転生したら貴族子息だった俺は死に場所を求める

リョウ

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第2章

ぼくの選択

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     なんだか1日があっという間だったなぁ

トムさんの言ってた研究バカって誰だろう?

恋人?まさか旦那さん?

トムさん謎すぎる

そんなことを考えながら夕方

カチャと試しにあけてみたら開いたのでぼくが求める人は帰宅しているようだ

悩みすぎて知恵熱だしてあれからまたしばらくソファーと仲良しさんだったのは言うまでもなく

「おかえり!アル!」

笑顔で迎えてくれる同居人

この笑顔がぼくには眩しい

きっとぼくみたいな無能って言われて育ってきてないよね

平民っていうのもやっぱり怪しいもの

これでも一応は王族の次の次?くらいに権力のある侯爵家に生まれた身
少しは分かるんだけど

ユーリは聞いても答えてくれるだろうか

どきどき緊張してきた

言うことは決まったのだから行くんだ長谷川裕二

取引先の気難しい社長なんかより簡単なんだぞ

「ただいまユーリ。話があるんだけどいいかな」

コトッてテーブルに温めたミルクがはいたマグカップが無言で置かれた

「あのね。ぼく......」

「悪いアル。ちょっとだけ聞く準備できるの待ってくれないか」

ユーリはその立ったまま俺を抱きしめた

トクトクってあの音

ぼくもユーリを抱きしめる

「このまま聞いてもいいか」

「えっあっその......」

「悪い......ダメか?」
頭上から聞こえるユーリの声

心臓の音がうるさいんだけどこれってもしかしてぼくの......

ぼくの混乱をよそにユーリは優しく髪を撫でてくれる

「実は......俺......治らない病気持ってるんだ。だから倒れるし。発作も起きる。今までほとんどベッドの上で過ごしてきた、黙っててごめん」

この選択がいいのか悪いのかは分からない

ユーリごめんね。最後までこのまま知らない方が君のためだから

君がぼくの事でこれ以上辛くならないように


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