転生したら貴族子息だった俺は死に場所を求める

リョウ

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第2章

バレたウソ

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    「トムさんがどうして......」

「あなたの屋敷に通っていた医師はアタシの師匠。覚えてないかもしれないけど。アタシもあなたのお家には行ったことがあるのよ」

「だってあの時は......」

「偶然だったのよ。師匠から手紙がきて気づいたのよ。あーあの時の子だってね」

トムさんが俺を知っている

ならユーリにはもう色んなことがバレてる......

俺の残りの時間も全て......

「俺の残りの時間のことも全て」

「あと8か月しかないってこともね」

「ユーリには......」

「あなたが倒れたときに......でも余命の話はしてないの。いずれアルちゃんから話されることを聞けってユーリには言ってあるから」


ぽたりぽたりと涙が出てくる

「アルちゃん......」

ぶんぶんって頭を横に振る

トムさんが悪いわけじゃないんだ。トムさんが知っている方が俺には好都合だから、あとの事もユーリのことも任せられるから。

「トムさん違うんだ。トムさんに怒ってるわけじゃないんだ。ただ俺自身に自己嫌悪しかなくて。」

どうしてだろう

苦しくてたまらない

よかったのに......

やっとユーリが寂しくないようになるのに

俺はどうしてこんなにも辛いのか

分からない

分からないわけじゃない

この気持ちには蓋をしよう

気づかないようにしよう

俺に残されたのは残り8か月

たったそれだけ

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