34 / 37
終章 愛を知った天界の花は艶やかに咲き誇る
(5)
しおりを挟む
しばらく道なりに歩いていたら、あの日かんざしを買った店に無事ついた。早速中に入り、商品を物色していく。
「桐鈴、これとかどうだ? 似合いそうだ」
「桜色ですか。素敵ですけど、私の髪色はあれですから……」
人前に出る時は仙術で黒髪黒目に見せているが、本来の私の色彩は紫髪に翡翠目である。今回買ってもらうかんざしは家の中や天界で使おうと思っているので、本来の色合いに似合う物が欲しい。
「そう言えばそうだったな。なら、はっきりした色の方が良いか」
「そうですね。強めの紅か、青か……桜系統の色も、濃ければ大丈夫かもしれません」
「なるほど。それならこの辺りは」
「良さそうですね」
弦次さまが指さした場所に置いてあったのは、ずらりと並んだ色とりどりのかんざしだった。どれも基本は木で出来ていて、半分くらいは石や金属の飾りがついている。前のかんざしに付いていた揺れる飾りが気に入っていたので、似た形の物はないだろうか。
「……これ良さそう」
「どれだ?」
間髪入れずに尋ねてきた弦次さまに苦笑しつつ、手に持っていた一本を彼の目の前に差し出した。軸の部分は表面を磨いた木のままだが、つけられている飾りが揺れる形で色も三、四色くらいある。
「……地味と派手の中間くらいだな」
「あんまり率直過ぎる感想も考えものですよ。飾りが房みたいに垂れ下がっていて、華やかじゃないですか」
「それはそうだが、軸の部分にもうちょい色があっても良いんじゃないかと思ってな」
「私が軸に求めるのは何よりも丈夫さですので。これは太めに作ってあるので頑丈そうで良いです。気に入りました」
「そうか……そういうものか」
ふうむと顎に手を当てて眺めている弦次さまを眺めながら、そう言えばこの人は高官の息子だったなと思い出した。幼い頃から上等で煌びやかな衣装や装飾品を見てきただろうから、庶民向けのものは物足りなく見えるのかもしれない。
「うん。飾りを揺らした時の音も綺麗だわ。これにします」
「桐鈴が気に入ったならそれにしよう。他には欲しいのあるか?」
「欲しいかはさておき、商品はまだ見たいです」
「分かった。それじゃあ今度は反対の棚を見るか」
そうおっしゃった弦次さまに手を引かれて、該当の棚に連れていかれた。こちらに置いてあるのは、軸が金属で出来たかんざしらしい。きらきら光っていて美しい物が多いが、つるつると表面が滑るので私が使うには難しそうだ。きっちり結い上げた後に飾りとして挿すだけならば大丈夫だろうが、そこまでして飾り立てる必要がないので持て余してしまうだろう。
(……これ、姉さまに似合いそうだわ)
分かってはいてもちょっと残念……と思いながら物色していると、くすんだ金色に青い飾りがついたかんざしを発見した。軸が細身なので全部の髪を纏めるのには向かないだろうが、姉さまは最後の飾りとしてもかんざしを使うので役に立つだろう。
「それも気に入ったなら一緒に買うぞ」
「気に入ったのとは少し違います。姉さまに、似合うだろうなと思って」
「姉君にか。いいぞ、一緒に」
「え……でも」
「遠慮する事はない。名誉挽回の機会は逃さない方が良いかと思っただけだ」
「名誉挽回?」
「姉君にとって、俺は大事な妹を卑怯な手を使って掻っ攫っていた憎い男だろう。だから、そういう気遣いも一応出来るんだと示すのも大事かと」
そんな事を言われて、どうしたものかと考え込む。確かに弦次さまの推論は当たっているので、贈り物で懐柔作戦もありとは思うが……自分以外の男から贈られたかんざしを姉さまが使うというのを、あの義兄が許すだろうか。
「……いえ。これは『妹からの贈り物』という形で姉さまに渡したいので、私が自分で買ってきます」
弦次さまの青い瞳を見上げながら、正直にそう告げる。あの義兄を敵に回して、弦次さまに何ぞ危害が及んだら洒落にならない。
「そうか。桐鈴がそう望むなら」
優しい声が降ってきて、ぽんぽんと頭を撫でられた。ありがとうございますとお礼を言って、店員に声を掛ける。それぞれの会計をしてもらって、かんざし店を後にした。
***
「もうこんな時間……急いで夕飯を作りますね」
居間に置いている時計を確認すると、暮れ六つを過ぎていた。今からがっつりと食べる必要もないので、ご飯と汁物に漬物くらいで良いだろうか。
「俺も手伝おう。米を炊くから、汁物をお願い出来るか」
「ありがとうございます。具を多めにして、ごはんと汁物だけで済むようにしても構いませんか?」
「大丈夫だ。動いて汗をかいたから、少し味が濃い方が良いな」
「分かりました。いつもより気持ち濃いめで作りますね」
段取りを確認し、それぞれの作業に入る。具を切っている時に髪がほどけて落ちてきたので、纏め直すために一旦手を止めた。
「桐鈴?」
「すみません。髪がほどけてしまったので」
「ああ、そういう事か……そうだ」
「何ですか?」
「せっかくだから、今日買ったかんざしを使ってみたらどうだ? 使っているところを見たいし」
「でしたら、夕飯の後にお見せします。今は夕飯作りが優先です」
「……そうか」
声が残念そうだが、私はお腹が空いているのだ。着飾って恋人に褒められたいという欲求も、食欲の前には負けてしまうものだろう。
「そちらはどうですか?」
「順調だ。おこげつけるか?」
「少しだけ」
「わかった」
会話をしている間に纏め終え、しっかりとかんざしを挿す。少し頭を振って確認してみたが、きちんと留まっているようなのでこちらの作業も再開した。
無事に夕飯が完成し、二人で手を合わせて食べていく。ビワは待ちくたびれて寝てしまったようなので、明日の朝ご飯を豪華にしてあげよう。
「ん、美味しい」
「良かったです」
「あの短時間でこんなに美味しい食事を作れるのだから、桐鈴は凄いな」
「褒めても何も出ませんよ」
「出るだろ。桐鈴が嬉しそうに笑んでくれる。俺にはそれで十分だ」
「……そうですか」
冷ました汁物を飲んでいる筈なのに、やたらと顔が熱い。弦次さまは予告無しにそんな事を言うから、本当に心臓に悪い。
「おかわり要ります?」
「いや、今日は大丈夫だ。明日の朝たらふく食うとしよう」
「分かりました。では片付け始めますので」
「……片付けは俺がやるから、桐鈴は準備してくると良い」
「準備?」
「今日買ったかんざしをつけてみせてくれるという約束をしただろう。俺が片付けてる間に、つけてきてくれると嬉しい」
なるほど、そういう事か。弦次さまの言動が腑に落ちたので、片付けを任せて自分の部屋へと向かった。丁寧な包装を解いていき、取り出したかんざしを使ってもう一度髪の毛を結い直す。
支度を終えて居間に戻ると、弦次さまは既に片づけを終えていたらしくどっかりと座っていた。向けられている背中が大きくて広くて、私の目に頼もしく映る。こんなに安心できる人と一緒にいられるのならば、きっとこれからも平和に過ごせるのだろう。
「弦次さま」
そう呼び掛けると、彼がゆっくりこちらを振り向いた。青い瞳がまじまじとこちらを見つめてきて、鼓動が早くなっていく。手招きされたので逆らわずに近づいたら、一気に距離を詰められた。
「どうですか?」
「…………」
私を見つめてくる目が熱っぽくて、その青が一心にこちらへ向けられているので、負の感情は抱かれていないのだろうけれど。でも、せっかくつけてきたのだから、きちんとした言葉が欲しい。
「黙っていては分かりませんよ?」
弦次さまに擦り寄って、そっと彼の袖を掴む。囁くように尋ねると、彼の両腕にしっかりと抱き締められた。
「…………すごく」
「すごく?」
「すごく似合っている。綺麗だ」
彼らしい、飾らぬその物言いが。まっすぐに私の心を打ち、てらいのない愛情がこの体に染みていく。喜びのまま彼に口づけると、彼も同じだけの愛で応えてくれた。
「桐鈴、これとかどうだ? 似合いそうだ」
「桜色ですか。素敵ですけど、私の髪色はあれですから……」
人前に出る時は仙術で黒髪黒目に見せているが、本来の私の色彩は紫髪に翡翠目である。今回買ってもらうかんざしは家の中や天界で使おうと思っているので、本来の色合いに似合う物が欲しい。
「そう言えばそうだったな。なら、はっきりした色の方が良いか」
「そうですね。強めの紅か、青か……桜系統の色も、濃ければ大丈夫かもしれません」
「なるほど。それならこの辺りは」
「良さそうですね」
弦次さまが指さした場所に置いてあったのは、ずらりと並んだ色とりどりのかんざしだった。どれも基本は木で出来ていて、半分くらいは石や金属の飾りがついている。前のかんざしに付いていた揺れる飾りが気に入っていたので、似た形の物はないだろうか。
「……これ良さそう」
「どれだ?」
間髪入れずに尋ねてきた弦次さまに苦笑しつつ、手に持っていた一本を彼の目の前に差し出した。軸の部分は表面を磨いた木のままだが、つけられている飾りが揺れる形で色も三、四色くらいある。
「……地味と派手の中間くらいだな」
「あんまり率直過ぎる感想も考えものですよ。飾りが房みたいに垂れ下がっていて、華やかじゃないですか」
「それはそうだが、軸の部分にもうちょい色があっても良いんじゃないかと思ってな」
「私が軸に求めるのは何よりも丈夫さですので。これは太めに作ってあるので頑丈そうで良いです。気に入りました」
「そうか……そういうものか」
ふうむと顎に手を当てて眺めている弦次さまを眺めながら、そう言えばこの人は高官の息子だったなと思い出した。幼い頃から上等で煌びやかな衣装や装飾品を見てきただろうから、庶民向けのものは物足りなく見えるのかもしれない。
「うん。飾りを揺らした時の音も綺麗だわ。これにします」
「桐鈴が気に入ったならそれにしよう。他には欲しいのあるか?」
「欲しいかはさておき、商品はまだ見たいです」
「分かった。それじゃあ今度は反対の棚を見るか」
そうおっしゃった弦次さまに手を引かれて、該当の棚に連れていかれた。こちらに置いてあるのは、軸が金属で出来たかんざしらしい。きらきら光っていて美しい物が多いが、つるつると表面が滑るので私が使うには難しそうだ。きっちり結い上げた後に飾りとして挿すだけならば大丈夫だろうが、そこまでして飾り立てる必要がないので持て余してしまうだろう。
(……これ、姉さまに似合いそうだわ)
分かってはいてもちょっと残念……と思いながら物色していると、くすんだ金色に青い飾りがついたかんざしを発見した。軸が細身なので全部の髪を纏めるのには向かないだろうが、姉さまは最後の飾りとしてもかんざしを使うので役に立つだろう。
「それも気に入ったなら一緒に買うぞ」
「気に入ったのとは少し違います。姉さまに、似合うだろうなと思って」
「姉君にか。いいぞ、一緒に」
「え……でも」
「遠慮する事はない。名誉挽回の機会は逃さない方が良いかと思っただけだ」
「名誉挽回?」
「姉君にとって、俺は大事な妹を卑怯な手を使って掻っ攫っていた憎い男だろう。だから、そういう気遣いも一応出来るんだと示すのも大事かと」
そんな事を言われて、どうしたものかと考え込む。確かに弦次さまの推論は当たっているので、贈り物で懐柔作戦もありとは思うが……自分以外の男から贈られたかんざしを姉さまが使うというのを、あの義兄が許すだろうか。
「……いえ。これは『妹からの贈り物』という形で姉さまに渡したいので、私が自分で買ってきます」
弦次さまの青い瞳を見上げながら、正直にそう告げる。あの義兄を敵に回して、弦次さまに何ぞ危害が及んだら洒落にならない。
「そうか。桐鈴がそう望むなら」
優しい声が降ってきて、ぽんぽんと頭を撫でられた。ありがとうございますとお礼を言って、店員に声を掛ける。それぞれの会計をしてもらって、かんざし店を後にした。
***
「もうこんな時間……急いで夕飯を作りますね」
居間に置いている時計を確認すると、暮れ六つを過ぎていた。今からがっつりと食べる必要もないので、ご飯と汁物に漬物くらいで良いだろうか。
「俺も手伝おう。米を炊くから、汁物をお願い出来るか」
「ありがとうございます。具を多めにして、ごはんと汁物だけで済むようにしても構いませんか?」
「大丈夫だ。動いて汗をかいたから、少し味が濃い方が良いな」
「分かりました。いつもより気持ち濃いめで作りますね」
段取りを確認し、それぞれの作業に入る。具を切っている時に髪がほどけて落ちてきたので、纏め直すために一旦手を止めた。
「桐鈴?」
「すみません。髪がほどけてしまったので」
「ああ、そういう事か……そうだ」
「何ですか?」
「せっかくだから、今日買ったかんざしを使ってみたらどうだ? 使っているところを見たいし」
「でしたら、夕飯の後にお見せします。今は夕飯作りが優先です」
「……そうか」
声が残念そうだが、私はお腹が空いているのだ。着飾って恋人に褒められたいという欲求も、食欲の前には負けてしまうものだろう。
「そちらはどうですか?」
「順調だ。おこげつけるか?」
「少しだけ」
「わかった」
会話をしている間に纏め終え、しっかりとかんざしを挿す。少し頭を振って確認してみたが、きちんと留まっているようなのでこちらの作業も再開した。
無事に夕飯が完成し、二人で手を合わせて食べていく。ビワは待ちくたびれて寝てしまったようなので、明日の朝ご飯を豪華にしてあげよう。
「ん、美味しい」
「良かったです」
「あの短時間でこんなに美味しい食事を作れるのだから、桐鈴は凄いな」
「褒めても何も出ませんよ」
「出るだろ。桐鈴が嬉しそうに笑んでくれる。俺にはそれで十分だ」
「……そうですか」
冷ました汁物を飲んでいる筈なのに、やたらと顔が熱い。弦次さまは予告無しにそんな事を言うから、本当に心臓に悪い。
「おかわり要ります?」
「いや、今日は大丈夫だ。明日の朝たらふく食うとしよう」
「分かりました。では片付け始めますので」
「……片付けは俺がやるから、桐鈴は準備してくると良い」
「準備?」
「今日買ったかんざしをつけてみせてくれるという約束をしただろう。俺が片付けてる間に、つけてきてくれると嬉しい」
なるほど、そういう事か。弦次さまの言動が腑に落ちたので、片付けを任せて自分の部屋へと向かった。丁寧な包装を解いていき、取り出したかんざしを使ってもう一度髪の毛を結い直す。
支度を終えて居間に戻ると、弦次さまは既に片づけを終えていたらしくどっかりと座っていた。向けられている背中が大きくて広くて、私の目に頼もしく映る。こんなに安心できる人と一緒にいられるのならば、きっとこれからも平和に過ごせるのだろう。
「弦次さま」
そう呼び掛けると、彼がゆっくりこちらを振り向いた。青い瞳がまじまじとこちらを見つめてきて、鼓動が早くなっていく。手招きされたので逆らわずに近づいたら、一気に距離を詰められた。
「どうですか?」
「…………」
私を見つめてくる目が熱っぽくて、その青が一心にこちらへ向けられているので、負の感情は抱かれていないのだろうけれど。でも、せっかくつけてきたのだから、きちんとした言葉が欲しい。
「黙っていては分かりませんよ?」
弦次さまに擦り寄って、そっと彼の袖を掴む。囁くように尋ねると、彼の両腕にしっかりと抱き締められた。
「…………すごく」
「すごく?」
「すごく似合っている。綺麗だ」
彼らしい、飾らぬその物言いが。まっすぐに私の心を打ち、てらいのない愛情がこの体に染みていく。喜びのまま彼に口づけると、彼も同じだけの愛で応えてくれた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
その溺愛も仕事のうちでしょ?〜拾ったワケありお兄さんをヒモとして飼うことにしました〜
濘-NEI-
恋愛
梅原奏多、30歳。
男みたいな名前と見た目と声。何もかもがコンプレックスの平凡女子。のはず。
2ヶ月前に2年半付き合った彼氏と別れて、恋愛はちょっとクールダウンしたいところ。
なのに、土砂降りの帰り道でゴミ捨て場に捨てられたお兄さんを発見してしまって、家に連れて帰ると決めてしまったから、この後一体どうしましょう!?
※この作品はエブリスタさんにも掲載しております。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~
けもこ
恋愛
高辻綾香はホテルグループの秘書課で働いている。先輩の退職に伴って、その後の仕事を引き継ぎ、専務秘書となったが、その専務は自分の幼馴染だった。
秘めた思いを抱えながら、オフィスで毎日ドキドキしながら過ごしていると、彼がアメリカ時代に一緒に暮らしていたという女性が現れ、心中は穏やかではない。
グイグイと距離を縮めようとする幼馴染に自分の思いをどうしていいかわからない日々。
初恋こじらせオフィスラブ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる