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第1章
旅立ち
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僕・・・か。一人称がよく変わるな ほんとにどっちなんだが」
自室へ戻り
ベッドへといきつく
もしもこんな病気でさえなかったら
あの場所にいたのだろうか
テーブルを囲み家族と話しながら食べる食事
あぁこんなことをずっと思っていたのか僕は
前世の長谷川裕二の家庭はアルベルトよりも恵まれていた
自営業の車屋で祖父と父が店をやり
母が事務などの仕事を手伝っていた
兄が2人いて歳も離れていたことから末っ子の裕二は随分甘やかされていた
決して裕福ではなかったがアルベルトが望んだ家族がそこにはあった
裕二であった頃の記憶を思い出せば出すだけ己自身が雁字搦めになることくらい分かっていただろう俺は後悔することを久しぶりに学んだのだ
今は準備した荷物とフードつきのローブも準備
髪色で目立ってしまうので銀色から茶髪に魔法を使って変えてみた
あとは窓の外からコンコンと音がしたのを合図に窓から外に出るだけ
行先は比較的過ごしやすいと観光でも有名な南の国
首都から少し離れた町でそれなりに栄えてもいるらしいから
そこでしばらく平民として
ただのアルベルトとして余生を送ろう
一年平民なら食べていけるだけのお金はあるのだから
問題があるとしたらせめて少しの間話せる相手ができるかどうかだ
孤独にずっと1人というのも
だから予め素直に余命については話すようしたら大丈夫かな
それでも話してくれる人探してみよう
コンコンっ
音がしたので窓をあけた
「馬車には行先を伝えてあります。坊っちゃま」
「ありがとう。これ俺がいなくなってないとは思うけど あの人が騒いだら渡して あと母上と姉上と双子達へ 使用人の皆には明日にでもこの手紙聞かせてあげてよ。セバスチャン長生きしてよ」
荷物を担いで窓から飛び降り俺は馬車へと向かった
「こんな夜中にすまない。これ受け取ってくれ」
お金を渡した
「依頼料以上になる」
「あなたは腕が立つというこれから先数日なにかあるかもしれない。だからその分だと思ってくれたらいい 頼りにしてるから」
なにか言いたげな感じではあったが納得したようだった
そうこれでいい
やっと死に場所へ
俺が最後に穏やかに生きられる場所へ
自室へ戻り
ベッドへといきつく
もしもこんな病気でさえなかったら
あの場所にいたのだろうか
テーブルを囲み家族と話しながら食べる食事
あぁこんなことをずっと思っていたのか僕は
前世の長谷川裕二の家庭はアルベルトよりも恵まれていた
自営業の車屋で祖父と父が店をやり
母が事務などの仕事を手伝っていた
兄が2人いて歳も離れていたことから末っ子の裕二は随分甘やかされていた
決して裕福ではなかったがアルベルトが望んだ家族がそこにはあった
裕二であった頃の記憶を思い出せば出すだけ己自身が雁字搦めになることくらい分かっていただろう俺は後悔することを久しぶりに学んだのだ
今は準備した荷物とフードつきのローブも準備
髪色で目立ってしまうので銀色から茶髪に魔法を使って変えてみた
あとは窓の外からコンコンと音がしたのを合図に窓から外に出るだけ
行先は比較的過ごしやすいと観光でも有名な南の国
首都から少し離れた町でそれなりに栄えてもいるらしいから
そこでしばらく平民として
ただのアルベルトとして余生を送ろう
一年平民なら食べていけるだけのお金はあるのだから
問題があるとしたらせめて少しの間話せる相手ができるかどうかだ
孤独にずっと1人というのも
だから予め素直に余命については話すようしたら大丈夫かな
それでも話してくれる人探してみよう
コンコンっ
音がしたので窓をあけた
「馬車には行先を伝えてあります。坊っちゃま」
「ありがとう。これ俺がいなくなってないとは思うけど あの人が騒いだら渡して あと母上と姉上と双子達へ 使用人の皆には明日にでもこの手紙聞かせてあげてよ。セバスチャン長生きしてよ」
荷物を担いで窓から飛び降り俺は馬車へと向かった
「こんな夜中にすまない。これ受け取ってくれ」
お金を渡した
「依頼料以上になる」
「あなたは腕が立つというこれから先数日なにかあるかもしれない。だからその分だと思ってくれたらいい 頼りにしてるから」
なにか言いたげな感じではあったが納得したようだった
そうこれでいい
やっと死に場所へ
俺が最後に穏やかに生きられる場所へ
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