33 / 38
33 新たな仲間の誕生!
しおりを挟む
パキパキ……ペキ……バキ…………パカッ!
「ククゥーー……クゥ?」
生まれた! 薄い水色のグリフィン……毛並みが綺麗。このクリっとした『つぶらな瞳』可愛い。
親バカでも良い。ママとして今日からお世話をして、一人でご飯が食べられらようになったらガザニアへ向けて出発よ。
その前に名前を……グリフィンだから『グリ』フェンもフェンリルだったから『フェン』にしたんだけど。ありきたりだったよね、でも呼びやすいから良いのよ!
「グリ、おいで」
「クゥーー、クゥーー」
可愛い。羽がモハモハでお日様のような匂いがする。顔の横をスリスリすると気持ち良さそうに「グルグル」鳴らしてるよ。
「ルル、リン。見て見て、可愛いよね?」
「まだ赤ちゃんだから良いけど、私の頭もナデナデして!」
「ルルはヤキモチ妬きだねアンジュ。でもルルもグリも小さいから可愛いね」
「うん! 可愛い。このことを父様に……内緒にして、帰ってから見せる方が面白そうな気がしない?」
リンとルルは「「賛成!」」と声を揃えていた。
そういえば父様達と話したのっていつだったかな? かれこれ2年近く? になるな。ルルとリンが連絡していたかもしれない。
「ルル、父様達と連絡してたりする?」
「リンと私が定期的に連絡してたよ。まぁ、予想通りでアンジュのパパさんは叫んでいたよ」
「ルル連絡お願い……出来れば、王宮が良いな」
「きゃははっ、アンジュが照れてる!」
「真っ赤だね。ベルに聞いてみるね」
わぁーー、ドキドキしてきた。二年も話してないから緊張する。何を話せば良いか……。
卵のことは内緒だから、フェンリルとグリフィンの里で生活していたことに……。やっぱり魔法の練習をしていたことにしよう。
「ルル悪いが、王宮にはリカルドとシャルルしかいないんだ。今日は学園の踊り? 貴族達が集まって何かすると言っていたよ」
「そうなんだね……。リカルド様とシャル姉様と話したい……」
「分かった……アンジュ、落ち込むなよ。みんなお前の心配ばかりしていたんだぜ。
今日アンジュが連絡して来たことを話しておくから」
ベル……ありがとう。
学園の踊りってことは舞踏会かな?
舞踏会って、婚約者と行くアレだよね。ウィリアム王子様は誰かをエスコートしたのかな。
不安な気持ちはサレサレ! 立ち去れーー!!
信じるって決めたもの。
「アンジュ?」
「シャル姉様! お久しぶりです。お元気にお過ごしですか? 私は……魔法の練習に夢中になりすぎて二年もの月日が経ってしまいました」
「魔法の練習は辛くない? 大丈夫なの? 周りに大人はいますか? わたくしは早くアンジュに会いたいのです」
「……私も早く会いたいです。フェンリルの足でも三年はかかると言われています。
周りに大人はいますが、フェンリルとグリフィンの大人なのです」
「……アンジュ、リカルドです。人はいないのかい?」
「いませんが、みんな優しいんだよ。私はフェンリルとグリフィンのみなさんに守ってもらってるくらい大切にされています」
「それを聞いて安心した」
「アンジュ、今日は私達しかいなくてごめんなさい」
「ううん、リカルド様とシャル姉様とお話が出来て私は嬉しいです。また連絡しますね」
「「体に気をつけて」」
「はい!」
はあぁーー、ウィリアム王子様と話せると思ってたのにな。
学園の舞踏会なら仕方ない。今日は明日に備えて寝るとしますか。
「グリ、行くよーー。それっ!」
私が空高く投げたお肉を、飛んで食べる練習をしていた。
飛ぶスピードもグリフィンの大人よりも速くて驚いたよ。これなら連れて行くことが可能だろう。ノアさんとエメさんからも許可が出た。
「凄いな。短期間でここまで成長するとは……これなら一人で狩りも出来るだろう」
「そうね。アンジュの言うことも聞いて、きちんと躾もされているし大丈夫そうね」
よし、今度こそガザニアへ向けて出発よ!
「ククゥーー……クゥ?」
生まれた! 薄い水色のグリフィン……毛並みが綺麗。このクリっとした『つぶらな瞳』可愛い。
親バカでも良い。ママとして今日からお世話をして、一人でご飯が食べられらようになったらガザニアへ向けて出発よ。
その前に名前を……グリフィンだから『グリ』フェンもフェンリルだったから『フェン』にしたんだけど。ありきたりだったよね、でも呼びやすいから良いのよ!
「グリ、おいで」
「クゥーー、クゥーー」
可愛い。羽がモハモハでお日様のような匂いがする。顔の横をスリスリすると気持ち良さそうに「グルグル」鳴らしてるよ。
「ルル、リン。見て見て、可愛いよね?」
「まだ赤ちゃんだから良いけど、私の頭もナデナデして!」
「ルルはヤキモチ妬きだねアンジュ。でもルルもグリも小さいから可愛いね」
「うん! 可愛い。このことを父様に……内緒にして、帰ってから見せる方が面白そうな気がしない?」
リンとルルは「「賛成!」」と声を揃えていた。
そういえば父様達と話したのっていつだったかな? かれこれ2年近く? になるな。ルルとリンが連絡していたかもしれない。
「ルル、父様達と連絡してたりする?」
「リンと私が定期的に連絡してたよ。まぁ、予想通りでアンジュのパパさんは叫んでいたよ」
「ルル連絡お願い……出来れば、王宮が良いな」
「きゃははっ、アンジュが照れてる!」
「真っ赤だね。ベルに聞いてみるね」
わぁーー、ドキドキしてきた。二年も話してないから緊張する。何を話せば良いか……。
卵のことは内緒だから、フェンリルとグリフィンの里で生活していたことに……。やっぱり魔法の練習をしていたことにしよう。
「ルル悪いが、王宮にはリカルドとシャルルしかいないんだ。今日は学園の踊り? 貴族達が集まって何かすると言っていたよ」
「そうなんだね……。リカルド様とシャル姉様と話したい……」
「分かった……アンジュ、落ち込むなよ。みんなお前の心配ばかりしていたんだぜ。
今日アンジュが連絡して来たことを話しておくから」
ベル……ありがとう。
学園の踊りってことは舞踏会かな?
舞踏会って、婚約者と行くアレだよね。ウィリアム王子様は誰かをエスコートしたのかな。
不安な気持ちはサレサレ! 立ち去れーー!!
信じるって決めたもの。
「アンジュ?」
「シャル姉様! お久しぶりです。お元気にお過ごしですか? 私は……魔法の練習に夢中になりすぎて二年もの月日が経ってしまいました」
「魔法の練習は辛くない? 大丈夫なの? 周りに大人はいますか? わたくしは早くアンジュに会いたいのです」
「……私も早く会いたいです。フェンリルの足でも三年はかかると言われています。
周りに大人はいますが、フェンリルとグリフィンの大人なのです」
「……アンジュ、リカルドです。人はいないのかい?」
「いませんが、みんな優しいんだよ。私はフェンリルとグリフィンのみなさんに守ってもらってるくらい大切にされています」
「それを聞いて安心した」
「アンジュ、今日は私達しかいなくてごめんなさい」
「ううん、リカルド様とシャル姉様とお話が出来て私は嬉しいです。また連絡しますね」
「「体に気をつけて」」
「はい!」
はあぁーー、ウィリアム王子様と話せると思ってたのにな。
学園の舞踏会なら仕方ない。今日は明日に備えて寝るとしますか。
「グリ、行くよーー。それっ!」
私が空高く投げたお肉を、飛んで食べる練習をしていた。
飛ぶスピードもグリフィンの大人よりも速くて驚いたよ。これなら連れて行くことが可能だろう。ノアさんとエメさんからも許可が出た。
「凄いな。短期間でここまで成長するとは……これなら一人で狩りも出来るだろう」
「そうね。アンジュの言うことも聞いて、きちんと躾もされているし大丈夫そうね」
よし、今度こそガザニアへ向けて出発よ!
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説

【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。
112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。
ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。
ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。
※完結しました。ありがとうございました。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

邪魔しないので、ほっておいてください。
りまり
恋愛
お父さまが再婚しました。
お母さまが亡くなり早5年です。そろそろかと思っておりましたがとうとう良い人をゲットしてきました。
義母となられる方はそれはそれは美しい人で、その方にもお子様がいるのですがとても愛らしい方で、お父様がメロメロなんです。
実の娘よりもかわいがっているぐらいです。
幾分寂しさを感じましたが、お父様の幸せをと思いがまんしていました。
でも私は義妹に階段から落とされてしまったのです。
階段から落ちたことで私は前世の記憶を取り戻し、この世界がゲームの世界で私が悪役令嬢として義妹をいじめる役なのだと知りました。
悪役令嬢なんて勘弁です。そんなにやりたいなら勝手にやってください。
それなのに私を巻き込まないで~~!!!!!!
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛など初めからありませんが。
ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。
お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。
「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」
「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」
「……何を言っている?」
仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに?
✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる