【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ

文字の大きさ
32 / 76

私の正体と真実【後編】

しおりを挟む
 ダンは考え込みながら、チラッと私を見て言った。

「攻撃力が弱いしHPが低すぎで、魔物と戦うミオを見てたら冷や冷やもんだぞ!」

「箒遊びが得意だしな!
 あーーーーはははははっ!!」

 ゼクスは私を見て爆笑中だ。

 なんかムカッとするから、ゼクスのお尻にイタズラを。

『静電気!』ビリッッ!!

「痛えーーーーっ!!
 ミオーーーーっ!」

 私は笑いながら、走って逃げた。

「あの時1人で森に居たのは、そういう理由だったんだな。
 ミオが捨て子じゃないって分かって良かったよ」

 ダンは安心したように笑みを浮かべて私を見ている。

「ダンが親になるなら、俺の嫁さんになっても良いからな!」

 バズさんの言葉に、ゼクスとアリアが声を揃えて反対していた。

「『絶対に駄目!!』」

 あ~~ぁ、バズが落ち込んでるし。

「ミオは私のよ!!」

 アリア、私はそっち系ではないのでと思いながら、少しずつ後ずさった。

「私はミオの事を妹のように思っているからね!」

 ルシア、私もお姉ちゃんって思ってるよ!

「あはははっ」

 私は秘密事が無くなって、心が軽くなったよ。

 皆を見て(この人達に話して良かった)と安堵した。

「なぁ、ミオの死因は何だったんだ?」

「大きな看板、看板って分からないよね?
 巨大で重たい板が上空から落ちて来て、虫のように潰された」

「ブフッッッ!
 マジか、あーーーーははははっ!!」

 ゼクスが聞いて来たから素直に話したのに、爆笑ってムカつくんですけど!

 今日は何の肉を獲って来ようかな?

【ビッグベアー】だったら、一瞬で獲れるよね。

 私が考え事していると、何か視線が?

 後ろを見ると、ダン・バズ・ボブさんが鬼の様な顔をして『ぬうぅぅーーっっ!』と近付いている事に驚き。

「ぎゃあぁぁぁっ! 出た!
【トリプルビッグベアー】だっっっ!!!!」

 私は後ずさり、ゼクスの後ろに隠れたり、ルシアの後ろに隠れたりと走り回った。

 ゼクスもルシアも笑いすぎってくらい、お腹を抱えて笑ってるし『アリア』まで、クスクスと笑っている。

「もうっ!」

 私は頬を膨らませて怒った。

 私の頬を膨らませるのは子供の頃からの癖で、玲央兄ちゃんも私の頬をツンツンしてたな。

 その隣で愛犬(ハスキー犬)のアールが頬を舐めて慰めてくれてたな。

 玲央兄ちゃんの事、忘れた事ないんだよ。

 私にプロポーズしたのに、その日に永遠のお別れなんて、泣いちゃ駄目!

「ミオ、泣いてるの?」

「えっ、泣いてないよ。
 ただね、私の大切で大好きだった人の事を考えてたの。
 もう、居ないんだけどね」

「ミオ、お前好きなヤツ居たのか?」

「私に『必ず迎えに来るから、待っててくれ』って言った、その日に事故で亡くなったの。
 その人の事が忘れられないだけ」

 ダンに「ツラかったな」優しく頭を撫でてくれた。

「ギルマスの話し方や仕草が、玲央兄ちゃんに似ててビックリしたけど、転生者じゃない限り別人なんだけどね」

 私は苦笑いして話した。

「ミオ、ギルマス一家は転生者だぞ。
 この世界の者なら全員知ってる事だ」

 えっ? ギルマスって転移者なの?

 知らなかったな。

 ダンに「嬉しいか?」頬をツンツンしながら言われ、頬をツンツンするのはヤーーメーーテーー!!

 でも、こんな楽しい日々がずっと続くと良いなと思う私だった。







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

召喚先は、誰も居ない森でした

みん
恋愛
事故に巻き込まれて行方不明になった母を探す茉白。そんな茉白を側で支えてくれていた留学生のフィンもまた、居なくなってしまい、寂しいながらも毎日を過ごしていた。そんなある日、バイト帰りに名前を呼ばれたかと思った次の瞬間、眩しい程の光に包まれて── 次に目を開けた時、茉白は森の中に居た。そして、そこには誰も居らず── その先で、茉白が見たモノは── 最初はシリアス展開が続きます。 ❋他視点のお話もあります ❋独自設定有り ❋気を付けてはいますが、誤字脱字があると思います。気付いた時に訂正していきます。

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

モブで薬師な魔法使いと、氷の騎士の物語

みん
恋愛
【モブ】シリーズ② “巻き込まれ召喚のモブの私だけ還れなかった件について”の続編になります。 5年程前、3人の聖女召喚に巻き込まれて異世界へやって来たハル。その3年後、3人の聖女達は元の世界(日本)に還ったけど、ハルだけ還れずそのまま異世界で暮らす事に。 それから色々あった2年。規格外なチートな魔法使いのハルは、一度は日本に還ったけど、自分の意思で再び、聖女の1人─ミヤ─と一緒に異世界へと戻って来た。そんな2人と異世界の人達との物語です。 なろうさんでも投稿していますが、なろうさんでは閑話は省いて投稿しています。

異世界に落ちて、溺愛されました。

恋愛
満月の月明かりの中、自宅への帰り道に、穴に落ちた私。 落ちた先は異世界。そこで、私を番と話す人に溺愛されました。

【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?

はくら(仮名)
恋愛
 ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。 ※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

「結婚しよう」

まひる
恋愛
私はメルシャ。16歳。黒茶髪、赤茶の瞳。153㎝。マヌサワの貧乏農村出身。朝から夜まで食事処で働いていた特別特徴も特長もない女の子です。でもある日、無駄に見目の良い男性に求婚されました。何でしょうか、これ。 一人の男性との出会いを切っ掛けに、彼女を取り巻く世界が動き出します。様々な体験を経て、彼女達は何処へ辿り着くのでしょうか。

転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。 前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。 恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに! しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに…… 見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!? 小説家になろうでも公開しています。 第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品

処理中です...