転生したら貴族子息だった俺は死に場所を求める

リョウ

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第2章

出会い ユーリside

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     初めての出会いは夜だった。

こんな夜中にローブを着たいかにもな奴

なにかあればトムさん呼べばいいかと信頼するある意味この街の裏の長を思い浮かべた

ローブを纏う者に声をかけようと様子を伺えば被っていたフードが落ちて顔が見えた。

綺麗な銀の髪にペリドット色の瞳

一瞬で見惚れてしまった

そんな彼はまともに歩くにはおかしな挙動だった

あっちへふらふらこっちへふらふら

顔もどこか赤い?

いてもたってもいられず声をかけた

「おい!あんた 大丈夫か顔真っ赤だぞ」

初対面の相手からの問いかけに果たして彼は答えてくれるだろうか

俺よりも小さくまるで儚い野花のような可憐な彼に

「少し疲れたみたいで......ごめんなさい」

怒られないように震える子供のように答える彼

なにかきっとあるんだろうと思う。

「肩貸すか?」

触られるのが嫌かもしれない。

きっと彼は親から......


「そんな、迷惑じゃ」

そうやっぱり彼には足りてないと感じた

誰かに甘えるっていうことが......


「目の前で困ってる奴がいるなら助けるさ」

彼に手を差し出したと同時に彼のふと笑った顔と体から力が抜け倒れる瞬間

俺は彼の体を抱きとめ横抱きにして俺の住むアパートへと向かったのだ

こんな場所にほっといたら男相手の男娼として売られかねない

街の治安はいい方とはいえまだまだ犯罪がたえない

だからこそ俺がいるわけなんだけどな



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