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学園編

やっぱり問題

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聖獣のグレンと契約して家に帰ると、やっぱり大騒ぎになってしまった。
騒ぎを聞きつけてやってきたルイに引きずられて現在地はルイの執務室。ここにはルイ、レイファス、私そしてグレンだけ。防音結界も張ってある。

「それで?」
「えぇっと、この度聖獣のグレンが家族になりました」
「なんでそんなことに?聖獣は滅多に人と契約しないはず…」
「ギルドで依頼を受けて森へ行ったら、見知らぬ洞窟があって…入ってみたら、いた」
「いたじゃないだろう?!」
『まぁまぁ、そう怒らないでやってくれ』
「聖獣殿…」
『グレンでよい。ノエルは私が怪我をして倒れているところを助けてくれたのだ』
「聖獣殿が怪我?いったい誰が…」
『邪竜教だろう』
「「「邪竜教?」」」
『うむ。古に封印されし邪竜を信仰する奴らだ。奴らは教皇のために私を殺してその血肉を教皇に献上しようとしておった。そうすれば不老不死の体が手に入るからな。たまたま油断をしておったところを狙われた』
「なっ!その邪竜教の奴らは…?」
「私が殺した。襲ってきたのはあっちだから盗賊扱いで処理した」
「そうか…」
『美しい剣さばきだったぞ』
「ありがとー」
「はぁ…とりあえず、これは王家に報告する」
「うん」

と言うわけで、

「相変わらずね、ノエル」
「本当に、なんていうか規格外だね」
「面白いではないか」

ここは王宮の一角。完全に人払いされた部屋。そこには国王陛下とハルト様、そしてリーゼもいる。あとは同じ聖獣の契約者として、ヴィンスレット様もいる。

『久しいな、グレン』
『うむ、久しいのう、セロ。大きくなったのう』

聖獣は久しぶりの再会らしく、どこか嬉しそうだった。

「さて、どういう経緯でこうなったか聞こうじゃないか」
「はい」

そして私はグレンと出会ったときのこと、そしてグレンが言っていた邪竜教のことも伝えた。

「邪竜教か…確か王家の秘蔵書にあったな…」
「奴らの狙いが邪竜の復活だとしたらまずいことになる…」
「早急に対策をとるべきでしょう」

陛下、ハルト様、ヴィンスレット様の順番で邪竜教への反応を示した。

「本当に存在するのかがわからない今、むやみに騒ぐべきではない。よって、このことを口外することを禁ずる」

陛下のその言葉を最後に、解散となった。

「ノエル、また学園で会いましょうね」
「うん!じゃあね、リーゼ」
「ノエル嬢」
「なんでしょう?ヴィンスレット様」
「同じ契約者として、困ったことがあればなんでも相談してくれて構わない。あと、」
「あと?」
「…ヴィンスで構わない」
「え、いいんですか?」
「ああ」
「わかりました!これからよろしくお願いしますね、ヴィンス様」

そういうとヴィンス様は、ふっと笑って部屋を後にした。
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