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アル 対 熱風と木屑人形

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「でもAランク様に手柄を全部取られる気はないっすのでね。一度捕らえればコッチの土俵ですよ。ヘヘっ。」


姿を表したのは、魔力を練り上げた「木屑人形」だった。


彼の通り名の由来はその魔術を使った戦闘スタイルに由来する。

「木屑人形」は魔法でも特に地系統魔法を得意とする。

周囲の植物に己の魔力を通し、成長を促し操作することで、

敵対勢力から一定距離を保ち攻撃する。


中でも不気味な見た目の木の根や枝からできた人形を操作することが印象的。

そこから「木屑人形」という通り名がついた。


だが「木屑人形」は接近戦を行えるほどの体や身体能力を持っていない。

だからこそ「旋風」の様に高速で移動する相手には攻撃を当てるといったことで苦戦を強いられる。

しかし一旦捕縛してしまえば話は早い。


「もう少し早く出てくることはできなかったのか?」

「無茶言わないでくださいよ。あんなデタラメな速さでサポートに入れる方が普通はおかしいっす。でも、捕まえてしまえば大丈夫っすよ。どんな馬鹿力でも、それこそ「大腕」の全力でも捕縛できる自身はあるっす。」


呼吸が少し整った「旋風」が鋭い視線を向ける。

その眼力にドキリッ、と気圧され真面目に答える「木屑人形」。


「木屑人形」は正直Aランクというレベルを侮っていたところがった。

Aランクと同じ依頼についていくことは少ない。

だから階級だけでいえばBはAの一つ下。そうやって単純に実力を測っていた。


しかし、目にすると明らかにBランク帯と比べて隔絶されたものがある。

相性もあるが、今の攻防を自分に置き換えていれば防御に徹していただろう。


そんな男が自分に不満を向けている。

男はここで死ぬ気はない。

今も完全に捕縛しようと伸び続けている根の頑丈さをアビールして意識をそらす。


「随分と趣味の悪い木偶の坊じゃの。だがこんな物で吾を捉えたとーー」


逃れようとするアル。

逃れさせまいと鞭のような腕でアルに襲いかかる《根樹人形》の人形パペット


アルが振り下ろされた鞭を手で弾いてやったと思えば、

腕に巻きつき、その根から新芽が伸び始める。

新芽が見る見るうちに成長し、より一層頑丈にアルは縛りあげられた。

直立不動の状態で動けない。


これには獣人も少し予想外だったのか、キョトンとした顔を浮かべた。


「おい。そいつ動けなくなったのか?」


ようやく観察に徹していたCランクやDランクが暗闇から姿を表す。

出てきたうちの一人。

頭をさそっている男は、アルによって聖樹から落とされた者のようだ。

全員がターゲットに向ける視線は厳しい。


「あぁ。心配無用っすよ。この樹は大型の魔物さえ縛りつける強靭さを兼ね備えているので。」

「じゃあ、さっさと殺そうぜ。そいつはかなり危険だ。お前らもそう思うだろ。」


そう言って縛りあげられたアルの元へCランクの一人の男が近寄った。

手には自分の短剣を握り締め、ターゲットを今すぐにでも屠ろうとしている。

その男と概ね思っていることは同じなのか、周囲のC・Dランクはうなずく。


今回の依頼は男の捕縛ではない。この聖樹の確保だ。

他の組織に雇われたワーカーと問題が起こる前に、厄介事は消しておくのが一番だと皆が思っている。

あとは概ね地属性魔法が得意な奴らで気を根元から掘り起こし、荷台に積み上げて移動だ。

まだ先は長い。


「いや、待て。そいつはまだ情報価値がある。「無音」でも情報が一切ない男だ。」

「それは分からなくもないっすけど...自分はさっさと始末しておきたいところっすよ。」


「旋風」がCランクとDランクの意見を押さえつける。

「無音」と「熱風」は姿を表さない。

更なる敵の乱入を防ぐために警戒に当たっているようだ。

この場合最もランクが高い「旋風」と、捕獲したことによってそれに準ずる発言力がある「木屑人形」が決定する流れだ。


ミシミシミシッーー!!!


嫌な音が鳴り響く。

音の源は先ほど捕縛した獣人。

ターゲットが力に任せて、大型魔獣さえ縛ることが可能な《根樹人形》の束縛から逃れようとしていた。

アルを捕縛していた一番太い根が引き千切れ、その場の全員がたじろぐ。


(こいつ!速さだけじゃなく膂力まで化物なのかよ!)


「旋風」は薄々おかしいとは感じていた。

《身体強化》は魔力を流し体の能力全体を引き上げる魔法だ。

しかし素早さだけを使った戦闘スタイルで戦い続け、攻撃にもそこまで力が乗っているようには感じられなかった。

戦闘中は考える余裕が無かったが、今なら明らかにおかしい事がわかる。


(「大腕」をぶっ飛ばしたほどの筋力持ってんだ。馬鹿か俺は!つまり今までは俺のやり方に合わせてたって事か!)

「下りな!火傷するよ!」


響くのは女性の声。「熱風」だ。

周囲の空気中の温度が急激に上昇する。

彼女も準備していたのだろう。

獣人が逃れるような万が一の時のために、サポートに回ってくれたのだ。

ワーカー達はすぐさまその場から距離を取る。


「《草縛》」

「《乾火燥棺》」


「木屑人形」が地中へ魔力を送り込み、大量の雑草が地面から伸び出る。

そうはさせないと、束縛から逃れようとするアルの体に巻きついた。

そんな生命力に溢れた緑も、瞬く間に「熱風」の魔法空間の中で干上がる。


《乾火燥棺》。指定した空間内の温度を急激に上昇させる魔法。

アルを中心とした正方形の空間範囲は、瞬く間に人を炙り殺すほどの温度へと変貌する。

そんな炎熱地獄の中、それでもブチブチと悲鳴を上げる《根樹人形》は何よりも不気味だ。


「《火球》」


「熱風」が抜刀した剣を振るい、巨大な火の玉がターゲット目掛けて飛び込む。

着弾すれば、乾き切った植物を燃料として爆発的な熱量を見せる。

あたり一面がその熱量にてらし出され、全ワーカーの意識が炎に集中した。


「今更文句言われても知らないよ。あの男は真っ先に殺すべきだったんだから。」

「「熱風」の姉さん、助かりました。末恐ろしい奴っすね。あの拘束から逃れようとするなんて。」

「すまんな。助かった。今のに関しては適切な判断だ。あの男と次があればどうなっていたのか...。」


退避してきた二人に話しかける「熱風」。

彼女の通り名もその戦闘スタイルからついている。

火系統魔術を得意とする彼女であるが、火魔法は火を飛ばさずとも周囲を温める事が可能だ。

その範囲が広ければより多い魔力を消費するが、場所を小さく限定すれば素早く加熱する事も可能。

上昇させる事が可能な温度には魔力以外の限りがなく、火傷だけでなく焼き殺すこともできるのだ。

「木屑人形」はその火力に関心しつつ、獣人が現れない事にひとまず肩の荷が降りた気分だった。



しかし「旋風」はまだ安心できない。

攻撃を直接食らっていたことは確認した。

今の状態はターゲットにとっては生き地獄に違いない。



しかし、《身体強化》とは身体能力向上にも応用できるが、守る事にも応用可能な魔法だ。

腕力を強化するだけでなく、体の表面を硬化させたり薄い魔力の膜ができる魔法でもある。

《魔力視》で確認した時のその魔力の濃密さ。

それを考慮すると、魔力の膜がダメージを軽減し空間の中で生き続けているかもしれない。



「念には念を入れてだ。《風流操作》」

「あち、アチチ。」

「容赦がないね、あんた。あんな事しなくても死んでるって言うのにさ。」

「戦闘に絶対はないからな。これで寿命ががまた一日伸びるのであれば、やっておくに越したことはない。」


即座に「旋風」は魔法《風流操作》を使用し、燃え上がる炎に風を送り込む。

見る見る内に熱量が上がり、猛威を振りまいていた炎が火柱となって上へと伸び始めた。

離れていても肌が焼けるような温度に「木屑人形」は魔法を使い周囲に土の壁を形成する。

「熱風」も自分の魔法で作った魔法ながら、その熱量にやられて土の壁の背後に移動。


(数十秒立っても姿を見せない男に対し、そこまでする必要があるのか?)


と言う表情で二人は「旋風」を見ていた。


「下界のほむらは幾分と生温いものよの。」


しかし悪い形で「旋風」の予感は当たる。

土を踏み締める音と共に、地獄の底に見える業火の中から人影が。

アルが何事もなく歩いて出てきた。


軽い火傷さえ負っていないターゲットにワーカーの中で戦慄が走る。

これまで戦ってきた人間や亜人、魔物や魔人を凌駕するタフネス。

火力で言えばこれ以上ないほどの攻撃だった。

だからこそ無傷の男を見て理解が追いつかない。


「そう気を下げるでない。ただ相手が悪かっただけの事じゃて。」


無傷で現れたアルのその顔には、どこか落胆したような顔があった。

意表をついた形で、自分の体を拘束した男が現れたのだ。

もう一人の女にも、下界と理解した上で期待を寄せていた。

しかし女が魔法を行使した時には、それはそれは落胆させられた。


「何を驚いておるか。道理ぞ。たかだか魔術の炎でこのイルクル・アルダザイム・ジエルクファ・アルティヤー、の神を滅そうとする事が傲慢と言うものよ。」


そういってアルは右手を前に出す。


「冥土の土産に持ってゆけ。多少は暖が取れよう。」


アルが突如纏うこれまでとは異質な圧。

そこにいた誰もが理解し得ぬ力が片鱗を見せた。

「旋風」以外は。


(まさか!?神宝器とおなじーー!!)

「《闇皇あんこう聖仙乃焔せいせんのほむら》」


指の腹を合わせた中指と親指を弾けば、手元から散った小さな火花。

その光が発した熱量は、悪魔の戯れにも神の微笑みにも思える。


たかが一つの火花だったにもかかわらず。

アルの周囲にいたワーカー全員の姿が掻き消えた。

まるで存在が否定されたかのように忘却の彼方へと旅立ったのだ。

さも当然の様にそれを見届けるアル。


そして、背後で被害を拡大しつつあった火災を手の一振りで消火した。


「折角の風景を台無しにしてくれおって。」


「熱風」と「旋風」が巻き起こした火災旋風により、辺りは焼け野原と化していた。


(どうすべきか?)


此度アイーシャと何か新しい植物や花を植えてみるのも可能だ。

小娘とあの仲間たちがきた時に、

また「隠れんぼ」なるものをするのも面白くない。


(いや、それはそれで問題か)


既に適当に植えた木が聖樹となってしまった訳だ。

聖樹に準ずるものをぽんぽん生み出すにもいかない。


(戻すのが無難といった所か?)


アルが屈み魔力を地面に波かせば、瞬く間に周囲から草木が伸びる。

2、3回瞬きをする間に元どおりの光景に戻った。

先ほどまでの焼け野原が嘘みたいに見える。


「やれやれ。第3位界生命体であればこんなものか。」


満足すれば、アルは一本松に再び跳び上り、雑魚寝をして空を見上げるのだった。







月が照らし出した建物の影。

その影から闇が伸びだし、最終的に一人の男が身を表す。


深夜のワーカー襲撃の一部始終を距離をおいた場所から見ていた男。

ワーカーを雇った商会の雇われワーカーである「無音」だった。

男の体調は優れない。


「馬鹿な...。こんな馬鹿なことがあっていいはずが無い。」


情報が一切見つからないターゲット。

この時点で少し怪しい感覚はあった。

しかし今回商会が雇ったワーカーにAランクとBランク3人がいたことに安心してしまった。

いや。情報の秘匿がされているワーカーなど一握りでしかない。

その他も可能性はかなり低い。考慮する方がおかしい。

目に焼きついているのはあの燃え盛っていた炎の渦から何事もなく生還した姿。

あの炎。威力は中位龍に値するほどの威力があったのでは無いのか。

あれを直接受けて生きているなど、そのタフさは英雄の類だ。


「魔力の量も技量も異常。その上で接近戦はAランク下位から中堅程度、魔法に対しての耐久性に関しては化け物。一体どうすればいい。」


一対一では絶対に勝てない。

「無音」は暗殺を得意とする。

接近戦ももちろん心得ており、Bランクの中でも上位に入ると自負している。

だが、圧倒的にアレと闘うには実力が足りなかった。


「なんだ。一体アレはなんなんだ!!!」


だが最も恐ろしいのは最後。

男が突然夥しい、悍しい異質な魔力を発した。

男が指を弾けば人が...人が消えた。

あんなのは神話の魔法だ。


神宝器かんなぎのうつわ...まさかあの衣服、アレが神宝器なのか。」


神宝器とは読んで字のごとく神と呼ばれる超常の存在によって授けられる宝具の事を指す。

授かる物は様々とされており、鎧や武器・装飾と形は様々。

それらが齎す恩恵も多種多様で、授かった神の力の一部を借り受けることができるとされる。


あの獣人がきていた着物と呼ばれる衣服を思い出す。

アレだけの魔法を受けておきながら衣服までも無事だった。

かなり「無音」の中で信憑性が増してくる。


「これ以上の増援など...役に立つのか?」


奴が指を弾けば人がいなかったかの様に焼却...消却されるのだ。

探す手間を差し置いても、高くつくであろう神宝器持ちが瞬く間に消されるのも馬鹿馬鹿しく感じる。


「弱み...。あいつの弱みを探さなければ...。」







「お...おお゛。イデデ。どこだ、ここ?俺様は...。」


村を魔物から守るための柵にもたれかかった状態で、筋肉隆々の大男が目を覚ます。


「俺は何を...。」
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