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ギルマス⑤・ギルメン① 視点
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ルナが隣国へ行ってから何日経ったんだ?
あの鈴を転がしたように話したり笑ったりする声。花が咲いたように微笑んで笑う笑顔。あの可愛い顔を今すぐにでも見たい!
だが、俺にはやるべきことがある。
これをやりきらねぇと、ここを離れられない。ここの引き継ぎ者をエメルロ侯爵様が探してくれた。
ここには思い出が詰まった場所だったが、もう今は違う。俺が帰る場所は決まっている。アイツとあの子が待つ場所だ。
そこが俺の居場所だ。
んっ? ドルバルからの手紙?
「…………な…な、な、なんだとぉぉぉぉぉ!!!!
許さんぞっ!!」
奥からバタバタと走る複数の足音が聞こえてきた。勢いよく扉が開き。
「どうしたのよっ!?
何をそんな奇声をあげてるのよ!」
「そうよ! こっちは忙しいって時に!!」
ローランとライラは機嫌が悪いのか、俺は睨まれ怒られてしまったんだが。
「いや、ドルバルから手紙が届いたんだが……ルナの危機だ!!!!
悪い虫が付いたんだよっっ!!
くそっ、どこのどいつだ!
ルナは絶対に渡さん!!」
ローランとライラの後ろからレンまでも来やがった。
「恋をしたルナか。良いじゃないか、きっと初恋というやつだな!」
レンはローランを見て微笑んでいる。
この2人……まさか。ローランを見ると頬を赤らめてやがる。ライラはドルバルと恋仲なのは知ってるが、コイツらまでとは……。
ま、まさか、レイブンはドリアンと? ないない。それはねぇな、アイツが女に話しかける度胸はねぇ。絶対にねぇ!!
「あぁぁぁ、ルナァァァァァ!
会いたいぞぉぉぉ!!」
「ギルマス、うるさい!
会いたいのは私もよ! だから早く荷物整理してっ!!」
あの鈴を転がしたように話したり笑ったりする声。花が咲いたように微笑んで笑う笑顔。あの可愛い顔を今すぐにでも見たい!
だが、俺にはやるべきことがある。
これをやりきらねぇと、ここを離れられない。ここの引き継ぎ者をエメルロ侯爵様が探してくれた。
ここには思い出が詰まった場所だったが、もう今は違う。俺が帰る場所は決まっている。アイツとあの子が待つ場所だ。
そこが俺の居場所だ。
んっ? ドルバルからの手紙?
「…………な…な、な、なんだとぉぉぉぉぉ!!!!
許さんぞっ!!」
奥からバタバタと走る複数の足音が聞こえてきた。勢いよく扉が開き。
「どうしたのよっ!?
何をそんな奇声をあげてるのよ!」
「そうよ! こっちは忙しいって時に!!」
ローランとライラは機嫌が悪いのか、俺は睨まれ怒られてしまったんだが。
「いや、ドルバルから手紙が届いたんだが……ルナの危機だ!!!!
悪い虫が付いたんだよっっ!!
くそっ、どこのどいつだ!
ルナは絶対に渡さん!!」
ローランとライラの後ろからレンまでも来やがった。
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この2人……まさか。ローランを見ると頬を赤らめてやがる。ライラはドルバルと恋仲なのは知ってるが、コイツらまでとは……。
ま、まさか、レイブンはドリアンと? ないない。それはねぇな、アイツが女に話しかける度胸はねぇ。絶対にねぇ!!
「あぁぁぁ、ルナァァァァァ!
会いたいぞぉぉぉ!!」
「ギルマス、うるさい!
会いたいのは私もよ! だから早く荷物整理してっ!!」
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