5 / 23
第五話
しおりを挟む「好きです、付き合ってください!」
それは中学一年生の…夏の事だった。
転生後、中学に入学して初めての夏。セミが元気よく鳴いてる日の放課後。
目の前にはとても可愛らしく、頬を染めながらこちらを見つめてくる1人の女子。
俺は今
前世でも経験しなかった【告白】を受けている。
「え…と、お、俺であってる…?」
「は、はい…!一目見た時から好きだなって…」
ポッと頬を赤らめながらチラチラとこちらを見てくる姿はとても可愛いと思う。
だが、俺の妹の知識が正しければここらBLの世界、主人公の弟である俺が物語にどんな影響を与えるかわからない。
そもそも、この物語の悪役ポジションの俺が女子と付き合う…なんてハッピーエンドで完結できるか?
女子と付き合った時点で兄への嫉妬心も劣等感も緩和されて悪役としての役目もまともに果たせなくなるんじゃないのか?
実際の物語での俺がどんな生活をしてどんな生き方をしていたのか、詳しいことはわからないが妹からは彼女がいた事や兄への嫌がらせをやめた瞬間があった事は何も聞いていない。
妹は実は主人公とその弟である悪役が大好きでずっと俺に語り続けていた。
それなのにその情報が俺に届いていないってことは、物語上で「弟が嫉妬心を抑えられる場面」が存在していなかったって事になる。
もしそんな瞬間があったのなら妹は嬉しげに俺に報告をしていただろう。
今のこの状況…俺の感想で言うなら
正直とても付き合いたいですよろしくお願いします!!
だが、元々の弟の感情である「嫉妬心」により俺は激しい疑心暗鬼状態なのだ。
この子は本当に俺が好きなのか
本当は兄さん目当てなのではないか
疑い出したらキリがない。
脳内が花畑と地獄を行ったり来たりしながら俺は口を開く。
「ごめん、少し考えさせて欲しい。答えは少し待ってもらってもいい?」
眉をハの字にすることを意識しながら申し訳なさそうに女子に言えば、女子はコクコクと頷いた。
ホッとしながらよくよく考えてみると、俺はこの女子とは初対面…名前もまだ聞いていないことを思い出す。
名前も名乗らずに告白とは…更に怪しく思ってしまうのはこれも俺が疑心暗鬼だからだろうか。
「えっと、名前…教えてもらってもいいかな?」
え、と女子の目が驚きに染まる。
名前を聞くってそんなにビックリする事か?
「わ、私告白の前に名前言わなかった…え、忘れてた!?やだ、恥ずかしい…っ」
両手で顔を覆いながら恥ずかしげに笑顔を見せる。
可愛らしい仕草にドキッとするものの、それすらも嘘に見えたりと俺の視点は忙しく切り替わる。
「あはは…ごめんなさい。私は桃中美奈。1年C組、隣のクラスだよ」
桃中美奈、隣のクラス
聞いた事がある、うちのクラスの奴が可愛いって騒いでた子だ。
最近では全然騒がなくなったけど、その後どうなったのか…こう関わりが出てくると気になってくるな。
「ありがとう、よく考えて答えが出たら声かけるね」
「うん、待ってる」
桃中はにこりと笑い俺に背を向けて去っていった。
その笑顔は何故か不思議と自信ありげに見える。
なんだか、恥ずかしそうな顔と今の自信ありげに笑っていた顔と…全くの他人が?と思ってしまうレベルで釣り合わない。
いや、俺が無駄に疑ってしまっているせいかもしれないけど、なんだか変な気分だ。
うーん…と悩みながら教室に戻ると桃中の事を可愛いと絶賛していたクラスメイトが自身の席で友達と談笑をしているのが目に止まる。
…もしかして、アイツなら桃中の性格とかどんな女子なのか知ってるかもしれない。
少しでも情報を得ようと俺の足は自然とそのクラスメイトの方へ歩みを進めていた。
「なぁ、桜野」
「おー、七海じゃん。なにさ?」
人当たりの良さそうな顔をしてこちらを振り返る。
話をしていたクラスメイトの大原もこちらを気にしている様子で黙って見つめてくる。
それもその筈、俺は自分から話しかけるようなタイプではないし、桜野との会話もこれが初めてだ。興味津々といったところだろう。
そんな大原を横目に俺は桜野に向き直る。
「前にさ、隣のクラスの桃中が可愛いって騒いでたじゃん」
「あー…」
まるで黒歴史だ…と言わんばかりの顔を俺は察する。
やっぱりお世辞にも[良い]とは言えない子なのだろう。
そして俺に見せた恥ずかしげな表情は演技…女ってこわ…。
「あのさ、桃中に告られたんだけど何が目的だと思う?」
「マジかよ、七海にも手を出してるとか桃中の手の早さエグいな…」
横で話を聞いていた大原がウゲ…とドン引きした顔で話に入ってくる。
「でもさ、正直七海は桃中の好みの顔ではないよな?」
「七海の兄ちゃん目当てなんじゃね?ほら、七海の兄ちゃんって元々が過保護ではあるけど小4の時の不審者騒動で更に過保護に拍車がかかったじゃん」
確かにそうだ。
兄さんはあの騒動の前までは女の子に優しく、俺にはもっと優しくと言った感じで近寄ってきた女の子も邪険にしないでいたのに今では女の子が近寄ってきても…
「また今度ね」
「今唯斗といるから」
と会話を終わらせる。
それは女子達の間では大事件だったようで今まで優しくされ一緒に帰ることすら良しとされていたのに、急に会話も短く終わらされ一緒に帰ることも拒否される。
それは[近くにいるだけでも幸せ]で済んでいた女子達には大ダメージを与えたようだ。
告白してもOK貰えない兄を狙い続けるより、俺に取り行って[弟の彼女]のいうポジションに入る事により兄さんの優しさを分け与えてもらおう…と考える女子も少なくないと言う。
桃中もその分類に入るのでは、というのが桜野の考えであった。
俺からしたら俺の彼女ってポジションには収まったとしても兄さんと仲良く出来るとは限らないし、なんなら特別他の女子と違う扱いをしてもらえるのか、と聞かれたらそれはNOと答えてしまう程に女子達が今考えていることは
【思い通りに行く筈がない浅はかな作戦】
であると断言できる。
自然と俺の脳内に思い浮かんだのは俺に向ける兄さんの優しい、愛おしいという想いが詰まりに詰まった笑顔で
それを女子達は一心不乱に追い求めてるのか…そう思うと乾いた笑いしか出てこない。
ごめん、夢見る女子達よ…
こんな悪役弟が天使の微笑みを独り占めしてしまって…
「でさ、桃中の事どーすんの?」
遠い目をしながら心の中で女子達に謝罪をしていると、どうでも良さそうに頬杖をつきながら大原が声をかけてくる。
「あー…とりあえず断るよ。桃中にはもっと素敵な人の方が合ってるよーとか言ってさ」
「断り方も気ぃ付けないと女子ってすーぐ噂で流れるもんなぁ…」
何か苦い経験があるのか大原が遠い目をして乾いた笑いを出す。
…お前、一体どんな断り方をしたんだ…。
「断るタイミングも大事じゃね?早すぎても遅くてもアイツら騒ぐぞ」
「確かに、早すぎると何も考えてないとか…遅すぎると焦らすのキモいとか」
2人で盛り上がってるのを横で静かに聞いているが、確かに女子って何かと情報を共有してはあーでもないこーでもないって騒いでる気がする。
それにしてもタイミングか…
「どのくらいがいいかな」
「無難に2、3日ってところじゃね?俺は次の日に断りに行ったら別の女子にもっと考えてあげてよってめっちゃ怒られたぞ」
何故告白した女子でなく全く別の女子に怒られるのか、不思議である。
でもなるほどな、じゃあ3日後くらいにクラスに呼びに行く…いや、手紙で読んだ方がいいのか?
とりあえず、この件は解決…でいいのかな。
「桜野、大原ありがとう。助かった」
「おー、また面白い話あったら持ってきてくれな」
ケラケラと笑いながら手を振る桜野に適当に手を振り返して席へ座る。
とりあえず桃中には3日後手紙を靴箱に入れて放課後に裏庭へ呼び出そう。
そして断りの返事をする。
…心配なのは兄さん狙いだった場合、そこで無事に終われるかどうかってところ…
兄さんが前みたいに優しくしてくれないから俺に近付く、それだけ兄さんへの執着心が強いって事だ。
簡単には諦めてくれないかもしれない。
なんなら、「王道パターンの悪女」の可能性もある。
いろいろ想像してしまうと止まらなくなり恐怖心が生まれてくる。
ふるり、と身を震わせると後ろからヒヤリとした手が俺の額に当てられた。
「…兄さん」
「大丈夫?あまり顔色が良くないね、体調悪い?」
俺のことを迎えに来た兄さんがそこにいた。
兄さんはあの騒動の後、俺を1人で帰したくないとあの手この手を使い、中学生になった今でも送り迎えを喜んでやっている。
そんな兄さんは俺のことを心底心配してます。という顔をしてこちらも見つめてくる。
でも兄さん、そんないい顔をして心配そうに俺を見てくれるのは嬉しいけど…兄さんの後ろには恨めしそうに俺を睨んでくる女子たちがいるんだ。
アンバランス過ぎて逆に風邪ひきそう。
「兄さん、大丈夫。別に体調悪いわけじゃない」
「そう…?もし体調悪くなったりしたらすぐに言うんだよ」
額に当てて体温を確認していた手をそのまま頭に持っていき優しく撫でてくれる。
そして俺が兄さんに優しくされるたびに周りの女子から溢れ出る殺気…うーん、兄さんとその周りの温度差が凄い。
「それじゃ、そろそろ帰ろうか」
兄さんが俺に立ち上がるよう促し、俺もそれに倣って立ち上がり鞄を持って教室の出入り口へ向かうと後ろから
「七海ー、また明日なー」
という桜野の声が聞こえて振り向くと桜野と大原が手をひらひら振っているのが目に入る。
少し照れ臭くて小さく手を振りかえしてさっさと教室から出ると兄さんがクスクス笑っているのに気付く。
「友達出来たんだね、ちょっと安心した」
「…うるさいなぁ…」
つい子供のように拗ねた口調で反論してもそれすら兄さんには笑いの元になるらしく、更にクスクスと笑われた…解せぬ。
学校の外に出るまでもいろんな女子が兄さんに声をかけるものの、どれも
「今唯兎がいるから」
「唯兎と帰るから」
「2人で帰りたいんだ」
とどんどんと断りの言葉で跳ね返していく。
その度睨まれるこちらの身にもなって欲しい。
「ねぇ兄さん…俺1人で帰れるから他の人と帰ったりしなよ」
「…ん?何か言った?」
「だからさ、俺1人で」
「唯兎だけで帰らせても大丈夫なのは高校生から、中学生の間は一緒に帰ってもらうよ。あの時そう決めたから」
高校生になるまでは、と頑なに譲ろうとしない兄さんに溜息が出てくるが悪い気がしないのは多分前世兄という存在がいなかったと言うのも関係しているのだろう。
前世では俺が長男、下に妹で俺が甘えさせてあげる立場だった為兄弟に甘える…と言う事に少し憧れがあったのかもしれない。
流石に手を握るようなことはしないが、兄さんが一緒に帰ると言うのであれば暫くは仕方なく付き合ってあげようと思う。
「唯兎くぅん!」
俺が諦めたように目を閉じて溜め息を吐いた時、後ろから俺を呼ぶ声が聞こえてきた。嫌な予感がする。
「あ、照史先輩…こんにちはぁ…!」
先程、俺に告白してきた桃中だ。
わざわざ走って追いかけてきた桃中は少しわざとらしくはぁはぁ、と息を切らしている。
挨拶をされた兄さんはこんにちは、と返しつつもお友達?とこちらを確認してくる。
…俺はこれになんて答えるのが正解なんだ。
「照史先輩、私唯兎くんの彼女になりましたぁ!これからよろしくお願いしますぅ!」
…は?
「いや待って、まだへんじ」
「今日家に来てって言ってくれたんですけどぉ、私も一緒に帰ってもいいですかぁ?」
「ねぇ」
「照史先輩には迷惑かけないのでぇ、私唯兎くんの彼女ですしぃ」
俺の言葉はことごとく桃中の言葉に遮られる。
俺と兄さんの間に割り込み、兄さんからは俺が見えにくくなっている事もあり俺の言葉は兄さんにもしっかり届いていないだろう。
「唯兎くん、行きましょー!照史先輩、今日はよろしくお願いしますぅ」
俺の腕をギュッと握って兄さんの方を見ながら歩き出した桃中。
…腕が痛い、余計なことを言うなと爪を立てられている。
女子の爪は長い、そんな爪で二の腕をキリキリとつねられて何も言えなくなる。
兄さんが目当てなのになんで俺がこんな思いしないといけないんだ。
さっきまでは甘えるだのなんだの考えられるくらい『嫉妬心』なんてなかったのに、胸にモヤモヤしたものがどんどんと膨らんでいく。
俺を巻き込まないでくれ、放っておいてくれ。
そんな思いの中、桃中に二の腕をつねられながら何も口に出すことなく歩いている。
いたい
うでがいたい
ひとりでいたい
かえりたい
じぶんがこわい
目の前が暗くなり、ぼー…と何も考えられなくなってきた時
「ねぇ」
兄さんが俺の腕を強めに引っ張り桃中の腕から救い出す。
チラッと兄さんを見るとかなり冷ややかな目で桃中を見ている。
普段笑顔でいる事が多い兄さんが冷たい真顔で桃中を…睨んでいる。
「唯兎の腕になにしてるの」
「え、いや…あの」
俺の半袖を捲り、赤く染まった部分を確認する。
ピリッとした痛みに顔を歪めると俺よりも兄さんの方が泣きそうな顔をする。
「君、本当に唯兎の彼女?」
「…そ、そうです!今日の放課後唯兎くんに告白されて、付き合いました!」
必死にそう告げる桃中と俺を見比べる兄さんは大きめの溜め息を吐いた。
「唯兎、本当のこと話して」
「…告白してない、俺が桃中には告白された。さっきの友達に相談して後日断る予定だった」
明らかに怒っている兄さんが怖くてついつい箇条書きのように伝えてしまった。
めちゃくちゃ怒ってる、あの兄さんが…めちゃくちゃ怒ってる。
「う、うそ!その人達と手を組んで私を嵌めようとしてるでしょ!」
「って言って、僕が君を信じると思う?」
冷たい声に冷たい目、初めて見た兄さんに驚きを隠せないまま成り行きを見守るしか出来ない。
俺が口を挟めば桃中が喚く、それに兄さんは更に怒るだろう。
「俺は見知らぬ君より唯兎を信じるよ。唯兎は嘘を言わない」
「せ、先輩を騙してるのかもしれないじゃないですか!唯兎くんってめちゃくちゃ性格悪いですよ、毎日照史先輩の悪口を言いまくってるの私聞いてます!」
なんてこったい。
この女、自分を潔白を証明するのを諦めて俺を陥れる事に専念する事にしたらしい。めちゃくちゃな嘘を兄さんに投げ付ける。
「今言ったことを聞いてなかったのかな、僕は唯兎を信じる。君の言うことは何一つ僕には届かないよ」
桃中が何を言っても兄さんは俺を信じると言う。
その度に俺はさっきまで感じてた『嫉妬心』が恥ずかしく感じてしまう、俺はこんななのに兄さんはずっと変わらない愛を俺にくれる。
この『嫉妬心』さえなければ…
そう思ってもどうにもならないのが物語補正というもの。
無理矢理体を使われて兄さんに嫌がらせさせられるようなことがないだけマシか…と思うようにしておく。
「~っ!もういい!!」
逆ギレした桃中は鞄から何かを取り出して俺に投げつけた。
…まだ未開封のペットボトルだ。
鈍い音がして俺の腹に当たる、さりげなくめちゃくちゃ痛い。
一瞬息ができなくなりゲホゲホと咽せながら座り込むと兄さんが支えてくれる。
そんな俺を見ても何も思ってなさそうに睨みつけてくる桃中はどうでも良さそうにふんっと鼻を鳴らして後ろを向き走り去っていく。
「お前……っ!!」
珍しく口調の強くなった兄さんの腕を掴み、追いかけるのを阻止する。
今桃中を追いかけたら何をするかわからない。
てか、今の顔も主人公のする顔じゃない。
「に、さん…いい、だいじょ、ぶ…」
「唯兎…」
自然と目尻に涙が溜まっていたのを乱暴に拭って立ち上がると兄さんに向き直って
「ごめん」
と頭を下げた。
「唯兎、何謝ってるの」
「俺がさっさと断らなかったから兄さんを巻き込んだ、ごめん」
謝る俺に兄さんは複雑な顔をして頭を上げるように言ってくれる。
「唯兎は何も悪くない、何も謝らなくていい…。むしろ僕の方が…」
「兄さん」
何かを言おうとする兄さんの言葉を遮り、俺は兄さんの手を引いて帰路に着く。
兄さんはそんな俺に何も言わずについてくる。
「兄さんこそ謝る必要ないでしょ」
今の俺には小さな声でそう言うことしか出来ない。
それが兄さんに届いたかどうかはわからない。
でも兄さんは何も悪くない。
悪いのは周りの女子
そして俺
俺は原作を知らない
ゲームもやったことない
妹からの知識しかない
それでも、少しの知識ならある
兄さんは俺からの
弟からの嫌がらせがなければ完璧に幸せになれる
トラウマもなく
嫌いなものもなく
好きな人の幸せに
兄さんは何も悪くない
俺も、悪いことはしたくない
兄さんが幸せになるために
ごめん、兄さん
329
お気に入りに追加
772
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームのモブに転生したようですが、何故かBLの世界になってます~逆ハーなんて狙ってないのに攻略対象達が僕を溺愛してきます
syouki
BL
学校の階段から落ちていく瞬間、走馬灯のように僕の知らない記憶が流れ込んできた。そして、ここが乙女ゲーム「ハイスクールメモリー~あなたと過ごすスクールライフ」通称「ハイメモ」の世界だということに気が付いた。前世の僕は、色々なゲームの攻略を紹介する会社に勤めていてこの「ハイメモ」を攻略中だったが、帰宅途中で事故に遇い、はやりの異世界転生をしてしまったようだ。と言っても、僕は攻略対象でもなければ、対象者とは何の接点も無い一般人。いわゆるモブキャラだ。なので、ヒロインと攻略対象の恋愛を見届けようとしていたのだが、何故か攻略対象が僕に絡んでくる。待って!ここって乙女ゲームの世界ですよね???
※設定はゆるゆるです。
※主人公は流されやすいです。
※R15は念のため
※不定期更新です。
※BL小説大賞エントリーしてます。よろしくお願いしますm(_ _)m
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
孤独なまま異世界転生したら過保護な兄ができた話
かし子
BL
養子として迎えられた家に弟が生まれた事により孤独になった僕。18歳を迎える誕生日の夜、絶望のまま外へ飛び出し、トラックに轢かれて死んだ...はずが、目が覚めると赤ん坊になっていた?
転生先には優しい母と優しい父。そして...
おや?何やらこちらを見つめる赤目の少年が、
え!?兄様!?あれ僕の兄様ですか!?
優しい!綺麗!仲良くなりたいです!!!!
▼▼▼▼
『アステル、おはよう。今日も可愛いな。』
ん?
仲良くなるはずが、それ以上な気が...。
...まあ兄様が嬉しそうだからいいか!
またBLとは名ばかりのほのぼの兄弟イチャラブ物語です。
BL漫画の世界に転生しちゃったらお邪魔虫役でした
かゆ
BL
授業中ぼーっとしていた時に、急に今いる世界が前世で弟がハマっていたBL漫画の世界であることに気付いてしまった!
BLなんて嫌だぁぁ!
...まぁでも、必要以上に主人公達と関わらなければ大丈夫かな
「ボソッ...こいつは要らないのに....」
えぇ?! 主人公くん、なんでそんなに俺を嫌うの?!
-----------------
*R18っぽいR18要素は多分ないです!
忙しくて更新がなかなかできませんが、構想はあるので完結させたいと思っております。
悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】
瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。
そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた!
……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。
ウィル様のおまけにて完結致しました。
長い間お付き合い頂きありがとうございました!
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
第12回BL小説大賞に参加中!
よろしくお願いします🙇♀️
超絶美形な俺がBLゲームに転生した件
抹茶ごはん
BL
同性婚が当たり前に認められている世界観のBLゲーム、『白い薔薇は愛の象徴となり得るか』略して白薔薇の攻略対象キャラである第二王子、その婚約者でありゲームでは名前も出てこないモブキャラだったミレクシア・サンダルフォンに生まれ変わった美麗は憤怒した。
何故なら第二王子は婚約者がいながらゲームの主人公にひとめぼれし、第二王子ルートだろうが他のルートだろうが勝手に婚約破棄、ゲームの主人公にアピールしまくる恋愛モンスターになるのだ。…俺はこんなに美形なのに!!
別に第二王子のことなんて好きでもなんでもないけれど、美形ゆえにプライドが高く婚約破棄を受け入れられない本作主人公が奮闘する話。
この作品はフィクションです。実際のあらゆるものと関係ありません。
異世界に転生してもゲイだった俺、この世界でも隠しつつ推しを眺めながら生きていきます~推しが婚約したら、出家(自由に生きる)します~
kurimomo
BL
俺がゲイだと自覚したのは、高校生の時だった。中学生までは女性と付き合っていたのだが、高校生になると、「なんか違うな」と感じ始めた。ネットで調べた結果、自分がいわゆるゲイなのではないかとの結論に至った。同級生や友人のことを好きになるも、それを伝える勇気が出なかった。
そうこうしているうちに、俺にはカミングアウトをする勇気がなく、こうして三十歳までゲイであることを隠しながら独身のままである。周りからはなぜ結婚しないのかと聞かれるが、その追及を気持ちを押し殺しながら躱していく日々。俺は幸せになれるのだろうか………。
そんな日々の中、襲われている女性を助けようとして、腹部を刺されてしまった。そして、同性婚が認められる、そんな幸せな世界への転生を祈り静かに息を引き取った。
気が付くと、病弱だが高スペックな身体、アース・ジーマルの体に転生した。病弱が理由で思うような生活は送れなかった。しかし、それには理由があって………。
それから、偶然一人の少年の出会った。一目見た瞬間から恋に落ちてしまった。その少年は、この国王子でそして、俺は側近になることができて………。
魔法と剣、そして貴族院など王道ファンタジーの中にBL要素を詰め込んだ作品となっております。R指定は本当の最後に書く予定なので、純粋にファンタジーの世界のBL恋愛(両片思い)を楽しみたい方向けの作品となっております。この様な作品でよければ、少しだけでも目を通していただければ幸いです。
GW明けからは、週末に投稿予定です。よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる