こいちゃ![R-18]

蒼い色鉛筆

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③本編↓未工事(すごいえちえち)背後注意でお楽しみください。

超短編 口寂しい

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すー…

ぷかぁ…

「………。」

「ん…どうかしたの?燃夏くん。」

情事を終えたあとの一服。

紫煙を天井に向かって
吹き掛けていると先に横になった
モカくんから熱い視線を感じたので
声を掛けた。もう一回スルのかな?

「いえ、海さん…のタバコを吸う
姿って大人っぽくて色っぽくて、
俺、好き…なんですけど…その…。」

「あー…これ、そうなんだよね。
まだ止められないんだよねぇ。」

昔は一日に二箱は吸ってたから、
これでも大分減ったんだけど…
モカくんには、健康に良くないからと
たまに止められるんだ。
気にかけてもらうけど、
中々禁煙の達成は難しい。

「煙かった?ごめんね。」

短くなったタバコを
灰皿に押し付けて火を消す。

「いえ、大丈夫です。
俺の方こそしつこくすみません。
吸う数も減らして気を付けてくれてる
ことも、わかってるんですけどね。」

「そうだね…今は昼御飯の後と…
その、夜に一本ずつくらいかな。」

「俺、好んでタバコを吸ったこと
ないんですけど美味しいんですか?」

「んー、というより単に癖かな。
無性に口寂しくなるんだよね。」

少し肌寒さを感じて
彼と同じ布団に潜り込む。
ほかほかに温かい…幸せだ。

「口寂しいってだけなら、
すぐ解決できるかもしれませんよ?」

「え?なになに?教えてっ。」

これをきっかけに辞めることが
出来たら彼にも心配掛けずに済む。
頭を上げて食いぎみに尋ねた。

彼はニッコリ微笑んで、
自分の唇にちょんちょんと指を当てた。

「口寂しくなったら、俺とキスしたら
いいんですよ♡俺も嬉しいし、
海さんは健康になるし、俺は幸せだし
一石三鳥ですよ!お得ですよ!!」

「う、うーん…。」

彼の目は、割と本気だ。
私にとっても嬉しい申し出では
あるんだけどね…。

「でもちょっと、恥ずかしい…よ。」

「ええ…?帰ってからおかえりの
キスはしてくれるのに、食後の
キスは駄目なんですか?」

彼は不服そうに唇を尖らせ、
頬を膨らませた。

「き、気持ちの問題なんだけどね。
それに、沢山ちゅーしてたら
モカくんにもっと、メロメロに…
なっちゃいそうで…。」

やっと少し心臓が慣れてきたのに
これ以上好きになったら心臓終わる…。

「そうですか…。別に強制じゃ
ないですから、今すぐでなくても
キスの件は考えておいてくださいね。」

早速アピールのように額にキス。
柔らかくて心地よくってドキドキする。

「う、うん、ありがと。」

赤面がバレないように
そっと背を向けた。

しばらくするとうとうとと心地いい
眠りに落ちそうになる。

彼の言葉に甘えてしまおうか…
いやそれよりも先にガムとか
買って早く禁煙しよう。
寝落ち直前にそんなことを考えた。

「俺は超しつこいですからね…。
海さん、長生きしてください♡」

夢の中でモカくんの声が
聞こえたような気がした。





おしまい



おまけイラスト↓
※超短編の超(シンプル)おまけです


煙をはく唇が好きです(性癖)

※お話としてゆるく
見て頂けると嬉しいです。
あしからずご容赦くださいませ。
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