こいちゃ![R-18]

蒼い色鉛筆

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③本編↓未工事(すごいえちえち)背後注意でお楽しみください。

にゃんにゃんにゃーん 前編 燃夏視点

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「んっ……」

顔をふと上げた。
その瞬間まで自分が寝ていたことに
気づいていなかった。

燃夏モカは盛大に欠伸と伸びをして
辺りを見渡す。

身体中バキバキだ。
それもそうだろう。
いつの間にかリビングのテーブルの
椅子に座ったまま眠っていたようだ。

今何時だ?と思いリビングに掛けた
時計を探すがどこにもない。
なんだろう?由海広ユミヒロさんが
電池交換に下ろしたのかな?

寝惚けた頭を乱雑に掻いてぼんやりと
寝る前のことを思い出してみる。

今日は会議や商談が
詰まって大変で帰ってから恋人に
死ぬほど甘えたかった。
だが運命のイタズラなのか彼のほうが
ずっと忙殺状態だったようでいつも
帰れないときは電話をしてくれるのに
今日は平仮名短文のメッセージで
「おそくなります」だけ。寂しい。

なんで仕事って忙しいんだろう。
仕事にやりがいがない訳ではないが
俺だってたまに疲れたときには
「あー、一年中海さんとイチャイチャ
してご飯食べて眠りたい」なんて
だらけたい願望がある。

これが週の始めなら腐ってしまうが
幸い明後日は二人とも休みだ。
それを心の支えに頑張ろうと思う。

だけど寝る前にほんの少しでも
海さんの顔を見たい、話したいと
寂しがり屋が発動して夕食にラップを
かけ、帰りを粘って待っているうちに…
眠ってしまったのだろうか。

何時か分からないけど、さすがに
海さんは眠っているかな。
ラップをかけた時と何も変わらない
夕飯を切ない気持ちで眺める。

「さむ…っ。」

鳥肌の立つ腕を擦りながら
寝室へ向かい、ベッドの中で
恋人を抱きしめて暖を取ろうと思う。

「うーみさん…」

起こさない程度の声量で
扉をそっと開けて覗いてみると…

「??」

ダブルベッドの中央が
ぷっくり盛り上がっている。
さらに布団を被ったソレは
もぞもぞと動いている。
なんだなんだ?いつぞやの布団饅頭か?
と思いつつ警戒をした。

「うみ、さん…?」

簡単に距離を詰めることが出来て、
そろりと布団をめくると…

「はにゃっ…!」

「んっ!?」

うっすらと涙目で困り顔の海さんは
めちゃくちゃえろい…じゃなくて、
それ以上に彼にはいつもの姿とは違う
「違和感」がある。

頭の上でぴこぴこ動くソレ。
尻の付け根からぱたぱた動くソレ。
ほとんどぱっと見、人間だが
それらはどうも人間のモノではない。

「う、海さん…っ!?
どうし、たんですかそれ…っ!?」

それしか感想が出てこなかった。
海さんは長いまつげを伏せ、
言いにくそうに口を開いた。

「モカにゃん…その、
驚かないでほしいにゃん。」

「も、モカにゃん!?!?」

今までそんな呼ばれ方
されたことないぞ!?
明らかな異常に目を丸くする。
しかしたどたどしく甘ったるいような
日本語は可愛いです!!

「実は私は…満月になると猫に
なっちゃうんだにゃん。」

「は、初めて知りました!!!」

満月と問わず何度も
体を重ねたのに衝撃の真実!
大真面目に返事をした。

いやいやまてまて、そんなわけあるか。
ははーん、さては俺、疲れてるな。
海さんを望むあまり夢を見てるに
違いない。だが夢でもいい!
なぜなら海さんが可愛いからです!

一人で解決して納得する。

「うぅ、おじさんの猫耳なんて
いやだよにゃ?ごめんね…。」

「そんな、そんなことないですよ。
最高級にえろ、可愛いですよ。」

耳をしゅんと項垂れさせるその姿は
どう見ても作り物ではない。
渾身のフォローをすると
彼は顔を上げて嬉しそうに笑った。

「…ほんとだにゃ?」

「ほんとだにゃです!
あとその耳触っていいですか!」

「いいにゃすよ♡」

ご機嫌に耳をぷるぷるさせた
海さんは快く許してくれた。

「失礼しますっ…!」

迷わず伸ばした指で、猫耳を触る。
黒くてふさふさの耳は、
想像以上にふっわふわで癒される…。
温かくて柔らかくて、何時間でも
撫でていたい。

「ふふふ、くすぐったいにゃあ♡」

「あーもう本当最高…。きもちいい…」

淡いピンク色の皮膚の薄い部分や
耳の付け根をなぞると海さんが
くすぐったそうにクスクス笑うのも
すごく癒される。

「ちなみに耳の先と尻尾の付け根と
尻尾の先が性感帯だにゃ♡」

「触りたいです!!!」

欲望に忠実すぎるくらい即答した。

「モカにゃんだけの特別だにゃ♡」

「それ、煽ってますか…!?」

どう触れば官能を
引きずり出せるだろう。
悩みつつ、耳の先を優しくカリカリ
引っ掻いてみた。

「ふあっ♡あ、ん…そこ…♡」

「おっと♡」

へなへなと力の抜けた彼を
腕の中で抱き止める。

「あうっ♡ふ、ふわ…っ♡はにゃ…♡」

一番感じるのはどれだろう。
指の腹で縁をすりすりしたり、
ちょっぴりつねるように先を
ぎゅっと握ったり。
好奇心から色々試すが、どんな風に
触っても彼はとろとろになる。

「き、きもちいいにゃあ…♡」

胸にしがみついて蕩けた海さんの
顎の下をナデナデしてあげた。

「ごろごろごろ…♡」

これは、完全に猫ではないか?
地球上で一番可愛い生物だと
確信する。

「モカにゃんは優しいにゃあ…♡」

「優しいだけじゃ、ないですよ。」

下心を込めて笑顔を向けると
察した様子の彼もにっこり笑う。
しかし滑らかな顔の動きで
しょぼーん、と悲しそうになる。

「お腹…空いたにゃあ…。」

きゅるると切ない音が腹から聞こえる。
相当飢えているようだ。
そこでハッと思い出す。

「そうだ、夕飯作って…いや猫には
駄目か。コーヒー…絶対駄目だ。
牛乳!まだ牛乳残ってますから、
温めて持ってきま…」

「んむ…ぅ♡」

思考から戻ると、唇をぴったりと
合わせられる。
キスに応えればいつもの温かい唇。
しかし薄く開いた歯列から
差し出された舌は彼のものとは違う。

「んん、ん…?」

「ん、ふぁっ…みゃ…♡」

自分の舌を使って違和感を探る。
ザラザラした表面、舌の厚さも
薄くなっていて少し小さいようだ。
猫の舌はトゲトゲすると聞くが
海さんの舌は心地いいくらいに
調整されているようだった。

「ぷぁっ…♡きす、長いにゃ…♡」

酸欠になった彼が離れた。
だがうっとりと潤んだ瞳は
キスを堪能してくれたようだ。

「今、牛乳持ってきてあげますね。」

襲いたい反面、彼が空腹であることを
忘れていないので気を利かせて
立ち上がろうとするが…
抱きついた彼が離してくれない。

「海さん…?」

「私のご飯は…モカにゃんの…
おちんぽみるくだにゃ…♡」

「…っ!!!?」

なんだその、エロゲみたいな設定…
最高か…っ!?

「ふむふむっ…」

感動に固まっていると、
猫のようにしなやかに身を屈めた
海さんが俺の股間に顔を押しつけた。

「えっ…!ほ、ほんとに…っ!?」

「いただきまーすにゃ♡」









つづきます→
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