燭を立てた燭台を置く。さらに両端に卓上用の鏡を一つずつ、タライを挟んで合わせ鏡のように配置する。
配置が終わると、私はタライに水を張り、蝋燭に火を着けた。蝋燭の炎がユラユラと水面を怪しく照らす。
私は時計を見た。もう少しで3時。大事なのは時間だ。
2時58分・・・。カチカチと秒針の音がやたらと大きく聞こえる。
2時59分・・・。ドキドキと心臓の音が、カチカチと鳴る秒針と同じくらいうるさい。
59分30秒・・・。目を閉じ、胸を押さえて大きく深呼吸する。
後20秒。私の力作の魔法陣が描かれた紙を手に取った。
後10秒・・・、5秒・・・、3、2、1・・・。
3時ジャスト。私は水面に魔法陣の紙をそっと置いた。すぐにインクが水に溶け始め、美しい魔法陣が歪む。
「〇△?☆■~・・・・」
間を開けずにウィリアムのノートに書かれていた呪文を口ずさみ、最後に魔法陣にふーっと息を吹きかけた。
すると、歪んでいた魔法陣が綺麗な形に戻り、同時に二つの鏡がピカッと光ったと思ったら、お互いに向かって細い光の線が出来た。
その光の線はどんどん太くなり、ますます明るくなる。そしてその中央辺り、水面の魔法時のちょうど上の部分が膨れ上がり丸くなったと思ったら、バチンッという大きな破裂音と強烈な光を放った。
私は思わず頭を抱えて蹲った。
眩い光が消えた時、今度はバチャンっと何かが水に落ちた音が聞こえた。
私は恐る恐る顔を上げた。もう鏡から何の光も発せられていない。四本の蝋燭の炎の明かりだけ。私はゆっくりと起き上がると、そーっとタライを覗き込んだ。
「何でこんなとこに水たまりがあるんだよ!」
タライの水から何かが勢いよく顔を出した。
それは、タライの淵に手を掛け、プルプルと頭を振っている。
大きくとがった耳に零れそうなほどの大きな赤い目。眉毛は無く、潰れたような鼻。グロテスクな色の皮膚に毛は一本も生えていない。
その生き物は手だけでなく、足もタライの淵に掛けて外に這い出すと、
「お前か? 俺を呼び出したのは!」
私を睨みつけながら腰に手を当てて仁王立ちした。
小さっ! 悪魔、小さっ!
これってヒントどころじゃなくない? 凄くない? 私って!
ああ! 埃まみれになっても蜘蛛に体を這われても、この世で一番嫌いな鼠がチョロチョロっと横切ったのを見て死ぬかと思っても諦めないでよかった!
ノートと原本を照らし合わせながら読み進めているうちに、見つけた時のショックで一時冷えた体はすぐに正常に戻り、今や興奮状態で熱いくらいだ。
夢中になって読んでいるうちに、気付けば日がとっぷりと暮れていた。
まずい! 早く部屋に戻らないとメアリーに叱られる!
私は本とノートを抱えて急いで屋根裏部屋を出た。
★
禁書とノートの存在は義父にもメアリーにも誰にも話さなかった。
とりあえず、自分一人で中身を検証することにした。相談するにしても一番初めはアーサー本人に相談したい。そう思ったからだ。
義父との夕食の間、早く自分の部屋に帰りたくて会話も上の空になってしまった。頓珍漢な返事ばかりしていた気がするが、優しい義父は笑って流してくれた。本当にできたお人だ。
部屋に戻ると、今日は疲れているからと早々に寝支度を整え、メアリーには下がってもらった。そして一人机に向かい、先ほど研究室から持ってきた禁書とノートを広げた。
もう一度最初のページから読み始める。
ウィリアムの字は綺麗なのだが、小さい上に、書き損じや書き直しが多く、二重線で消されていたり、途中で無駄に注釈が入ったり、はたまた苛立ちからだろうか、グリグリと文字が乱暴に塗りつぶされている箇所があったりと、まあ、読みづらいと言ったらない。
だが読み進めると、ノート半分以降はもう文章は無くなり、円形の奇怪な図形が幾つも描かれていた。きっと魔法陣という奴なのだろう。
禁書には図形など載っておらず、文章で魔法陣の説明が書いてあるようだ。それをウィリアムが訳し図形化したのだろう。正直に言って現代文で書かれていても私にはチンプンカンプンだ。ウィリアムも苦労したようで幾つも図形が描かれている。
そうして最後のページに完成したと思われる、美しく複雑な模様をした魔法陣が描かれていた。
私は引き出しから紙を取り出すと、その魔法陣を写し始めた。
コンパスと定規を駆使して必死に模写する。しかし、複雑過ぎてなかなか上手くいかない。
何度も何度も描き直し、やっと出来上がった時は真夜中だった。
だが、これも好都合。いや、上出来。夜明けまでかかってしまうかと思ったが、よく夜中のうちに出来上がったものだ。
私は禁書とノート、そして描き上がった魔法陣の紙を持ってこっそりと部屋を出た。
★
私がやって来たのはやって来たのは屋根裏部屋だ。
途中、トイレに寄ってバケツに水も汲んできた。儀式に必要だからだ。
そう、儀式。
私はこれからウィリアムと同じことをするつもりでここにやって来た。
彼と同じように悪魔を召喚する。
そしてその悪魔に呪いを解いてもらう。もしくは解く方法を教えてもらうのだ。
私は窓際の作業台で儀式の準備に取り掛かった。
幸いなことに道具はすべてここにある。なぜこんなところにこんな物があるのだろうと思っていたが、過去にウィリアムが使った小道具だったわけだ。
作業台に洗顔用のタライを置き、その四つ角に蝋燭を立てた燭台を置く。さらに両端に卓上用の鏡を一つずつ、タライを挟んで合わせ鏡のように配置する。
配置が終わると、私はタライに水を張り、蝋燭に火を着けた。蝋燭の炎がユラユラと水面を怪しく照らす。
私は時計を見た。もう少しで3時。大事なのは時間だ。
2時58分・・・。カチカチと秒針の音がやたらと大きく聞こえる。
2時59分・・・。ドキドキと心臓の音が、カチカチと鳴る秒針と同じくらいうるさい。
59分30秒・・・。目を閉じ、胸を押さえて大きく深呼吸する。
後20秒。私の力作の魔法陣が描かれた紙を手に取った。
後10秒・・・、5秒・・・、3、2、1・・・。
3時ジャスト。私は水面に魔法陣の紙をそっと置いた。すぐにインクが水に溶け始め、美しい魔法陣が歪む。
「〇△?☆■~・・・・」
間を開けずにウィリアムのノートに書かれていた呪文を口ずさみ、最後に魔法陣にふーっと息を吹きかけた。
すると、歪んでいた魔法陣が綺麗な形に戻り、同時に二つの鏡がピカッと光ったと思ったら、お互いに向かって細い光の線が出来た。
その光の線はどんどん太くなり、ますます明るくなる。そしてその中央辺り、水面の魔法時のちょうど上の部分が膨れ上がり丸くなったと思ったら、バチンッという大きな破裂音と強烈な光を放った。
私は思わず頭を抱えて蹲った。
眩い光が消えた時、今度はバチャンっと何かが水に落ちた音が聞こえた。
私は恐る恐る顔を上げた。もう鏡から何の光も発せられていない。四本の蝋燭の炎の明かりだけ。私はゆっくりと起き上がると、そーっとタライを覗き込んだ。
「何でこんなとこに水たまりがあるんだよ!」
タライの水から何かが勢いよく顔を出した。
それは、タライの淵に手を掛け、プルプルと頭を振っている。
大きくとがった耳に零れそうなほどの大きな赤い目。眉毛は無く、潰れたような鼻。グロテスクな色の皮膚に毛は一本も生えていない。
その生き物は手だけでなく、足もタライの淵に掛けて外に這い出すと、
「お前か? 俺を呼び出したのは!」
私を睨みつけながら腰に手を当てて仁王立ちした。
小さっ! 悪魔、小さっ!
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