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エンディングのその後は
過去 現在 未来
しおりを挟む「やっと待ってたよ......俺の手をとってルカ」
「俺はここにいちゃいけない。だから消えるよ」
「お兄ちゃん!いかないで!!!」
「ルカ!!!!」
ねぇなんで泣いてるの?
皆が泣いて俺を止めてる?
あれ俺は?
俺はどうして消えようなんて
俺は異物だから
前世の記憶を持った異物だから
いらない
いらない子
ねぇどうして俺は生まれたの
ねぇどうして俺は人を愛したの
どうして......
バッと俺は起き上がった
あの夢は一体なに?
俺が俺を
「ルカ?」
横で寝ていたエルンスト兄様が起き上がる
「ちょっと夢見が悪くてビックリして」
チュッて口付けられて
エルンスト兄様は俺を胸元へ抱き寄せ俺は撓垂れ掛かる
「大丈夫だ。俺がいるだろ」
そう俺は今エルンスト兄様のものだから
これじゃまるでヒロインじゃん
おかしいなぁ
でもヒロインは由香だから
「エルンスト兄様もっときつく抱きしめて、俺」
希望通りきつくエルンスト兄様の腕が俺の肩を抱く
「他にルカの希望は?」
乱暴に抱かれたい
でもそんなの......
俺、男で前世がある中身おっさんで
女の子大好きで抱きたいのは女の子のはずで
どうしよう
どうしたらいい
産まれたときから前世があってモブだからって
モブとして生き残らなきゃって
必死に気配消したり関わらないようにしたのに
「エルンスト兄様は俺のこと好き?」
「愛してる」
幾度なく俺に伝えてくる
嘘じゃないの分かってる
嬉しいから困る
俺はルカじゃない
ルカだけどルカじゃないんだ
「兄様......」
「なにを悩んでいる?」
「それは......その......」
話したいけど話せない
話したら楽になれるだろうか
エルンスト兄様が好きなのはルカであって俺じゃない
由香に会いたい
由香はどう思う
エルンスト兄様からキス
「ルカ」
呼ばないで
どうかその名前を
俺の名前は 優月 (ゆづき)なのに
前世の記憶なんてなければよかったのに
そしたらエルンストをもっと愛せていた?
禁断の恋だなんて拒絶しなかった?
男同士なんておかしいなんてならなかった?
俺はあのとき王子を受け入れてた?
キスを受け入れても俺は優月
ガラガラと崩れていく
何かがガラガラと
ねぇ母上
母上に会いたかったなぁ
俺の心が悲鳴を上げた日だった
エルンストには笑顔を見せて安心させた
エルンストの愛情は本来ルカが受けるもので俺じゃないから
ルカ 少し待っててきっと返してあげるから......
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大切な人達を......
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