❰完結済!❱堅物牛乳(ウシチチ)お父さんと激しくラブしたい!

蒼い色鉛筆

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さんぱいめ

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「えええ!?」

完全に油断してた…!
土曜日の午後、コンビニの買い物袋を腕にかけた蒼雨はスマホの画面に鼻がつくくらいくっつけて、驚きのあまりコンビニの出入り口で大きな声を出してしまった。

知らない人の視線がチクチク痛くてハッと口を手で塞ぎ、歩きながらもう一度メールの内容を確認した。メールの相手は高橋さんで、明日のご飯について話してたとこだった。今まで付き合ってた人とちゃんとご飯行ったこともないから僕はすっかり浮かれていた。

『明日はどこ行くの?高橋さんのオススメなら楽しみだな!』というメールに対して高橋さんは申し訳なさそうに『ごめんね、外食期待してた?ウチの家で食べない?って誘ってたんだ!』と返事した。ああ、昨日のメールは間違ってなかったんだ、僕の勘違いかとそこまでは良かった。

しかし初デート初お家となれば初合体!?大胆過ぎる、高橋さんらしからぬと気になって二人きり?と確認のメールに対して今返って来たメールが『ううん、お父さんがいるよ!』だった。

マジか…マジか~~~~っ!
初手親は重すぎる!!!
多分高橋さんには全く打算的な考えはない。純粋に食事の準備を楽しんでる、明日のメニューの練習してる!って写真送ってくれたし…!断りづらい…逃げ道ないの苦しい…!なんとかやんわり…流れるようにしよう。これは明日、大変な日になりそうだ。

コンビニから帰宅して弁当を食べて、一晩熟考した結果…蒼雨は『一緒に食事しない』選択肢を取った。
しかし、突然風邪を引いたなんて嘘はあからさま過ぎる。昨日まで楽しみだ!なんて言ってたくせに高橋さんをがっかりさせてしまう。

だからルートはこうだ、まず普通に彼女の家に行く。そして親にも挨拶…するかもしれない、出来ればそうなる前に「具合が悪くなってきた」と演技をして帰る。メールよりもよっぽど真実味がある。それだけの演技、僕にこなせればの話だけど。そして月曜日、大げさに彼女に謝罪しよう。且つ、今後一切家にお呼ばれはしない。せめて外出しよう!家は無理!!!ふ、ふ、ふ…完璧。これが正しい選択かどうか僕には分からないけれど、彼女には不幸を感じさせたくない。

「げっ…」

ふと鏡を見ると寝不足でヒドイ顔してる。

これだけで病人の説得力あるが、病院に連れてかれそうだ。
まだ時間はあるし二時間仮眠すれば十分だろう。

親に会っても大丈夫な服装を選んで、いつものバッグを用意してタイマーセットして…寝る。

後はなるようになるさ…グゥ。
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