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エンディングのその後は

モブはモブなりの頑張りどころ

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パチッと目をあけたらベッドの上

丁寧に首に鎖付きの首輪 。鎖の先は優月の手

逃げられないか......

いっそ、このまま優月に抱かれてしまった方がいいのだろうか

「お目覚めみたいだね 羽月」

「こんなことしたって俺は優月を好きにはならない」

「今は男爵令息と神官。血の繋がりはないよ。それでも俺を好きにならないの?」

「好きにはならない。だって俺は......」

「皮肉だよ。羽月、あれだけ拒否しながらエルンストには抱いてもらってたよね。」

前世であれだけ断ち切った血の繋がり

なのにこの世界では兄に欲情して自ら繋がろうなんて考えた。例えあれが事故からであろうが。

「羽月が拒絶しようが構わないよ。俺は羽月を抱くだけなんだから」

「俺に触れるな」

頬へ触れようとする手を払った

「従順になるように躾なきゃね」

見下ろす瞳は冷たく射抜く
 
「お前が俺に触れたら......」

「触れたら?まさか死ぬつもり?死ぬなら俺が殺してあげるよ。あの時みたいに」
にこやかに笑う優月の顔は痛くて怖い

「その格好。えらく扇情的で最高だよね。選んで良かったよ。ルカたん」

着せられているのはシースルーのベビードール
絶対隠す気ないだろってくらいの

なにか音が聞こえる?

気の所為?

「さぁ気持ちよくしてあげる。前みたいに」

ペロっと頬を舐められた瞬間

下腹部に優月の手がのびる

「これが今の羽月のか.......前より小さいかな」

ぞくりと怖くなる

手を使おうとした押し倒されて手を拘束される

「いいねぇ。その絶望に歪んだ顔最高だよ」

カプっと胸の飾りを舐められ吸われる

シースルーのベビードールなんか必要なかったろうに

今は裸だ

感じちゃいけない

感じちゃと言い聞かせても

日頃エルンストに見られオナニーしたりした結果だ

「っふあん......あぁん......」

「ほら羽月とろとろ零れてるよ」

言われなくても分かってるっての

しかし不思議なのは前世よりかメンタルに多少強みがあったことかもしれない

俺はあのとき堕ちて言いなりになるかもしれないと覚悟してたのに

「兄様っ......」
熱にうなされながら俺はエルンスト兄様を思い出す。

酷いこと言って傷つけた

謝ったら許してくれるかな

愛して欲しいなんていったら

「胸だけでいける体か。クソっあいつ」

限界は近い

でも優月の前でいきたくなんかない

エルンスト兄様っ

愛しい人

ずっとしまいこんだ

俺の想い人


もうヤケクソだ


「エルンスト兄様っ!」

思いの限り叫んだ


その瞬間
 
「ルカ」

聞きなれた声が目の前に

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