幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~

桜もふ

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ギルマス⑥・ギルメン② 視点

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「なに!  あのクソガキどもがスリチア国へ行ってルナに接触しただとっ!?」

    俺は引き継ぎの書類に印をする前に机をダンっと、叩き立ち上がると同時に転がり落ちた印をレンがヒョイっと、拾い机に置いた。

「あぁ、ルナの首を絞めたがドルバルとレイブンが間に入り無事だったが。ルナが泣き出したのを皮切りに、スオウとマロンが怒りの制裁を下したようだ。

    エメルロ侯爵家ではアホガキどもを【アッホバード】と【新種のメスオーク】と呼んでいると聞いた」

「ぶふっ、アッホバードと新種のメスオーク!  違ぇねぇな!!

    よしっ!  これで終わりだ!!」

    両手を広げ、引き継ぎ用の書類をレンに渡し「明日の早朝に出発だ」との言葉に対して「分かった」の一言で駆け出すレン。

(レンのヤツも早くルナに会いたいんだな)

    数人の足音が聞こえ、扉が開き入って来たのはライラとローラン、ドリアンだった。

「やっと出発なのね」

「この日を待ってたのよ!

    最近の冒険者どもは態度が悪くて絡まれるのよね。

    でもレンが追い払ってくれるんだけど」

「ふふふ、ここにレイブンがいてくれたら良かったんだけど。

    向こうに行ってからが楽しみね!」

    おい、待て!

    今ドリアンは何て言った?

「レイブンがいてくれたら」「楽しみ!」おいおいおいおい、これじゃあまるで恋する女みたいじゃねぇか!

    ま、まさか。ドリアンとレイブンは恋仲なのか!?

    レンとローランだってそうだ……コイツら俺の知らねぇ間に色気ずきやがって!

「 ルナは俺がいなくて寂しいだろうなぁ。

    早く行ってやらねぇとな!」

    スンッな目をしたライラ。

「ルナは大好きな騎士様に会いに行くのに忙しいのでは?

    ……ぷふふっ……あら、失礼!」

    俺に対する発言、酷すぎだろ。

    荷造りも終わった。

「ルナ、リビア待ってろよぉぉぉ!!」

「「「ギルマス、うるさいっっ!!!!」」」
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