転生したら貴族子息だった俺は死に場所を求める

リョウ

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第2章

ヨリドコロ

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    「アルちゃん......」
名前を呼ばれてふと我にかえる

いけない

トムさんに心配かけらんないや

「大丈夫です。トムさんが知ってるなら心強いです」

そう本心だ

まぎれもない本心

トムさんが知っていてくれるならなにかあったときユーリに連絡してもらえる

「ユーリがいないときは必ずアタシが様子見に行くから、安心して」

「なにから何までトムさんには感謝しなくちゃ。もしかしてこの間の発作のときの薬って......」

「アタシが作ったのよ。でもねアルちゃん。これは本当に辛いってなった時だけ飲んで。普段使いはできない薬だから注意して。あなたに負担がでちゃうから」

トムさんから渡されたのは5つの瓶だった

この薬を使わないで済んだらどれだけいいだろう

でも俺は分かってる

使い切るってことを......

身体が悲鳴をあげはじめたのをなんとなく察したから

「あれ?どうしてだろう......また涙が......」

死にたくないよう

生きてたい

こんなときにこんなのだったら余命1週間とかどうなるんだろう俺

もしかしてベッドの上の住人にまたなるのかな

思い出すのはあの辛く苦しいベッド生活

俺はガシッとトムさんに抱きしめられ涙を流していた


「変わってあげられなくてごめん」

低い声が耳に残った
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