【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します！

ダルーズ・グレッグの企み

　イーベルの皆は本当に優しい人達です。

　ダンの娘かぁ、まだ迷いがあって返答出来てないの。

　ダンは優しくて強いし、頼りになるから良いパパになるって分かるんだけど、ダンの身の危険や先（将来）の事を考えたら、即答が出来ない。

　子持ちのシングルになるんだし、将来好きな人が出来て結婚出来なかったら？

　それに、私を養女にしたとダルーズ・グレッグに知られて、アイツの手下？　とかに隠密を使われたらダンが……。

「ミオ、悩み事か？　ダンの事だろ」

　バズに話しかけられ、私は見上げて頷いた。

「ダンは良いパパになるって分かる。
　けど、私と居ると危険になるんじゃないか？
　とか、好きな人が出来ても結婚が出来なかったらって考えたら、パパになってって言えなくて」

「アイツはそんな事気にしないし、この世で強いのはギルマス一家だけだ。
　ダンが子持ちになったとしても変わらないから大丈夫！」

　バズに優しい手つきで頭を撫でてもらい、私は「ありがとう」と感謝した。

　その時だった。

　………………！！

「バズ、皆を広場に集めて、早く！
　間に合わないと皆死んでしまう！！」

　私の必死な剣幕に驚いていたが「分かった」の一言を残して広場へ皆を呼んでくれた。

「皆さん、広場に集まってくれてありがとう。
　今は緊急事態なので町全体に強力な結界を何度もはります。
　結界から出なければ安全なので安心して下さい！」

「ミオ、私も……」

「アリア、今回だけは駄目よ！！
　私以外は、死んでしまうから連れて行けないの、ゴメンね」

　私は中央へ行き。

『広範囲強力結界！　エリアパワフルバリヤー！！』『広範囲強力結界！　エリアパワフルバリヤー！！』『広範囲強力結界！　エリアパワフルバリヤー！！』何度も何度も繰り返し、やっとバリヤーが黄金に光だした。

　私は『フライ』で飛んで結界から出て周りを見ると、やっぱりアイツ『ダルーズ・グレッグ』達が魔物に何かしたのか、この町を襲う事を企んでいる？　っぽいよね？

　魔物を見たが「何あれ？」何匹？　何体いるのよ。

　黒いワイバーン８匹、赤い竜に似たモンスターが１０体、蛇の竜？　のような魔物３匹……やるしかない！　皆を必ず守るから！！

「おいおいおいおいっ！
　アレは上級ワイバーンと下級サーペントじゃねぇか！
　あの赤い竜……マジかよ、ドレイク！！
　ミオが強いって言ってもこれは無理だろ！
　俺らが加勢したとしても勝てるかどうか……」

　ダンは皆の目を見ていたし、皆は諦めた顔をしている。

　私は絶対に諦めないし負ける気がしないって自信がある！

　実力の過信はしないよ、それをしてしまえば努力をしなくなって破滅に導く事になるから。

　何て言うのかな？　勝てる！　って、何かが言ってる気がするの。

　それに、初めから諦めてたら皆を救う事なんて出来ないって、この世界に来て思い知ったから分かる！

　漫画や小説に出て来るモンスターや魔獣の実物なんて、恐竜くらいしか見た事無いし、たまに未確認の○○とかテレビやネットで聞いたりもあるけど、流石にモンスターや魔獣、魔物なんて……無いな。

　よしっ！　ヤルとしますかね！！