32 / 44
第2章 平穏を求める
31
しおりを挟む
「う、うあぁぁ……」
や、やっと終わった…かなりの量の仕事で…今は朝の5時。僕は住んでいるところが冒険者ギルドなので、夜まで仕事を続けることができた。というか、続けさせられた。
ほぼ貫徹だよ…この六歳の体には徹夜はかなりきついらしく、先程から何度か眠りかけてしまっている。
なぜか、勇者とは全く関係ない書類がかなり紛れていたけれど…
まあ、全部終わったことだし、部屋に戻って寝よう…
僕はいつも使っている部屋に戻り、水浴びもせずにベッドに飛び込み、そのまま寝てしまった。
「……ちゃん。…ァちゃん……リアちゃん!」
「へわっ!?」
「ああ、やっと起きた…もうお昼だよ…そろそろ起きないと…」
慌てて起き上がり、窓の外を見ると、既に太陽が高く昇っていた。
起こしてくれたのは颯人さんだった。
「えっと、その…ごめん、なさい…」
「…まあ、昨日遅くまで仕事していたんでしょ? それなら、仕方がないよ…」
「えっと……あ、ありがとう…」
「うん」
やっぱり、タメ口は慣れない…
こんな遅くに起きたことにショックを受け(仕方ないかもしれないけれど、今は戦時下なのだから…)しょんぼりとしていると、『くるぅ…』とどこからか可愛らしい音が…
「っっ!…」
「あ…ふふっ…お腹空いたんだ。じゃあ、酒場に何か食べに行こ? 今お昼だからお昼ご飯になっちゃうけれど」
「……うん」
とてつもなく、恥ずかしかった。
酒場での昼食はオムレツの定食(的なもの)を食べることにした。起きたばかりだし。
定食ってのは、オムレツにパンとかスープとかが付いて来るので僕がそう呼んでいるだけだ。まあ、一巳さん達もそんな感じに呼んでいたけれど。
「リアちゃん、今日この後暇?」
「へ? えっと…」
あの大量の仕事も終わったし、受けている依頼もないから…
「今日は、暇だよー」
「そう? よかったー…じゃあ、今日一緒に街で買い物とかしない? 買うものは物騒なものばっかりだけどさ、息抜きも兼ねて、ね」
「わかった…私も何か買おうかな…」
「うーん…服とかどう?」
「えっと…それは…」
服屋には嫌な思い出が…それに、服はあまり着ないから…
「今は、いいかなぁ…」
「うーん…じゃあ、冒険者用品とか、見に行こうよ。武器とかも。この後のことを考えて、ね」
「うん、わかった」
僕は急いでオムレツを食べて、出かける準備をした。
先ずは、街にある雑貨屋さん、そして、その後に武器屋さん、最後に一巳さんが見つけたというカフェに行くらしい。
というか、カフェなんてあったんだなぁ…観光とか、する暇なかったし。今だって溜め込んでいたお金がどんどんと減っていっているんだけど…
雑貨屋さんでは、野宿の時などに使う小物や、生活用品を購入した。勇者達はこれまで帝国の城にあったものを使っていたみたいなので、何も物が無いのだ。しかも、お金もない。仕方なくお金を借りて、一巳さんなどの戦闘ができる人たちが依頼をこなしてお金を稼いでいるらしい。
「ボクは何もできないからね…なんだか申し訳ないよ…」
と、颯人さんは少し気に病んでいた。僕が「みんなを癒す係でしょ?」って冗談めかして言ったら、笑ってはくれた。影がさした感じは消えなかったけれど、何も言わないよりはマシだろう…あまり、人を励ますとか、そういうことがわからないからなぁ…
その後の武器屋さんでは、颯人さんの護身用の武器を購入。颯人さんは魔術系のスキルらしいが、攻撃の方面はてんでだめらしく、ショートソードを選んでいた。
僕が今使っている杖を買った武器屋さんを紹介しようと思ったけれど、僕たちが行った店のもので満足していたようなのでやめておいた。
買い物(あまり買っていない。こんなものなのかな)が終わり、カフェに向かった。そこはあまり人がいない裏通りに面していて、やはり店の外観も少し暗い感じだった。
が、中に入って見ると、外から見た感じのイメージとは大きく違った、明るい感じのおしゃれなカフェだった。あまり部屋の装飾とか分からなけれど、よく女の子が来そうな感じの、少し華やかな内装だ。
「うん、一巳が言ってた通りの感じだね…結構いい感じ~」
「そう、だね…」
僕は元男なのでこういうのに慣れない…というわけでもなく。リアの記憶が混ざっているので、TSモノによくある女の子ぽさに対する忌避感などは無い。まあ、行きすぎたものは嫌だけれど。
なんと、そこのカフェでは『パフェ』が食べられたのだ! 前世の頃からの好物なので、素直に喜んだ。僕も颯人さんも夢中で食べた。
この世界ではラノベでよくあるように甘いものが貴重なのだ。そんな世界で、こんなものが食べられるなんて、思ってもいなかった。
その他ケーキ(色々と種類があって、驚いた!)も食べて、お腹に結構溜まって来たところで、店を出た。代金は…かなり高かったので僕が払っておきました。颯人さんが所持金が足りないとわかった瞬間、少し潤んだ目で僕を見つめて「お金、貸してくれないかな…?」って言ってきたときには少しドキッとしてしまった…
普通、それを言うのは逆なんだろうけど…
そうして、楽しい楽しいお出かけは終わった。
終わったが、この後もう一度出かけることにした。お金を使いすぎたので、何かしらの討伐依頼をこなすことにしたのだ。
僕が受けた依頼はオークの討伐依頼。また同じ場所に帝国兵がいたら、始末しちゃおっかなあって感じで受けた。
依頼をこなすのにかかった時間は2時間弱。オークはいたけど、人はいなかった。冒険者の一人も。
考えてみて、この街から冒険者がどんどんいなくなっていっていることを実感した。このオークの討伐依頼は、実入りがいいのでかなり人気だったはず。だと言うのに、こんな遅くの時間でも受けることができた。
そして、僕も参戦する可能性は高いことに気付き、これまでやったことのなかった、武器の手入れをすることにした。
一巳さん達が討伐依頼(結構な数)を終えて帰って来たのは、僕がそろそろ寝ようかな…と思っていた頃だった。
暇だったので眠ってしまいたいと言う思いを振り切って、颯人さんと一緒に出迎えた。
「一巳さん、おかえりなさい」
「おかえりー」
「おう、ただいま、颯人、リア」
一巳さんは今日稼いだお金から借金返済分を抜いてから、勇者達全員にお金を渡していった。金額はみんな同じのようだ。戦闘組から不満が出るかもと思ったけれど、残っていた勇者が全員女子だったみたいで…みんな満足そうにしていた。
「あ、そうだ、リア」
「へ? なんですか?」
「このあと少しだけ話があるから、残ってくれないか」
「あ、はい。わかりましたー」
戦争に関しての話かなぁ…はあ…もう少しゆったりと暮らしたいよ…勇者達などいなくて、この街の人たちに恩がなければ僕はとっくにこの街から逃げ出していただろうなぁ…エルフなせいか人間に対して仲間意識を持てないから…まあ、目の前でバタバタと殺されていくのを見るのはもっと嫌だけど。
酒場の隅っこで座って待っていると、こっちに一巳さんがやってきて、正面に座った。
そして、開口一番に「すまない」と頭を下げてきた!?
「い、いや、どうしたんですか!?」
「それがな…」
一巳さんの説明によると、この街にいる冒険者の数が思ったよりも少なく、場合によっては僕が参戦する必要もあるらしい。まあ、覚悟していたからいいのだけれど…僕がそう一巳さんに伝えると、驚きながら、「ありがとう」とお礼を言ってきた。
別に、お礼を言われることでも無いのだけれど…勇者達の方がよっぽど勇敢なのだから。
や、やっと終わった…かなりの量の仕事で…今は朝の5時。僕は住んでいるところが冒険者ギルドなので、夜まで仕事を続けることができた。というか、続けさせられた。
ほぼ貫徹だよ…この六歳の体には徹夜はかなりきついらしく、先程から何度か眠りかけてしまっている。
なぜか、勇者とは全く関係ない書類がかなり紛れていたけれど…
まあ、全部終わったことだし、部屋に戻って寝よう…
僕はいつも使っている部屋に戻り、水浴びもせずにベッドに飛び込み、そのまま寝てしまった。
「……ちゃん。…ァちゃん……リアちゃん!」
「へわっ!?」
「ああ、やっと起きた…もうお昼だよ…そろそろ起きないと…」
慌てて起き上がり、窓の外を見ると、既に太陽が高く昇っていた。
起こしてくれたのは颯人さんだった。
「えっと、その…ごめん、なさい…」
「…まあ、昨日遅くまで仕事していたんでしょ? それなら、仕方がないよ…」
「えっと……あ、ありがとう…」
「うん」
やっぱり、タメ口は慣れない…
こんな遅くに起きたことにショックを受け(仕方ないかもしれないけれど、今は戦時下なのだから…)しょんぼりとしていると、『くるぅ…』とどこからか可愛らしい音が…
「っっ!…」
「あ…ふふっ…お腹空いたんだ。じゃあ、酒場に何か食べに行こ? 今お昼だからお昼ご飯になっちゃうけれど」
「……うん」
とてつもなく、恥ずかしかった。
酒場での昼食はオムレツの定食(的なもの)を食べることにした。起きたばかりだし。
定食ってのは、オムレツにパンとかスープとかが付いて来るので僕がそう呼んでいるだけだ。まあ、一巳さん達もそんな感じに呼んでいたけれど。
「リアちゃん、今日この後暇?」
「へ? えっと…」
あの大量の仕事も終わったし、受けている依頼もないから…
「今日は、暇だよー」
「そう? よかったー…じゃあ、今日一緒に街で買い物とかしない? 買うものは物騒なものばっかりだけどさ、息抜きも兼ねて、ね」
「わかった…私も何か買おうかな…」
「うーん…服とかどう?」
「えっと…それは…」
服屋には嫌な思い出が…それに、服はあまり着ないから…
「今は、いいかなぁ…」
「うーん…じゃあ、冒険者用品とか、見に行こうよ。武器とかも。この後のことを考えて、ね」
「うん、わかった」
僕は急いでオムレツを食べて、出かける準備をした。
先ずは、街にある雑貨屋さん、そして、その後に武器屋さん、最後に一巳さんが見つけたというカフェに行くらしい。
というか、カフェなんてあったんだなぁ…観光とか、する暇なかったし。今だって溜め込んでいたお金がどんどんと減っていっているんだけど…
雑貨屋さんでは、野宿の時などに使う小物や、生活用品を購入した。勇者達はこれまで帝国の城にあったものを使っていたみたいなので、何も物が無いのだ。しかも、お金もない。仕方なくお金を借りて、一巳さんなどの戦闘ができる人たちが依頼をこなしてお金を稼いでいるらしい。
「ボクは何もできないからね…なんだか申し訳ないよ…」
と、颯人さんは少し気に病んでいた。僕が「みんなを癒す係でしょ?」って冗談めかして言ったら、笑ってはくれた。影がさした感じは消えなかったけれど、何も言わないよりはマシだろう…あまり、人を励ますとか、そういうことがわからないからなぁ…
その後の武器屋さんでは、颯人さんの護身用の武器を購入。颯人さんは魔術系のスキルらしいが、攻撃の方面はてんでだめらしく、ショートソードを選んでいた。
僕が今使っている杖を買った武器屋さんを紹介しようと思ったけれど、僕たちが行った店のもので満足していたようなのでやめておいた。
買い物(あまり買っていない。こんなものなのかな)が終わり、カフェに向かった。そこはあまり人がいない裏通りに面していて、やはり店の外観も少し暗い感じだった。
が、中に入って見ると、外から見た感じのイメージとは大きく違った、明るい感じのおしゃれなカフェだった。あまり部屋の装飾とか分からなけれど、よく女の子が来そうな感じの、少し華やかな内装だ。
「うん、一巳が言ってた通りの感じだね…結構いい感じ~」
「そう、だね…」
僕は元男なのでこういうのに慣れない…というわけでもなく。リアの記憶が混ざっているので、TSモノによくある女の子ぽさに対する忌避感などは無い。まあ、行きすぎたものは嫌だけれど。
なんと、そこのカフェでは『パフェ』が食べられたのだ! 前世の頃からの好物なので、素直に喜んだ。僕も颯人さんも夢中で食べた。
この世界ではラノベでよくあるように甘いものが貴重なのだ。そんな世界で、こんなものが食べられるなんて、思ってもいなかった。
その他ケーキ(色々と種類があって、驚いた!)も食べて、お腹に結構溜まって来たところで、店を出た。代金は…かなり高かったので僕が払っておきました。颯人さんが所持金が足りないとわかった瞬間、少し潤んだ目で僕を見つめて「お金、貸してくれないかな…?」って言ってきたときには少しドキッとしてしまった…
普通、それを言うのは逆なんだろうけど…
そうして、楽しい楽しいお出かけは終わった。
終わったが、この後もう一度出かけることにした。お金を使いすぎたので、何かしらの討伐依頼をこなすことにしたのだ。
僕が受けた依頼はオークの討伐依頼。また同じ場所に帝国兵がいたら、始末しちゃおっかなあって感じで受けた。
依頼をこなすのにかかった時間は2時間弱。オークはいたけど、人はいなかった。冒険者の一人も。
考えてみて、この街から冒険者がどんどんいなくなっていっていることを実感した。このオークの討伐依頼は、実入りがいいのでかなり人気だったはず。だと言うのに、こんな遅くの時間でも受けることができた。
そして、僕も参戦する可能性は高いことに気付き、これまでやったことのなかった、武器の手入れをすることにした。
一巳さん達が討伐依頼(結構な数)を終えて帰って来たのは、僕がそろそろ寝ようかな…と思っていた頃だった。
暇だったので眠ってしまいたいと言う思いを振り切って、颯人さんと一緒に出迎えた。
「一巳さん、おかえりなさい」
「おかえりー」
「おう、ただいま、颯人、リア」
一巳さんは今日稼いだお金から借金返済分を抜いてから、勇者達全員にお金を渡していった。金額はみんな同じのようだ。戦闘組から不満が出るかもと思ったけれど、残っていた勇者が全員女子だったみたいで…みんな満足そうにしていた。
「あ、そうだ、リア」
「へ? なんですか?」
「このあと少しだけ話があるから、残ってくれないか」
「あ、はい。わかりましたー」
戦争に関しての話かなぁ…はあ…もう少しゆったりと暮らしたいよ…勇者達などいなくて、この街の人たちに恩がなければ僕はとっくにこの街から逃げ出していただろうなぁ…エルフなせいか人間に対して仲間意識を持てないから…まあ、目の前でバタバタと殺されていくのを見るのはもっと嫌だけど。
酒場の隅っこで座って待っていると、こっちに一巳さんがやってきて、正面に座った。
そして、開口一番に「すまない」と頭を下げてきた!?
「い、いや、どうしたんですか!?」
「それがな…」
一巳さんの説明によると、この街にいる冒険者の数が思ったよりも少なく、場合によっては僕が参戦する必要もあるらしい。まあ、覚悟していたからいいのだけれど…僕がそう一巳さんに伝えると、驚きながら、「ありがとう」とお礼を言ってきた。
別に、お礼を言われることでも無いのだけれど…勇者達の方がよっぽど勇敢なのだから。
0
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
ざまあ~が終ったその後で BY王子 (俺たちの戦いはこれからだ)
mizumori
ファンタジー
転移したのはざまあ~された後にあぽ~んした王子のなか、神様ひどくない「君が気の毒だから」って転移させてくれたんだよね、今の俺も気の毒だと思う。どうせなら村人Aがよかったよ。
王子はこの世界でどのようにして幸せを掴むのか?
元28歳、財閥の御曹司の古代と中世の入り混じった異世界での物語り。
これはピカレスク小説、主人公が悪漢です。苦手な方はご注意ください。
エーリュシオンでお取りよせ?
ミスター愛妻
ファンタジー
ある男が寿命を迎え死んだ。
と、輪廻のまえに信心していた聖天様に呼び出された。
話とは、解脱できないので六道輪廻に入ることになるが、『名をはばかる方』の御指図で、異世界に転移できるというのだ。
TSと引き換えに不老不死、絶対不可侵の加護の上に、『お取り寄せ能力』という変な能力までいただいた主人公。
納得して転移した異世界は……
のんびりと憧れの『心静かな日々』を送るはずが……
気が付けば異世界で通販生活、まんざらでもない日々だが……『心静かな日々』はどうなるのか……こんなことでは聖天様に怒られそう……
本作は作者が別の表題で公開していた物を、追加修正させていただいたものです。その為に作品名もそぐわなくなり、今回『エーリュシオンでお取りよせ?』といたしました。
作者の前作である『惑星エラムシリーズ』を踏まえておりますので、かなり似たようなところがあります。
前作はストーリーを重視しておりますが、これについては単なる異世界漫遊記、主人公はのほほんと日々を送る予定? です。
なにも考えず、筆に任せて書いております上に、作者は文章力も皆無です、句読点さえ定かではありません、作者、とてもメンタルが弱いのでそのあたりのご批判はご勘弁くださいね。
本作は随所に意味の無い蘊蓄や説明があります。かなりのヒンシュクを受けましたが、そのあたりの部分は読み飛ばしていただければ幸いです。
表紙はゲルダ・ヴィークナー 手で刺繍したフリル付のカーバディーンドレス
パブリックドメインの物です。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
私、幸せじゃないから離婚しまーす。…え? 本当の娘だと思っているから我慢して? お義母さま、ボケたのですか? 私たち元から他人です!
天田れおぽん
恋愛
ある日、ふと幸せじゃないと気付いてしまったメリー・トレンドア伯爵夫人は、実家であるコンサバティ侯爵家に侍女キャメロンを連れて帰ってしまう。
焦った夫は実家に迎えに行くが、事情を知った両親に追い返されて離婚が成立してしまう。
一方、コンサバティ侯爵家を継ぐ予定であった弟夫婦は、メリーの扱いを間違えて追い出されてしまう。
コンサバティ侯爵家を継ぐことになったメリーを元夫と弟夫婦が結託して邪魔しようとするも、侍女キャメロンが立ちふさがる。
メリーを守ろうとしたキャメロンは呪いが解けてTS。
男になったキャメロンとメリーは結婚してコンサバティ侯爵家を継ぐことになる。
トレンドア伯爵家は爵位を取り上げられて破滅。
弟夫婦はコンサバティ侯爵家を追放されてしまう。
※変な話です。(笑)
死んだと思ったら異世界に
トワイライト
ファンタジー
18歳の時、世界初のVRMMOゲーム『ユグドラシルオンライン』を始めた事がきっかけで二つの世界を救った主人公、五十嵐祐也は一緒にゲームをプレイした仲間達と幸せな日々を過ごし…そして死んだ。
祐也は家族や親戚に看取られ、走馬灯の様に流れる人生を振り替える。
だが、死んだはず祐也は草原で目を覚ました。
そして自分の姿を確認するとソコにはユグドラシルオンラインでの装備をつけている自分の姿があった。
その後、なんと体は若返り、ゲーム時代のステータス、装備、アイテム等を引き継いだ状態で異世界に来たことが判明する。
20年間プレイし続けたゲームのステータスや道具などを持った状態で異世界に来てしまった祐也は異世界で何をするのか。
「取り敢えず、この世界を楽しもうか」
この作品は自分が以前に書いたユグドラシルオンラインの続編です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる