転生したら貴族子息だった俺は死に場所を求める

リョウ

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第1章

記憶のすり合わせと現在

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「どうなされました?まだ始まって間もないではございませんか」

「いいんだよ。婚約破棄されちゃったから多分あの金髪の王子様?殿下?にさっさと出してよ」

「はぁ しかし旦那様や奥様にはなんと」
困り果てたような従者に俺は話す

「お父さん?父上には権力あるんだから大丈夫でしょ」

「しかし坊っちゃま」

「お叱りなら大丈夫
きちんと受けるから」

徐々に前世と今が融合していく
馬車に揺られながら俺は今の自分の状況を把握していく
この国は西の国 名前はまんま西の国東西南北で国が成り立つなんとも簡単なものだ
誰だよこんなところに転生させたやつ
普通はかっこいいこうカタカナ4文字くらいの名前あるだろうが

俺の立場は侯爵家の一応の跡取りではある
上に姉が1人下に双子の弟達
我が家はとても仲がいい 俺を除いて
というのも俺には決定的な弱点があった
それは虚弱体質
これがゲームや漫画で婚約破棄前に記憶戻りました!みたいなやつならやり直しもきくだろうが
時すでに遅し
医師からは幼少時から成人の儀まで生きられるか分からないとの見立て

それに絶望した父上と母上は案の定約立たずの俺を無視することを徹底した
まぁ当時の俺の余命10年
跡継ぎとしては無用だよね
そして今16歳
残り1年たらずで死ぬ運命にあった
殿下と結んだ婚約はすでに医師に見てもらう前にむすばれており王家との約束事を反故にするなど許されるわけもなくいまに至るわけだ
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