【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ

文字の大きさ
上 下
66 / 76

再び迷子に!

しおりを挟む
 もう少し飛んでみようと思い、進んだは良いが海に近い街に来ていた。

 そこにはあの国の騎士がいた。

 何をしているのかを探ろうと思い、上から見ていると(私の絵?)何で、私の絵を持ってるの?

 声が聞こえる位置まで近付き、聞いた。

「この少女を見たか?
 髪はブラウンだから目立つはずだ」

「ブラウンの髪の少女は見たことないし聞いた事もないな。
 その子は何かしたのかい?」

「王国で働いてもらいたくてな、うちの国には夜になると魔獣やモンスターの徘徊が酷くてな。
 この子さえいれば……邪魔をしたな、他の街を探してみるか」

 嘘でしょう、私を探しているの?

 あっ、ルシアが確か手紙を飛ばしていたよね? あれも魔法じゃん、ダンとレオに送らなきゃ!

 結界から絶対に出るなって事と、さっきの事、そして一番重要な事、迷子になった事だ!

「手紙さん、ダンとレオの所まで行って!」

 手紙は一瞬で飛んで行った。


 ***************** ダンとレオ *****************

 ダンは走って私を追いかけたが、姿が見えなくて膝をついて空を見ていた。

「ダン、お前の気持ちは分かる。
 だけど、ミオは23年もの間会いたくても会えなかったんだ、少しだけは大目に見てやろうぜ」

「そうだな、俺は何やってんだろうな」

 朝になっても帰らない私を、心配してギルドへ駆け込み、レオの部屋にも駆け込んで布団を剥ぎ取ったがいなかった。

「おい、な、何だ!
 俺は男に襲われる趣味はないからな!」

「んなもん俺にもねえよ!
 ミオが……昨夜から戻って来ないんだ、俺が説教しすぎたんだ!
 アーサーとミオの気持ちも考えないで、すまん」

 アーサーは「きっと大丈夫だ」と言って笑ってくれていた。

 お昼になっても戻らない私を、捜索しようかと思っていた時だった、手紙が飛んで来た。

 ダンとアーサーは手紙を見て大声で叫んだ。

『何だとーーーーッッッ!!』

「どうしたの? ミオが見つかったの?」

「ミーちゃんからの手紙なの? ねえ、早く答えてよ!」

「お袋、落ち着いてくれ!
 ミオは……迷子だ!!」

『はいっっっ?』

 皆にどういう事だ! と詰め寄られて、手紙を読んで聞かせた。

 《レオ、ダンは私の事を心配して言ってくれてたのに、私が我儘で反抗して家出したんだけど、ここが何処なのか分からなくなっちゃったの。
 あとね、レットーラの王族が国中を転々と、私を探してるみたいなの。
 レットーラは夜になると、魔獣やモンスターが徘徊していると騎士の人達が言っているのを聞いてしまったの、だから結界からは絶対に出ないで!
 私が許可した者しか入れないから、絶対の絶対に出ないで!
 私は、何とかして帰るから心配しないで。
 そうそう、買い物もしたよ!》

「ミオは、方向音痴だから北と言ったら東に行ってたりだからな。
 迷子だけは厄介だ!」

「なぁ、それってヤバくないか?
 ミオがレットーラの国王に捕まったらどうなるか」

 グルルルルルッ!

 皆が後ろを向いて見ると、ドラゴンとアーサーのおじさんがいた。

「ミオの居場所ならこの子が分かるよ、それに『可愛い子には旅をさせよ』というだろ?
 この世界に来て、初めての買い物に1人での冒険だ、大丈夫だ」

 それを聞いた皆は、胸を撫で下ろしてはいたが、少し心配な事もあるようだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

【完結】私が見る、空の色〜いじめられてた私が龍の娘って本当ですか?〜

近藤アリス
恋愛
 家庭にも学校にも居場所がない女子高生の花梨は、ある日夢で男の子に出会う。  その日から毎晩夢で男の子と会うが、時間のペースが違うようで1ヶ月で立派な青年に?  ある日、龍の娘として治癒の力と共に、成長した青年がいる世界へ行くことに! 「ヴィラ(青年)に会いたいけど、会いに行ったら龍の娘としての責任が!なんなら言葉もわからない!」  混乱しながらも花梨が龍の娘とした覚悟を決めて、進んでいくお話。 ※こちらの作品は2007年自サイトにて連載、完結した小説です。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

拾った宰相閣下に溺愛されまして。~残念イケメンの執着が重すぎます!

枢 呂紅
恋愛
「わたしにだって、限界があるんですよ……」 そんな風に泣きながら、べろべろに酔いつぶれて行き倒れていたイケメンを拾ってしまったフィアナ。そのまま道端に放っておくのも忍びなくて、仏心をみせて拾ってやったのがすべての間違いの始まりだった――。 「天使で、女神で、マイスウィートハニーなフィアナさん。どうか私の愛を受け入れてください!」 「気持ち悪いし重いんで絶対嫌です」  外見だけは最強だが中身は残念なイケメン宰相と、そんな宰相に好かれてしまった庶民ムスメの、温度差しかない身分差×年の差溺愛ストーリー、ここに開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。 退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた! 私を陥れようとする兄から逃れ、 不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。 逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋? 異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。 この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

処理中です...