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ソフィーリア王族の大激怒!!
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オールは私に負担が無い様に、マントで頭から全身を覆ってくれていた。
緩やかな風が気持ち良く、ドラゴンも振動を与えない様に静かに飛んでくれている。
「ふぁーーっ」と欠伸をした後……眠気が来たのか、朝も早いのもあったし睡魔には勝てなかった私は、オールの胸にもたれた状態で眠ってしまった。
「ユア様は眠ってしまわれた様ですね。
王様も激怒しておいでですが、王妃様と皇女様方の方が大激怒の様です」
「だろうな、母上達は……考えただけで恐ろしいな」
オールとユージンは身震いをして話すのをやめた。
ドラゴンでの移動は速く、いつの間にかオールに抱かれたまま、ソフィーリアの謁見の間にいた。
「んんっ……。
あれ? オール、ごめんね。
私ってば、眠ってしまってたよね?
ここは……ソフィーリア?」
破壊力のある笑顔を向けないでーーっ!
「ソフィーリアの王宮だ。
治癒してもらおうな」
ソフィーリアに着いたと言う言葉に安心したのか、ポロポロと涙が次から次へと落ちていく。
「……!!
ユア様、なんと言う事だ。
オパール殿下、王が……」
オールとユージンは顔を見合わせて「「はぁーーっ」」と溜息を吐き、困った様な顔をしていた。
「オール、私を下ろして。
謁見の間だけは、1人で歩きたいの」
オールは頷き、私を下ろしてくれた。
謁見の間の扉が開き、オール、ユージン、フェンの順に入り最後に私が入った瞬間に、王様と皇女様方の頭から2本のツノが!
王妃様は、ユージン同様に毛を逆立てている!
王妃様だけでなく、王宮内にいる獣人は全員毛が逆立っていた。
「……っ、ユア!
こんな、酷い!!
痛かったでしょう」
「ユア、うぅぅっっ!
わたくしの妹に……許さない!」
「こんな事をした女は非道だわ!
こんなに真っ赤に腫れて!!」
私が挨拶する前に、王妃様をはじめ皇女様方まで走って私の側まで来ている。
オールとユージンは、王妃様と皇女様方に押し退けられていた。
視線を感じ、前面を見ると怒りに震えていた王様が、今度は悲しそうな顔をして私を見ていた。
王様にも心配させたのもあるが、マナーとして挨拶はきちんとしないと!
「王妃様、皇女様方、挨拶をさせていただいても良いでしょうか?」
「そうだったわね。
二人とも、一度戻りますわよ」
「「はいっ、お母様!」」
王様、王妃様、皇女様方が揃ったのを確認した後、少しフラついたがカーテシーをしたまま、王族の皆様に挨拶をした。
「王様、王妃様、皇女様方。
わたくしの行動の誤ちで、顔に負傷をおってしまい心配させた事を謝罪いたします。
大変申し訳ありませんでした。
全てわたくしの責任です、罰はわたくしが受けます、どうかバールナ公爵家の皆様には何も……しないで下さい!
お願い致します!!
どうか、どうか……い、痛いっ!
ゔゔうぅぅーーっっ!!」
カーテシーと挨拶が完璧に出来なくて、両手で顔を覆ったまま屈んでしまった。
「ユアッ!
ショーンよ、俺の可愛い娘を治してやってくれ!!」
「承知しました。
ユア様、直ぐに良くなりますからね。
ハイヒール!!」
淡いクリーム色の光に包まれ、凄く暖かくて痛みが一瞬で消えると同時に気を失ってしまった。
倒れる直前にフェンが現れ、フェンの体に倒れ込んだ。
「ユアッ!」
さすが王宮の治癒師!
オールとユージンは笑顔になり、安心している。
私の顔は元の可愛い顔に戻っているのを見た王族の皆も安心していた。
緩やかな風が気持ち良く、ドラゴンも振動を与えない様に静かに飛んでくれている。
「ふぁーーっ」と欠伸をした後……眠気が来たのか、朝も早いのもあったし睡魔には勝てなかった私は、オールの胸にもたれた状態で眠ってしまった。
「ユア様は眠ってしまわれた様ですね。
王様も激怒しておいでですが、王妃様と皇女様方の方が大激怒の様です」
「だろうな、母上達は……考えただけで恐ろしいな」
オールとユージンは身震いをして話すのをやめた。
ドラゴンでの移動は速く、いつの間にかオールに抱かれたまま、ソフィーリアの謁見の間にいた。
「んんっ……。
あれ? オール、ごめんね。
私ってば、眠ってしまってたよね?
ここは……ソフィーリア?」
破壊力のある笑顔を向けないでーーっ!
「ソフィーリアの王宮だ。
治癒してもらおうな」
ソフィーリアに着いたと言う言葉に安心したのか、ポロポロと涙が次から次へと落ちていく。
「……!!
ユア様、なんと言う事だ。
オパール殿下、王が……」
オールとユージンは顔を見合わせて「「はぁーーっ」」と溜息を吐き、困った様な顔をしていた。
「オール、私を下ろして。
謁見の間だけは、1人で歩きたいの」
オールは頷き、私を下ろしてくれた。
謁見の間の扉が開き、オール、ユージン、フェンの順に入り最後に私が入った瞬間に、王様と皇女様方の頭から2本のツノが!
王妃様は、ユージン同様に毛を逆立てている!
王妃様だけでなく、王宮内にいる獣人は全員毛が逆立っていた。
「……っ、ユア!
こんな、酷い!!
痛かったでしょう」
「ユア、うぅぅっっ!
わたくしの妹に……許さない!」
「こんな事をした女は非道だわ!
こんなに真っ赤に腫れて!!」
私が挨拶する前に、王妃様をはじめ皇女様方まで走って私の側まで来ている。
オールとユージンは、王妃様と皇女様方に押し退けられていた。
視線を感じ、前面を見ると怒りに震えていた王様が、今度は悲しそうな顔をして私を見ていた。
王様にも心配させたのもあるが、マナーとして挨拶はきちんとしないと!
「王妃様、皇女様方、挨拶をさせていただいても良いでしょうか?」
「そうだったわね。
二人とも、一度戻りますわよ」
「「はいっ、お母様!」」
王様、王妃様、皇女様方が揃ったのを確認した後、少しフラついたがカーテシーをしたまま、王族の皆様に挨拶をした。
「王様、王妃様、皇女様方。
わたくしの行動の誤ちで、顔に負傷をおってしまい心配させた事を謝罪いたします。
大変申し訳ありませんでした。
全てわたくしの責任です、罰はわたくしが受けます、どうかバールナ公爵家の皆様には何も……しないで下さい!
お願い致します!!
どうか、どうか……い、痛いっ!
ゔゔうぅぅーーっっ!!」
カーテシーと挨拶が完璧に出来なくて、両手で顔を覆ったまま屈んでしまった。
「ユアッ!
ショーンよ、俺の可愛い娘を治してやってくれ!!」
「承知しました。
ユア様、直ぐに良くなりますからね。
ハイヒール!!」
淡いクリーム色の光に包まれ、凄く暖かくて痛みが一瞬で消えると同時に気を失ってしまった。
倒れる直前にフェンが現れ、フェンの体に倒れ込んだ。
「ユアッ!」
さすが王宮の治癒師!
オールとユージンは笑顔になり、安心している。
私の顔は元の可愛い顔に戻っているのを見た王族の皆も安心していた。
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