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エンディングのその後は
優月と羽月2
しおりを挟むとにかくこの現状をどうにかしなければ
しかし父に話すなど、とても出来はしない
どうにか震える手で携帯の1発通話ボタンを押して出るのを待った。
「もしもし、どうしたの?羽月からなんて珍しいね。」
優月の声に安心もしたが今さっき自身がヤられていたことを再認識せざる得なかった
恐怖心 絶望 不安
「優月っ 悪い会社の会議室にきて欲しいんだ。」絞り出した声で伝えた
女性なら泣いても仕方がない。
だが俺は男だから
こんな事で泣いちゃ
しかし流れるのは涙だった
「分かった。とりあえず行けばいいんだね。すぐ着くように行くよ」
すぐに通話が切れた
何分待っただろう
長い長い時間だったように思った。
コンコンって音がして優月が入ってくる
シャツは1枚を羽織り立つこともできないまま俺はそこにぺたんと座って両手で肩を抱きしめていた
「羽月?」
「ごめん、優月 ここ片付けるの手伝っ」
優しくしっかりと抱きしめられた
「一体誰に.........」
優月にぴったりくっつくように抱きしめ返す
震えは止まらない
「後輩に.........さっきまで.........何度も.........一方的に」
落ち着け
落ち着け
「警察に!」
「大事にはしたくないから.........社長の息子がこんなことで」
「羽月は優しすぎる。父さんには話すからね」
こくっと頷いた
それから俺がどうやって自宅に帰ったのか覚えてなかった。
しばらくの間俺には心因性のパニック障害が発症した
スーツを着ればすぐに吐き気
スーツを見ても吐き気
襲われたことがショックで夜は1人で眠れない
優月はそんな俺を甲斐甲斐しく世話をしてくれた
俺はしばらく自宅にいることを余儀なくされる
由香のことくらいはできたがそれ以外の自分のことがまるでダメだった
「兄弟なんだから俺がやってあげる」
優月の気遣いに俺は気を許していた。
由香を寝かしつけてから俺は優月の部屋へと向かう
夜起きたせいか眠れない
発作も起きる
「ごめん優月」
すっぽりと抱きしめてもらって背中をさすってもらう
俺はお姉さん座りでベッドの上にそして優月の首に腕を回していつも発作にたえていた
「謝らないでよ。羽月、僕達は二人で1つなんだよ」
やめてくれ
ボーダーラインを越えてしまう
俺たちは兄弟だから
泣きそうになりなが優月を見た瞬間
唇にあたる感触
「優月それはダメだって.......」
優月の目が変わった
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