23 / 37
第四章 それでも私は
(5)
しおりを挟む
「桐鈴!」
「姉さま!」
天界に帰って来るや否や、文字通り姉さまが飛びついてきた。心配を掛けて申し訳なかったという気持ちと、すぐに出迎えてくれた事への喜びがそれぞれ湧き上がる。ぎゅうぎゅうと強い抱擁を受け止めながら、ぐるりと周りに視線を巡らした。
「義兄さまは?」
「今日は来客があるから家に帰らないとって言ってついさっき帰ったところよ。君も一緒にって言われたけど、桐鈴を待ちたかったから断ったの。試験だってあるんだし」
「……ありがとう」
嬉しさ半分、恐ろしさ半分といったところか。それでも、あの義兄より自分を選んでくれたという事実が大層に喜ばしい。今度会った時にねちねちと嫌味を言われるかもしれないが、頑張って聞き流そう。
「怪我はしていないわね?」
「してないわ。ちょっと疲れただけ」
「ああ、でも、体が冷えてる」
「向こうは冬の手前だったからね」
「お風呂入る? 沸かしてあるけど」
「そうね、軽く浸かって体を清めてくる。その後は一刻くらい仮眠をとるつもり」
「仮眠から明けたら、最終調整で良い?」
「大丈夫よ」
こちらに向けられた青い瞳から目を逸らさずに、はっきりと答える。頷いた姉さまに上着を返して、脱衣所にやってきた。
(……流石に、細かい傷はたくさんあるわね)
琴を弾けなくなるくらいの大怪我とか、歩けないくらいの怪我とか、そういうのはしなかったけれども。でも、道中の草木で薄く切ったり靴擦れが出来たりはしていた。そんな場所にお湯が染みて地味に痛いが、入っている間だけだからと言い聞かせて気合いで耐える。髪を洗って体を洗って、薬草の煎じ液を入れた湯船に肩まで浸かった。
程よく体が解れたところで、髪に香油を塗って仙術で乾かしていく。好きな香りに包まれて、ようやくほっと一息ついた。
「……例の男はどうだったの?」
「弦次さま? まだ意識は戻らないけど、目立つ外傷もないし呼吸も心音も安定しているから、とりあえずは大丈夫だと思う。来て頂いたお医者さまもそう言っていたし」
「意識が戻らないという事は、戻るまで行くの?」
「そのつもりよ。今日の試験が終わったら準備して、明日には行くわ」
「通いで行くのよね?」
「そのつもりだったけど……結果発表の日までは向こうにいても良いかなって気もするのよね。容体が急変するなんて事はなさそうだけど、やっぱり心配だし」
ぺたぺたと頬や手に保湿剤を塗りながら答えると、姉さまは何やら難しい顔になってしまった。固い声でそう、とだけ答えて厨の方へと行ってしまう。
「姉さま?」
「お湯沸かしてるところだったから……そうだわ、仮眠するんじゃなかったの?」
「え? ええ、そうね」
「一刻経ったら起こしてあげるわ。とにかく今は、実技の事だけを考えて」
「うん、分かった。ありがとう姉さま」
いつも通りにお礼を告げる。それで漸く、姉さまは普段通りに笑ってくれた。
***
「きついところはない?」
「大丈夫!」
袖や裾の様子を確認しながら、腕を上げ下げして調子を見る。姉さまのお古の正装なのだけども、まるで私に合わせて誂えたかのようにぴったりだった。
「忘れ物は無いわね?」
「うん。受験票に筆記具に、琴を弾くための爪とか諸々。全部入っているわ」
「それじゃあ、いってらっしゃい。頑張るのよ!」
「はい! 行ってきます!」
両肩を叩かれつつ激励されたので、元気よく返事をした。満足げに頷いてくれた姉さまの視線を背中に浴びながら、会場に向かって歩き出す。
早めに家を出たけれど、会場には既に沢山の人がいた。試験前の緊張で沸き立つ人々の間をすり抜けながら、建物の中へと入る。
自分の受験番号が貼ってある席に座って待機するように指示されたので、荷物を置いて椅子に座った。実技試験では実際に軽症の患者を治療する必要があるから皆着飾っているので、会場内は中々華やかだ。
「次で最後だな。受験番号五〇九、部屋に入りなさい」
「はい」
説明会に出ず後から説明を受けた関係で、私の受験番号は最後だった。次々に部屋を出ていく受験者を見送っていたけれど、とうとう私の番だ。
「それでは試験を開始する。目の前の患者を治療するように」
「承知致しました」
試験官へ返事をして、目の前にいる患者に挨拶する。試験の評価に関わるので症状や程度に細かい規定はあるらしいが、彼ら彼女らは有志の一般人なのだそうだ。うまくいけばただで怪我を治してもらえるからと言って、それなりに参加希望者はいるらしい。
(……つまり、目の前のこの女性は、現時点で間違いなく不調を抱えている本物の患者という事ね)
それならば、更に慎重に診断せねばなるまい。そう気合いを入れ直した後で、断りを入れて具合を確認しどの歌で治療するのが適切かを検討した。
「貴女の症状は指の怪我ですね。足も少し痛めてらっしゃるようなので、併せて治療させて頂きますね」
淡々と告げると、会場内が少しだけどよめいた。別に、治す箇所は一つとは決まっていなかったと思うのだが。
「いけませんか? 歌癒士は患者を健康に導くのが務めですから、症状が複数あるならば全てを治療する必要があると思ったのですが」
「規定上禁止はしておりませんので問題ありません。ただし、評価の対象は決まっていますので、他の受験者と公平を期すため評価は対象の部分のみで行います。それでも構わないのであれば、どうぞおやりなさい」
「許可を頂きありがとうございます」
お礼の言葉を告げて、準備を始める。なるほど、本来は指か足のどちらかを治せれば良かったのだろう。別に、どっちも治しきれば済む話だ。
『あなたを苦しめる災いよ この音に乗って余すとこなく飛んでいけ』
複数個所を治療するための歌を歌い、彼女の様子を確認する。先ほどまでは不安げにしていたのだけれども、今は穏やかな表情だ。
「終わりました。お加減は如何ですか?」
「ありがとうございます。指だけでも治ればと思って参加したのですけど、こっちまで治してもらえるなんて」
「違和感とか、そういうのは」
「ございません!」
「それなら、良かったです」
嬉しそうな彼女の笑顔を見て、心がじんわりと温かくなった。毎回こうはいかないだろうが、それでも、こんな笑顔を見られるならば頑張りたいと切に思う。
「試験を終了します。受験者はこちらに」
「ありがとうございました」
終了の合図が告げられたので、挨拶をして部屋を辞した。後は、結果を待つだけだ。
(今日の笑顔を忘れないようにしよう)
生まれて初めて、私にとって近しい人以外の他者を正式に治療した。今回の結果がどんなものであれ、あの時の私は確かに、現時点で必要な治療を行って感謝してもらえたのだ。その手応えと喜びは、やっぱり格別だと思う。
(弦次さまも、早く目を覚ますと良いな)
聞きたい事や伝えたい事、話し合わないといけない事は沢山あるのだけれど。それでも、今はただ……あの人がもう一度目を覚ましてくれる事だけを願っていた。
「姉さま!」
天界に帰って来るや否や、文字通り姉さまが飛びついてきた。心配を掛けて申し訳なかったという気持ちと、すぐに出迎えてくれた事への喜びがそれぞれ湧き上がる。ぎゅうぎゅうと強い抱擁を受け止めながら、ぐるりと周りに視線を巡らした。
「義兄さまは?」
「今日は来客があるから家に帰らないとって言ってついさっき帰ったところよ。君も一緒にって言われたけど、桐鈴を待ちたかったから断ったの。試験だってあるんだし」
「……ありがとう」
嬉しさ半分、恐ろしさ半分といったところか。それでも、あの義兄より自分を選んでくれたという事実が大層に喜ばしい。今度会った時にねちねちと嫌味を言われるかもしれないが、頑張って聞き流そう。
「怪我はしていないわね?」
「してないわ。ちょっと疲れただけ」
「ああ、でも、体が冷えてる」
「向こうは冬の手前だったからね」
「お風呂入る? 沸かしてあるけど」
「そうね、軽く浸かって体を清めてくる。その後は一刻くらい仮眠をとるつもり」
「仮眠から明けたら、最終調整で良い?」
「大丈夫よ」
こちらに向けられた青い瞳から目を逸らさずに、はっきりと答える。頷いた姉さまに上着を返して、脱衣所にやってきた。
(……流石に、細かい傷はたくさんあるわね)
琴を弾けなくなるくらいの大怪我とか、歩けないくらいの怪我とか、そういうのはしなかったけれども。でも、道中の草木で薄く切ったり靴擦れが出来たりはしていた。そんな場所にお湯が染みて地味に痛いが、入っている間だけだからと言い聞かせて気合いで耐える。髪を洗って体を洗って、薬草の煎じ液を入れた湯船に肩まで浸かった。
程よく体が解れたところで、髪に香油を塗って仙術で乾かしていく。好きな香りに包まれて、ようやくほっと一息ついた。
「……例の男はどうだったの?」
「弦次さま? まだ意識は戻らないけど、目立つ外傷もないし呼吸も心音も安定しているから、とりあえずは大丈夫だと思う。来て頂いたお医者さまもそう言っていたし」
「意識が戻らないという事は、戻るまで行くの?」
「そのつもりよ。今日の試験が終わったら準備して、明日には行くわ」
「通いで行くのよね?」
「そのつもりだったけど……結果発表の日までは向こうにいても良いかなって気もするのよね。容体が急変するなんて事はなさそうだけど、やっぱり心配だし」
ぺたぺたと頬や手に保湿剤を塗りながら答えると、姉さまは何やら難しい顔になってしまった。固い声でそう、とだけ答えて厨の方へと行ってしまう。
「姉さま?」
「お湯沸かしてるところだったから……そうだわ、仮眠するんじゃなかったの?」
「え? ええ、そうね」
「一刻経ったら起こしてあげるわ。とにかく今は、実技の事だけを考えて」
「うん、分かった。ありがとう姉さま」
いつも通りにお礼を告げる。それで漸く、姉さまは普段通りに笑ってくれた。
***
「きついところはない?」
「大丈夫!」
袖や裾の様子を確認しながら、腕を上げ下げして調子を見る。姉さまのお古の正装なのだけども、まるで私に合わせて誂えたかのようにぴったりだった。
「忘れ物は無いわね?」
「うん。受験票に筆記具に、琴を弾くための爪とか諸々。全部入っているわ」
「それじゃあ、いってらっしゃい。頑張るのよ!」
「はい! 行ってきます!」
両肩を叩かれつつ激励されたので、元気よく返事をした。満足げに頷いてくれた姉さまの視線を背中に浴びながら、会場に向かって歩き出す。
早めに家を出たけれど、会場には既に沢山の人がいた。試験前の緊張で沸き立つ人々の間をすり抜けながら、建物の中へと入る。
自分の受験番号が貼ってある席に座って待機するように指示されたので、荷物を置いて椅子に座った。実技試験では実際に軽症の患者を治療する必要があるから皆着飾っているので、会場内は中々華やかだ。
「次で最後だな。受験番号五〇九、部屋に入りなさい」
「はい」
説明会に出ず後から説明を受けた関係で、私の受験番号は最後だった。次々に部屋を出ていく受験者を見送っていたけれど、とうとう私の番だ。
「それでは試験を開始する。目の前の患者を治療するように」
「承知致しました」
試験官へ返事をして、目の前にいる患者に挨拶する。試験の評価に関わるので症状や程度に細かい規定はあるらしいが、彼ら彼女らは有志の一般人なのだそうだ。うまくいけばただで怪我を治してもらえるからと言って、それなりに参加希望者はいるらしい。
(……つまり、目の前のこの女性は、現時点で間違いなく不調を抱えている本物の患者という事ね)
それならば、更に慎重に診断せねばなるまい。そう気合いを入れ直した後で、断りを入れて具合を確認しどの歌で治療するのが適切かを検討した。
「貴女の症状は指の怪我ですね。足も少し痛めてらっしゃるようなので、併せて治療させて頂きますね」
淡々と告げると、会場内が少しだけどよめいた。別に、治す箇所は一つとは決まっていなかったと思うのだが。
「いけませんか? 歌癒士は患者を健康に導くのが務めですから、症状が複数あるならば全てを治療する必要があると思ったのですが」
「規定上禁止はしておりませんので問題ありません。ただし、評価の対象は決まっていますので、他の受験者と公平を期すため評価は対象の部分のみで行います。それでも構わないのであれば、どうぞおやりなさい」
「許可を頂きありがとうございます」
お礼の言葉を告げて、準備を始める。なるほど、本来は指か足のどちらかを治せれば良かったのだろう。別に、どっちも治しきれば済む話だ。
『あなたを苦しめる災いよ この音に乗って余すとこなく飛んでいけ』
複数個所を治療するための歌を歌い、彼女の様子を確認する。先ほどまでは不安げにしていたのだけれども、今は穏やかな表情だ。
「終わりました。お加減は如何ですか?」
「ありがとうございます。指だけでも治ればと思って参加したのですけど、こっちまで治してもらえるなんて」
「違和感とか、そういうのは」
「ございません!」
「それなら、良かったです」
嬉しそうな彼女の笑顔を見て、心がじんわりと温かくなった。毎回こうはいかないだろうが、それでも、こんな笑顔を見られるならば頑張りたいと切に思う。
「試験を終了します。受験者はこちらに」
「ありがとうございました」
終了の合図が告げられたので、挨拶をして部屋を辞した。後は、結果を待つだけだ。
(今日の笑顔を忘れないようにしよう)
生まれて初めて、私にとって近しい人以外の他者を正式に治療した。今回の結果がどんなものであれ、あの時の私は確かに、現時点で必要な治療を行って感謝してもらえたのだ。その手応えと喜びは、やっぱり格別だと思う。
(弦次さまも、早く目を覚ますと良いな)
聞きたい事や伝えたい事、話し合わないといけない事は沢山あるのだけれど。それでも、今はただ……あの人がもう一度目を覚ましてくれる事だけを願っていた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
生贄巫女はあやかし旦那様を溺愛します
桜桃-サクランボ-
恋愛
人身御供(ひとみごくう)は、人間を神への生贄とすること。
天魔神社の跡取り巫女の私、天魔華鈴(てんまかりん)は、今年の人身御供の生贄に選ばれた。
昔から続く儀式を、どうせ、いない神に対して行う。
私で最後、そうなるだろう。
親戚達も信じていない、神のために、私は命をささげる。
人身御供と言う口実で、厄介払いをされる。そのために。
親に捨てられ、親戚に捨てられて。
もう、誰も私を求めてはいない。
そう思っていたのに――……
『ぬし、一つ、我の願いを叶えてはくれぬか?』
『え、九尾の狐の、願い?』
『そうだ。ぬし、我の嫁となれ』
もう、全てを諦めた私目の前に現れたのは、顔を黒く、四角い布で顔を隠した、一人の九尾の狐でした。
※カクヨム・なろうでも公開中!
※表紙、挿絵:あニキさん
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
その溺愛も仕事のうちでしょ?〜拾ったワケありお兄さんをヒモとして飼うことにしました〜
濘-NEI-
恋愛
梅原奏多、30歳。
男みたいな名前と見た目と声。何もかもがコンプレックスの平凡女子。のはず。
2ヶ月前に2年半付き合った彼氏と別れて、恋愛はちょっとクールダウンしたいところ。
なのに、土砂降りの帰り道でゴミ捨て場に捨てられたお兄さんを発見してしまって、家に連れて帰ると決めてしまったから、この後一体どうしましょう!?
※この作品はエブリスタさんにも掲載しております。
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※毎日18時更新予定です。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
可愛がっても美形吸血鬼には懐きません!~だからペットじゃないってば!
ミドリ
恋愛
文明がほぼ滅び、希少種となってしまったヒト。『神の庭』があると言われるネクロポリスに向かう自称うら若き乙女・小町は、環境に対応する為に進化した亜人に襲われる。
亜人はヒトを食らう種族。食べられそうになった小町を助けてくれたのは、超絶美形の吸血鬼の亜人、シスだった。
小町の血の匂いに惹かれ、護衛を名乗り出るシス。どうしたってドキドキしてしまう小町と、小町を喋る家畜としか見ていなそうなシスの明るいドタバタ恋愛ストーリーです。
『神の庭』とは。小町の目的とは一体。そして亜人とヒトの運命や如何にーー。

【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる