【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ

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プロローグ

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「ミオ大好きだ」

 レオとラブラブな時間を過ごしている。

「私も大好きだよ。

 ルシアとゼクスは4人目が出来たみたい」

 それを聞いたレオは、笑みを浮かべて私をソファーに押し倒し、優しいキスのあと耳元で話してきた。

「なぁ、俺達もそろそろ3人目……」

言いかけた時、子供達が走って帰宅した。

    レオは残念そうに「また後でな」と、ウインクをし子供達を出迎えた。ソファーに座り直した私は、子供達の話をきいていた。

「パパ、ママこれみて。
 わっかのおそとになにかおちてたからひろってきた」

 私は何だろうと思い覗き見ると、魔石?

    何でこの子が魔石なんて持ってるの?

 レオも私と同じ顔をして見ていた。

「ママ、みてみて、キレイよ。

 あまいきより、おおきくて、きちゃないおかおの、くちゃいオバケが、歩いてたよ?」

 この子達は私とレオの子供で、3歳の娘と5歳の息子だ。

「おはなが、イタイイタイしてたから、
 ちっちゃいのを、ペチンできなかった」

「えっ、輪っかのお外に行ったの?

 ……あとはパパとママがペチンするから、もう輪っかのお外に出ちゃダメだよ?

 輪っかの中だけは安全……怖いのが来ないからね。

 今日はダンお爺ちゃんの所に行こうね。

 2人とも、お約束出来るかな?

 お約束出来るなら、明日はアールおじちゃんの所に連れて行ってあげる」

    子供達はピョンピョン跳ねながら片手を上げて返事と約束をした。

『はい、はい、はーーい! お約束する!

 ダンお爺ちゃんの所に行く~~!!』

 私はレオに子供達を、ダンの所に連れて行ってもらった。

 1人で行くなって言われていたが、いつものように飛んで行く私を見たレオは「またアイツは!」と呟き、急いでダンに子供達を預け、私の元へと駆けつけた。

 
 防御壁の直ぐ隣にはお花畑があるんだけど、あの子達が言ってたのはアレの事だわ。

 お花畑は荒らされ、綺麗だった光景が1日で無くなっており、私は一時動けないでいる。

 どうしたら、と考えている暇も与えてくれない者が現れ、私の目前に5メートルくらいある、大きな『トロール』が居た。

 えっ、こんな大きなのがいたの? 考え事していて気付かなかった。

 他のトロールも此方へと迫っている!

 ヤバイ!  ヤバイ!  落ち着け私!  と自分自身を励ます。

 トロールの鼻息は荒く、ヨダレは地面にボタボタと落ちていき、そのヨダレの臭いなのだろう、ドブが腐った様な異臭が酷く目眩がするかの様な状態だ。

 記憶を巡らせて行き私は、どうすれば……良いの。

『怖い!  怖い!  怖い!  怖い!  怖い!  怖い!』 怖い!  って感情に支配された私は……。



******  時は遡り  ******


 今日も残業だわ。

 私は『花咲美音』はなさきみお33歳の独身、でもね精神年齢はJK並みで異世界物が大好きな、世間で言えば『』ですよ。

 そして、自慢ではないが『恋愛経験』が無い女です!! 

 恋愛はしたいが、理由があって無理なんです。


 えっ、誰もそんな事聞いてないって?  

 そう言わずに聞いて下さいよ、それはね。



 私は、ゲーム開発部に入りたくて何度も何度も面接を繰り返して入った会社で、有名な異世界物のゲームを開発している会社だった。

 ホワイト企業の筈なのに入社してみたら、ブラック企業でした。

 定時なんてよべるのは、定時時間プラス3時間が、この会社の定時なんです。

 入社した当時は当然、喜びまくりましたよ!

 でも、半年が経たないうちに会社の中(仕事内容)が半端ないくらい真っ黒黒のブラック企業だったんです。

 今月はもう終わってしまうのに、まだ休みを貰えてない私は疲労と過労・睡眠不足でぶっ倒れそうですよ! 

 他の社員も同じで毎日が地獄見たいです。

 同期で入った子達は初めの1ヶ月で辞めてしまいました。

 私の楽しみは異世界物のゲームや漫画を読む事が心の癒しだ。

 今日も帰宅したら早速癒され…………バァーーーーン!!

 …………。

 …………。

「……聞こえるかの」

 お爺ちゃんっぽい声がし、目を開けた。

 上はクリーム色?  下はフワフワクッションみたいな触り心地、なんだか空に浮かぶ雲みたい。

 えっ?

 ここ何処?

 お爺さんが此方を見て、勢い良く『』をされています。

 何かあったっけ?

 私って、確か仕事の帰りだったような。

「あの~、少々聞きたい事があるのですが、宜しいでしょうか?」

 お爺さんは頷き話してくれた。

「ワシは神、説明せねばならんの。
 実はの、お主は死んだんじゃ。
 道を歩いていたお前さんは、高層ビルの看板に当たり潰れてしもうた」

 道を歩いて、板……?

「大きな音が聞こえたのは覚えています。
 そうですか、死んでしまったんですね」

 落ち込んでいた私、お爺さんの話を聞くまでは落ち込んでいた。

「お主の『命の糸』と隣の『命の糸』を間違うて切ってしもうたんじゃ」

 …………。

「はああぁぁっ!!  それって、神様のせいで死んだという事ですか?」

「ワシが『命の糸』を間違うと切ったのはお主が初めてじゃ、今までないんじゃが……」

 私は神様に詰め寄った!  それも顔スレスレに近寄った!

 神様は顔を赤らめて『ポッ!』……。

 はぁ!  顔を赤らめている場合ではないよね、死んでしまったんだから諦めるしかないと思い「はぁっ!」私は溜息を吐いた。

「私の人生は終わりって事ですか? 
 恋愛も結婚も……諦めてはいたけど言わなきゃだし、私はどうしたら良いんですか? 
 天国へ行かないといけないんですか? 
 他に選択はないんですか?  生きる返る事は、難しいんですか?」


 神様は正座をしたまま「魂は生きておるから、選択はある!  1つは異世界転移、もう1つは天国へ行き新たな人生を再スタートさせる事じゃ!」

 ドヤ顔で言う神様

 何が『じゃ!』よ! 

 選択肢は2つと言っておきながら、2つ目は天国行きじゃないのよ!

 選択肢なんて無いじゃない!

 …………。

「神様の間違いで死んだんですから、スキルやチートは必ず付けて下さいよ!」

 その目は飾りですか? 

 瓶底眼鏡でもして、もっと目を見開いてなさいよ。

「すまんかったの」

 何度も謝ってるし、許すしかない。

「このまま異世界へ行くと、魔物に襲われて即死なのでは? 
 何かチートを下さいよ! 
 それで手を打ちますから、肉体は神様が用意して下さいよ! 
 あと、読み書きに言葉は必須ですよ」

「そうじゃな、アイテムボックス・賢者・治癒魔法にしておいたぞ、空飛ぶ箒はワシのお古じゃ、これで許せ!」

 アイテムボックスは重いものとかを持ちたくない時なんかは便利そうね。

 賢者は、どんな魔法でも使えて便利だし、戦いが楽で高位な魔法が使えるって、楽しみ。

 治癒魔法は、怪我や病気になった時に便利だよね。

 空飛ぶ箒!!  移動に便利だし、箒で空を飛んでみたかったのよ!  嬉しいのくれるじゃないの、お古だけど。

 これだけあれば生き延びる事が出来るわね。

「神様、ありがとうございます。でも、こんなに貰って良かったの?」

「うむ、問題ない。
 異世界の名は『スペールディ』コレはオマケじゃ。
 新たな人生に幸多からんことを」

 光が強くなるにつれて神様の姿が消えていく。

 神様が間違えて『命の糸』を切ったから死ぬってどうなのよ! 

 異世界で新たな人生……年齢の事も頼めば良かった。

 最後に言ってた『オマケ』って何だろう?
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