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第四章
魔法使いと眠る姫3
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「えーっと、おじゃましまぁ~す。」
扉を開けると、そこにはテーブルとソファーがあって、くつろげるようになっていた。右側を見ると、少し扉が開いている。
そのカーテンが閉められた部屋を伺いそっと入ると、目的の人物は部屋の中央にあるベッドの上に横たわっていた。
後ろでパタンと扉が閉じた。
その小さな音にびくっと震えた誠二は、何故かばくばくとうるさい心臓を胸の上から押えて、ゆっくりとベッドに近づいた。
誠二は、恐ろしい考えが止まらなくなったいたので、その人物の顔の方を両手で見えないように隠しながら、足元からゆっくりと見ていった。
その人物は、白い靴下を履いていた。
(あれ?お姫様って、この世界の人だよな?)
ゆっくりと視線を上げると、その人物はベージュのカーゴパンツを履いていた。太股は想像以上に太かった。
(え?ズボン?・・・あ、俺の世界にあわせてくれたのかな?)
少し疑問に思いつつ、ゆっくりと視線をおなかまで上げると、姫の腰は誠二よりは細いが、しっかりと太かった。
そこにはボタンをはずされた、ダークレッドを基調にしたチェック柄のウエスタンシャツが見えた。
シャツの中には、無地の白いTシャツを着ている。
(・・・。なんか、男っぽい格好だよな。でも、こーゆーのが好きな女の子もいるしな。うん。)
誠二は、無理やり自分を納得させた。
それから、彼はある事実に目を奪われた。
(む、胸がない!あの魔術師が言ってたのはこのことなのか!
それとも・・・。
あ、服が大きいから目立たないとか・・・。そうしよう!)
自分を騙しつつ、誠二はバクバクとうるさい心臓を抑えるために、目を瞑った。
(全体的に、思ったより太いな・・・。太っているんじゃなくって、がたいが大きいような・・・。引き締まっているようだけど。胴回りも太かったし、太股はめっちゃ太かったし・・・。
胸板は厚い気がしたけど胸は無かったし・・・。どうしよう?)
しばらく悶々と悩んでいたが、それでは先に進まない。
やけっぱちな感じに、彼は寝ている人物の顔を見た。
「・・・?これって・・・。」
とても見たことのある人物の顔だった。誠二は改めて全身を見てから顔を見た。
「タクーーーーーー!」
・・・
「ほら、あんなに慌てているよ。」
悪の魔術師ことクエティオディは、机の上に張った魔法の鏡面で、隣の部屋にいる誠二を見ながら、楽しそうに言った。
「あーあ。あんなに暴れちゃって・・・。部屋を走り回っても、頬を叩いても起きないよ?」
クエティオディの前に座るディヤイアンが、のほほんと言った。
(この二人は・・・。)
クエティオディの横に座ったエクーディアは、誠二に同情して深いため息を吐いた。
「タク、タク、拓海!!!
た~く~み~!起きてよ!いつもは俺より寝起きいいじゃんかー!」
「すっかり私が言ったことを忘れているね、勇者くんは。」
楽しそうに笑うクエティオディに、エクーディアが呆れた目を向けた。
「クエティオディ様。『勇者』と言うと、誠二君が怒りますよ?」
「別にいーんじゃないの?師匠は誠二くんに嫌われてるししさ。」
エクーディアが入れた本日のお茶を一口飲んだディヤイアンは、満足げに言った。
扉を開けると、そこにはテーブルとソファーがあって、くつろげるようになっていた。右側を見ると、少し扉が開いている。
そのカーテンが閉められた部屋を伺いそっと入ると、目的の人物は部屋の中央にあるベッドの上に横たわっていた。
後ろでパタンと扉が閉じた。
その小さな音にびくっと震えた誠二は、何故かばくばくとうるさい心臓を胸の上から押えて、ゆっくりとベッドに近づいた。
誠二は、恐ろしい考えが止まらなくなったいたので、その人物の顔の方を両手で見えないように隠しながら、足元からゆっくりと見ていった。
その人物は、白い靴下を履いていた。
(あれ?お姫様って、この世界の人だよな?)
ゆっくりと視線を上げると、その人物はベージュのカーゴパンツを履いていた。太股は想像以上に太かった。
(え?ズボン?・・・あ、俺の世界にあわせてくれたのかな?)
少し疑問に思いつつ、ゆっくりと視線をおなかまで上げると、姫の腰は誠二よりは細いが、しっかりと太かった。
そこにはボタンをはずされた、ダークレッドを基調にしたチェック柄のウエスタンシャツが見えた。
シャツの中には、無地の白いTシャツを着ている。
(・・・。なんか、男っぽい格好だよな。でも、こーゆーのが好きな女の子もいるしな。うん。)
誠二は、無理やり自分を納得させた。
それから、彼はある事実に目を奪われた。
(む、胸がない!あの魔術師が言ってたのはこのことなのか!
それとも・・・。
あ、服が大きいから目立たないとか・・・。そうしよう!)
自分を騙しつつ、誠二はバクバクとうるさい心臓を抑えるために、目を瞑った。
(全体的に、思ったより太いな・・・。太っているんじゃなくって、がたいが大きいような・・・。引き締まっているようだけど。胴回りも太かったし、太股はめっちゃ太かったし・・・。
胸板は厚い気がしたけど胸は無かったし・・・。どうしよう?)
しばらく悶々と悩んでいたが、それでは先に進まない。
やけっぱちな感じに、彼は寝ている人物の顔を見た。
「・・・?これって・・・。」
とても見たことのある人物の顔だった。誠二は改めて全身を見てから顔を見た。
「タクーーーーーー!」
・・・
「ほら、あんなに慌てているよ。」
悪の魔術師ことクエティオディは、机の上に張った魔法の鏡面で、隣の部屋にいる誠二を見ながら、楽しそうに言った。
「あーあ。あんなに暴れちゃって・・・。部屋を走り回っても、頬を叩いても起きないよ?」
クエティオディの前に座るディヤイアンが、のほほんと言った。
(この二人は・・・。)
クエティオディの横に座ったエクーディアは、誠二に同情して深いため息を吐いた。
「タク、タク、拓海!!!
た~く~み~!起きてよ!いつもは俺より寝起きいいじゃんかー!」
「すっかり私が言ったことを忘れているね、勇者くんは。」
楽しそうに笑うクエティオディに、エクーディアが呆れた目を向けた。
「クエティオディ様。『勇者』と言うと、誠二君が怒りますよ?」
「別にいーんじゃないの?師匠は誠二くんに嫌われてるししさ。」
エクーディアが入れた本日のお茶を一口飲んだディヤイアンは、満足げに言った。
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