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第84話「軍事会議」
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グラン王国 王城 会議室 ――
グラン王国の王城にある会議室では、大臣及び将軍以上の重鎮たちが集まっていた。その中心にいるのは王太子である第一王子カーマイン・ミスト・グラン。病気で伏せているグラン国王の代わりに国政を担っている人物である。
その脇には第二王子エッケハルト・ミスト・グラン。グラン王国の軍部を司る元帥であり、剣術だけでなく軍略にも長けた武人だ。軍部の中には、第一王子より彼こそ王太子になるべきだと考えている派閥さえある。
そして先のグラン沖海戦で戦死した将軍の代わりに、第三艦隊の海将の位についた第三王子アレス・ミスト・グランも参加していた。職務の域を超えてシャルルを追いかけ回していたことが問題視され、現在は海将として王都近海の防衛に回されていた。
一介の艦長から海将ともなれば大躍進ではあるが、本人はあまり納得していない様子だ。
重鎮たちが集まり重苦しい雰囲気の中、カーマイン王子が会議の開始を宣言する。
「それでは始める。まずは状況を聞かせてくれ」
「はっ! 我がグラン海軍はリッターリック大海賊団を討伐後、我らの海域から奴らを叩き出すことに成功しました。これにより国内における海運安定に……」
海将の一人がつらつらと報告を始めたが、突然大きな音が響き渡り発言者は驚きのあまり口を噤んでしまった。静まり返った会議室の視線が音の発生源に集中する。そこには拳をテーブルに叩きつけてたエッケハルト王子の姿があった。
「そんなことはわかっているっ! 問題になっている交易の状況を話せっ!」
「はっ……はい……東西と南、すべての海域沿いに海賊が出没しており、卑怯にも我が国の商船を襲撃する事件が頻発しております。そのため商人が船を出すのを嫌がる傾向があり陳情も増えてきています。このままでは諸外国との交易に支障が出るのは確実かと……」
「くそっ、海賊どもめ!」
将軍たちは毒づきながら顔を顰めた。大海賊団の連合はグラン王国を囲むように複数の船団を展開、グラン王国船を襲撃するグラン狩りを執拗に行っている最中だ。その成果は徐々に現れ始め、彼らの目論見通り交易に支障が出始めていたのだ。
「打診していたヴィーシャス共和国からの返答はどうか?」
「そ……それが……」
芳しくない内容なのか言い淀む文官に、エッケハルト王子が苛立ちを募らせる。
「なんだ、はっきりと答えよ」
「は……はい、ヴィーシャス共和国は海賊との友好関係を結んでおり、貴国の要求には応じられないと……」
「あの守銭奴どもがっ!」
グラン狩りが横行し始めた頃、グラン王国から隣国であるヴィーシャス共和国に対して海賊討伐に対する協力と、軍艦による領海への通行の許可を求める使者を送っていた。
しかしヴィーシャス共和国は海賊との関係と、グラン王国との付き合いを天秤に掛けて断ってきたのだ。もちろん、これは七大商会の合議による結果である。商人の集合体であるヴィーシャス共和国にとって、グラン王国との関係より海賊との付き合いのほうが利益があると考えたのだ。
グラン王国がヴィーシャス共和国に助けを求めたのには訳があった。海賊たちを討伐しようと軍艦を派遣しても、軍艦を見ると彼らはさっさと他国の領海に逃げてしまうのだ。
民間の武装船などは目を瞑って貰えても、軍艦が領海に侵入するとなれば、その国の主権を犯すことになり国際問題化する。
「こうなればヴィーシャス共和国を攻めてはどうか?」
突然エッケハルト王子がそう提案すると、老大臣が慌てて席を立って諫める。
「お待ちください、殿下! それはあまりに短慮というもの!」
「いや、殿下のおっしゃることも一理ある。あのクソ商人どもは殴ってでも従わせるべきだ!」
「何を馬鹿な、そもそも何を理由に攻め込もうというのです!?」
「海賊どもを匿っているではないかっ!」
王子に同調する将軍が出始めると、文官たちとの口論が始まる。特に海戦という活躍の場がある海軍に比べ、国境警備や野盗討伐程度しか武勲を上げる機会がない陸軍は、基本的に共和国との戦争推進派が多いのである。
ヴィーシャス共和国には大街道と呼ばれる整備された大きな道があり、大陸の陸運における大動脈になっている。北西にある山脈の影響で、大街道と繋がっていないグラン王国では海運に頼る他なく、海賊討伐政策も元を辿れば海運の健全化を目指したものだった。
しかし、もしヴィーシャス共和国を占領できれば、グラン王国も大街道を利用できるようになり、現在頭を悩まされている海運に関しても領海が広がることで、大幅に改善することができる。
「もうよい、そこまでだっ!」
カーマイン王太子の一言で、それまで争っていた武官と文官の声が止み、会議室に静寂が訪れた。
「こちらの要求を断ったと言っても、ヴィーシャス共和国は友好国であることは変わりない。そう簡単に攻め込むわけにはいくまい。大臣たちは引き続き打診を続けよ、最悪通行の許可が取れるだけでもよい」
「はっ、わかりました」
「エッケハルト、お前は将兵と共に海賊団への対処を続けよ」
「……わかりました、兄上」
兄の決定に不服そうなエッケハルト王子だったが、他の将兵の目もあり渋々了承する。カーマイン王太子は続けてアレス王子を見る。
「アレス、お前の第三艦隊は引き続き王都周辺の防衛だ」
「兄上、私にも海賊討伐の任務をお与えください」
「ダメだ! 第三艦隊まで王都近海を離れれば、海賊どもは必ず王都を狙ってくるであろう。お前も王族として民を護らなければならないのだ。いつまでも海賊娘などを追いかけている場合ではない!」
カーマイン王太子に叱責され、アレスは肩を落としながら頷いた。そんな弟たちの態度に、小さく溜め息をついたカーマイン王太子は議題を次に進めるのだった。
◇◇◆◇◇
その日の夜、元帥執務室 ――
会議が終わりグラン王城にある元帥執務室では、エッケハルト王子と若い将軍が酒を飲んでいた。将軍の名はエクムント・セイシール。エッケハルト王子とは同じ年で、幼い頃から兄弟のように育った仲である。
「兄上は何を考えておられるのだ! あれでは現状維持ではないかっ!」
「カーマイン殿下は、慎重な方ですからな」
「何を悠長なっ! 海域から追い出したと言っても、海賊どもが我が物顔で跋扈し、我が国の船を襲っているのだ。隣国の顔色など窺っている場合ではなかろうっ!」
酒が回っているのかエッケハルト王子は、不機嫌さを隠そうともせず怒鳴り散らしている。王国を包囲している海賊たちに対して、何もしない兄に不満を持っているようだった。
「オットー殿からも早々に海運を正常化させよと、何度も書状が来ております。何とかしなければ支援を打ち切るとも……」
「くそっ、あの豚めっ! たかが商人のくせに調子に乗りおって」
「そうは申されても、彼は我が軍の最大のパトロンですから無下に扱えません」
オットー商会の会長マルガ・オットーは、グラン王国最大の豪商だ。穀物の行商から身を立て、今ではグラン王国の商業を牛耳るまでになった傑物である。
グラン王国軍には多くの融資を行っており、特に金のかかる海軍の躍進には、彼の資金が欠かせないものだった。そのためグラン王国軍に対して、強い発言権を持っている人物でもある。
「む~……どうすればいいのだ。何か策はないか、エクムント」
「一つだけございますが、殿下がお気に召すかは……」
「なんだ、聞かせてくれ」
頷いたエクムント将軍が少し前に詰めると、彼の意図を察したエッケハルト王子も顔を近付ける。エクムント将軍は、ボソボソと彼の策をエッケハルト王子に伝えた。
話を聞き終わったエッケハルト王子は、驚いた様子で目を見開いている。
「それは本当なのか?」
「私とて本意ではありませんが、一計としてはありかと」
エッケハルト王子は手にした杯を一気に呷り空にすると、ソファーから立ち上がり地図が広げられているテーブルまで歩く。エクムント将軍もそれに倣ってテーブルまで移動した。
地図はグラン王国周辺の地図で、現在の陸海軍の位置や海上封鎖しているに海賊船の予想された位置などに駒が置かれていた。
「そうなると、グルゲントルク諸島か……」
エッケハルト王子は、そのいくつかの駒を動かしながら、そう呟いたのだった。
グラン王国の王城にある会議室では、大臣及び将軍以上の重鎮たちが集まっていた。その中心にいるのは王太子である第一王子カーマイン・ミスト・グラン。病気で伏せているグラン国王の代わりに国政を担っている人物である。
その脇には第二王子エッケハルト・ミスト・グラン。グラン王国の軍部を司る元帥であり、剣術だけでなく軍略にも長けた武人だ。軍部の中には、第一王子より彼こそ王太子になるべきだと考えている派閥さえある。
そして先のグラン沖海戦で戦死した将軍の代わりに、第三艦隊の海将の位についた第三王子アレス・ミスト・グランも参加していた。職務の域を超えてシャルルを追いかけ回していたことが問題視され、現在は海将として王都近海の防衛に回されていた。
一介の艦長から海将ともなれば大躍進ではあるが、本人はあまり納得していない様子だ。
重鎮たちが集まり重苦しい雰囲気の中、カーマイン王子が会議の開始を宣言する。
「それでは始める。まずは状況を聞かせてくれ」
「はっ! 我がグラン海軍はリッターリック大海賊団を討伐後、我らの海域から奴らを叩き出すことに成功しました。これにより国内における海運安定に……」
海将の一人がつらつらと報告を始めたが、突然大きな音が響き渡り発言者は驚きのあまり口を噤んでしまった。静まり返った会議室の視線が音の発生源に集中する。そこには拳をテーブルに叩きつけてたエッケハルト王子の姿があった。
「そんなことはわかっているっ! 問題になっている交易の状況を話せっ!」
「はっ……はい……東西と南、すべての海域沿いに海賊が出没しており、卑怯にも我が国の商船を襲撃する事件が頻発しております。そのため商人が船を出すのを嫌がる傾向があり陳情も増えてきています。このままでは諸外国との交易に支障が出るのは確実かと……」
「くそっ、海賊どもめ!」
将軍たちは毒づきながら顔を顰めた。大海賊団の連合はグラン王国を囲むように複数の船団を展開、グラン王国船を襲撃するグラン狩りを執拗に行っている最中だ。その成果は徐々に現れ始め、彼らの目論見通り交易に支障が出始めていたのだ。
「打診していたヴィーシャス共和国からの返答はどうか?」
「そ……それが……」
芳しくない内容なのか言い淀む文官に、エッケハルト王子が苛立ちを募らせる。
「なんだ、はっきりと答えよ」
「は……はい、ヴィーシャス共和国は海賊との友好関係を結んでおり、貴国の要求には応じられないと……」
「あの守銭奴どもがっ!」
グラン狩りが横行し始めた頃、グラン王国から隣国であるヴィーシャス共和国に対して海賊討伐に対する協力と、軍艦による領海への通行の許可を求める使者を送っていた。
しかしヴィーシャス共和国は海賊との関係と、グラン王国との付き合いを天秤に掛けて断ってきたのだ。もちろん、これは七大商会の合議による結果である。商人の集合体であるヴィーシャス共和国にとって、グラン王国との関係より海賊との付き合いのほうが利益があると考えたのだ。
グラン王国がヴィーシャス共和国に助けを求めたのには訳があった。海賊たちを討伐しようと軍艦を派遣しても、軍艦を見ると彼らはさっさと他国の領海に逃げてしまうのだ。
民間の武装船などは目を瞑って貰えても、軍艦が領海に侵入するとなれば、その国の主権を犯すことになり国際問題化する。
「こうなればヴィーシャス共和国を攻めてはどうか?」
突然エッケハルト王子がそう提案すると、老大臣が慌てて席を立って諫める。
「お待ちください、殿下! それはあまりに短慮というもの!」
「いや、殿下のおっしゃることも一理ある。あのクソ商人どもは殴ってでも従わせるべきだ!」
「何を馬鹿な、そもそも何を理由に攻め込もうというのです!?」
「海賊どもを匿っているではないかっ!」
王子に同調する将軍が出始めると、文官たちとの口論が始まる。特に海戦という活躍の場がある海軍に比べ、国境警備や野盗討伐程度しか武勲を上げる機会がない陸軍は、基本的に共和国との戦争推進派が多いのである。
ヴィーシャス共和国には大街道と呼ばれる整備された大きな道があり、大陸の陸運における大動脈になっている。北西にある山脈の影響で、大街道と繋がっていないグラン王国では海運に頼る他なく、海賊討伐政策も元を辿れば海運の健全化を目指したものだった。
しかし、もしヴィーシャス共和国を占領できれば、グラン王国も大街道を利用できるようになり、現在頭を悩まされている海運に関しても領海が広がることで、大幅に改善することができる。
「もうよい、そこまでだっ!」
カーマイン王太子の一言で、それまで争っていた武官と文官の声が止み、会議室に静寂が訪れた。
「こちらの要求を断ったと言っても、ヴィーシャス共和国は友好国であることは変わりない。そう簡単に攻め込むわけにはいくまい。大臣たちは引き続き打診を続けよ、最悪通行の許可が取れるだけでもよい」
「はっ、わかりました」
「エッケハルト、お前は将兵と共に海賊団への対処を続けよ」
「……わかりました、兄上」
兄の決定に不服そうなエッケハルト王子だったが、他の将兵の目もあり渋々了承する。カーマイン王太子は続けてアレス王子を見る。
「アレス、お前の第三艦隊は引き続き王都周辺の防衛だ」
「兄上、私にも海賊討伐の任務をお与えください」
「ダメだ! 第三艦隊まで王都近海を離れれば、海賊どもは必ず王都を狙ってくるであろう。お前も王族として民を護らなければならないのだ。いつまでも海賊娘などを追いかけている場合ではない!」
カーマイン王太子に叱責され、アレスは肩を落としながら頷いた。そんな弟たちの態度に、小さく溜め息をついたカーマイン王太子は議題を次に進めるのだった。
◇◇◆◇◇
その日の夜、元帥執務室 ――
会議が終わりグラン王城にある元帥執務室では、エッケハルト王子と若い将軍が酒を飲んでいた。将軍の名はエクムント・セイシール。エッケハルト王子とは同じ年で、幼い頃から兄弟のように育った仲である。
「兄上は何を考えておられるのだ! あれでは現状維持ではないかっ!」
「カーマイン殿下は、慎重な方ですからな」
「何を悠長なっ! 海域から追い出したと言っても、海賊どもが我が物顔で跋扈し、我が国の船を襲っているのだ。隣国の顔色など窺っている場合ではなかろうっ!」
酒が回っているのかエッケハルト王子は、不機嫌さを隠そうともせず怒鳴り散らしている。王国を包囲している海賊たちに対して、何もしない兄に不満を持っているようだった。
「オットー殿からも早々に海運を正常化させよと、何度も書状が来ております。何とかしなければ支援を打ち切るとも……」
「くそっ、あの豚めっ! たかが商人のくせに調子に乗りおって」
「そうは申されても、彼は我が軍の最大のパトロンですから無下に扱えません」
オットー商会の会長マルガ・オットーは、グラン王国最大の豪商だ。穀物の行商から身を立て、今ではグラン王国の商業を牛耳るまでになった傑物である。
グラン王国軍には多くの融資を行っており、特に金のかかる海軍の躍進には、彼の資金が欠かせないものだった。そのためグラン王国軍に対して、強い発言権を持っている人物でもある。
「む~……どうすればいいのだ。何か策はないか、エクムント」
「一つだけございますが、殿下がお気に召すかは……」
「なんだ、聞かせてくれ」
頷いたエクムント将軍が少し前に詰めると、彼の意図を察したエッケハルト王子も顔を近付ける。エクムント将軍は、ボソボソと彼の策をエッケハルト王子に伝えた。
話を聞き終わったエッケハルト王子は、驚いた様子で目を見開いている。
「それは本当なのか?」
「私とて本意ではありませんが、一計としてはありかと」
エッケハルト王子は手にした杯を一気に呷り空にすると、ソファーから立ち上がり地図が広げられているテーブルまで歩く。エクムント将軍もそれに倣ってテーブルまで移動した。
地図はグラン王国周辺の地図で、現在の陸海軍の位置や海上封鎖しているに海賊船の予想された位置などに駒が置かれていた。
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