悠久の機甲歩兵

竹氏

文字の大きさ
上 下
273 / 330
激動の今を生きる

第273話 進軍路をなぞる

しおりを挟む
 現代では珍しい精巧な地図の上に、いくつもの駒が並ぶ。
 それは奇妙な形状をしており、自分には何を模しているのか全く理解できなかったが、元が何であれ駒である以上、両軍の兵力や拠点を現した物であることだけはわかる。
 立派なカイゼル髭の老将は、その内1つを手に取ると、地図上の線を辿るように滑らせ、やがてクロウドンと書かれた場所の上に音を立てて置いた。

「我ら王国軍は西へ繋がる大街道を進軍、ロックピラーのフォート・サザーランド、アッシュバレイの城塞都市アルキエルモを越え、ノーリーフに位置する帝都クロウドン攻略を目指して侵攻いたす」

「大きな障害が2つか……その場所に関する情報は?」

「フォート・サザーランドは東の国境を睨む石造りの要塞さ。今はロンゲンが仕切ってるが、奴も王都での戦いに出陣していた以上、態勢は整えられてないだろう」

「アルキエルモは灰の盾と呼ばれる防壁を持った町で有名。渓谷を閉ざすように壁が作られているらしく、東からノーリーフへの侵攻を阻む要害だとも聞く」

 僕の疑問に対し、パイプを吹かすグランマはニィと悪い笑みを浮かべ、シューニャはポンチョから腕を伸ばして地図の一点を指さした。
 見た限り、フォート・サザーランドを塞ぐように建ってはいるものの、周囲の町村からは大きく離れた位置にあり、重榴弾砲などを用いることによる周辺被害を心配する必要はなさそうに思える。
 その上、指揮官であるロンゲンに関しては、エリネラが、、と言っていたので、要塞全体の指揮能力が低下している可能性も高い。
 となれば、気になるのはむしろアルキエルモの方だったが、追加情報がないかをシューニャに問いかけるより先に、グランマの隣で直立不動を貫いていた犬面が感心したような声を上げた。

「流石はロール氏、よくご存じで。アルキエルモと言えばルルクレンの一大生産地でありますし、あの防壁もルルクレンで作られた頑丈なものでありますよ」

「ブレインワーカーとしては当然。むしろ、マルコが知っていた方が私としては驚き」

「俺はアルキエルモ出身ですから。幼い頃、ルルクレンは町の誇りだと、よく職人たちから聞かされたものです」

 どこか自慢げに見えるシューニャに対し、グランマの傍付きであるマルコはハハハと笑いながら後ろ頭を掻く。
 ただ、未知の単語が頻出したことで、僕は防壁の素材という以外理解が及ばず、それも頑丈と言われて聞き流すわけにもいかなかった。

「あー……申し訳ないがその、ルルクレン、というのは一体?」

「えーっと、ルルクレンって言ったら、こう、帝国領でよく見かける建物の材料ッスよ」

 元帝国兵であるアポロニアにとっても、どうやらなじみ深い建材ではあるらしい。ただ、肩越しに振り返れば、それ以上なんと言えばいいか分からないらしく、彼女は虚空で何かを捏ねるように手をウニョウニョさせるばかりで、その様子にシューニャが小さくため息をついていた。

「正式にはアルキエルモ・オルクレンという名前。岩や煉瓦よりも簡単に成形できて頑丈な建材で、帝国の町村ではよく使われている」

「アッシュバレイで沢山取れる灰と軽石とイズケール、それらを水に混ぜ合わせることで作るのだと、職人たちから耳が痒くなるほど聞かされております」

 現代社会科教師へと戻った彼女は、素材の性質を端的に説明し、それをマルコが補足してくれる。
 おかげで頑張って説明を試みたであろうアポロニアは、だらりと尻尾を垂らして苦笑を浮かべることしかできず、それをファティマが鼻で笑った事で、後ろの空気が僅かにひりついたように思う。
 しかし、今気にするべきはじゃれあう身内ではないと言いたげに、骸骨騎士となっているダマルはガチャリと鎧を鳴らした。

「そっちの犬顔、確かマルコっつったな。お前の言うイズケールってのは、山削ったら出てくる、岩みたいなもんだったりするか?」

「え、ええ、その通りです。よくご存じで」

「別に大したことねぇさ。俺たちにとっちゃな」

 暗いスリットの中は全く見えないが、なんとなく視線がこちらへ向けられたことは理解できる。
 そして、骸骨がわかるよな? と自分に聞いていることも。

「成程、コンクリートか」

「ご名答だぜ相棒。流石に鉄筋までは入っちゃいねぇだろうし、どんだけ分厚い壁でも所詮は静止目標だ」

 珍しくポンコツな記憶から正答を引き出してこられたことに内心でホッとしつつ、体面上それを悟られぬよう鷹揚に頷いておく。

「どうしても壁が抜けそうにないなら、門を狙うまでだ。大した問題じゃない」

「心強いお言葉ですわ、英雄様」

 自分が余裕を醸し出せば、フェアリーは豊満な身体を揺らしながらこちらを持ち上げてくる。しかも、柔らかく微笑む彼女の糸目と視線を合わせても、それが本心から発された言葉なのか、あるいはただおだてているだけなのか全く判断できず、僕は苦笑を浮かべながら小さく頬を掻くしかなかった。
 ただ、自分の浮かべた曖昧な表情には何か問題があったらしく、何者かが執拗に背中を叩いてくる。それはやけにフワフワしていたため、痛みなどは全くないのだが、何かしらの圧力だけは確実に伝わってきて自然と背筋が伸びた。
 傍から見れば、こちらは会合の席に似合わない奇妙な動きをしていたことだろう。だが、ガーラットは硬い表情を崩すことなく、整えられたカイゼル髭を撫でていたが、やがて侵攻について異論が出されないことを確認すると、話を纏めにはいった。

「此度の侵攻作戦において、最も重要となるのは速度。敵が防御を固めるより先に、フォート・サザーランドとアルキエルモの二大拠点を攻略し、反撃の暇を与えることなく帝都クロウドンを制圧せねばなりませぬ。各々、先に申し上げた役割と、終戦後の利益分配に異存がなければ、これを正式な同盟とさせていただくが、よろしいか?」

「コレクタユニオンに異論はないよ。隊商の選別と補給路の護衛は任せてもらおう」

「我らスノウライト・テクニカも了承しております。重要な斥候の任、確かに承りますわ」

「シューニャ、いいかな?」

「ん、以前と同盟内容が変化していないことは確認した。問題ない」

 それぞれの長が了承したところで、エデュアルトの傍付きであるという女性騎士プランシェが、同盟の内容が記載されたスクロールを運んでくる。
 立派な装飾が施されたそれは、まさしく政治の場における約束事を記すためのものであり、あまりの縁遠さに少し頭が痛くなった。
 このような同盟関係にあって、戦後賠償の分配などは重大な争点となるのは理解できる。
 だがまさか、平穏な生活、という自分たちの願いが、多額の賠償金や広大な領地に匹敵するとは思いもよらなかったが。


 ■


「マルコ」

 赤く染まった大天幕の裏で、自分は顔見知りの背中に声をかける。
 すると毛有のそいつはゆっくりとこちらを振り返り、何を思ってかニィと牙を覗かせた。

「久しいなアポロニア。へっぴり腰で剣を振っていた斥候兵が、随分見違えたもんだ」

「う、うるさいッスよ! それにあれは、帝国軍のグラディウスが重たかっただけで――」

「わかったわかった。そうキャンキャン咆えるな。それで、俺に何か用か?」

 自分がグルルと唸ったところで、所詮はひ弱なアステリオン。力の強いカラである上、剣技にも優れるマルコが相手にするはずもない。
 小さく軽いナイフなら人並み程度には、と言いたかったが、鼻で笑われる未来しか見えなかったので、自分は無駄な言い訳を飲み込んでから本題へ切り込んだ。

「……その、止めなくていいのかって、思ったんスよ。アルキエルモ、故郷なんスよね?」

「ああ、それが?」

「このままだと、町が消えてなくなるかもしれないんスよ。一度やるって決めたら、ご主人は徹底的ッスから」

 月明かりに照らされた岩陰で、ご主人の捕虜となったあの日から、自分の生活は驚きに満ち満ちている。
 それは想像を絶する神代の技術を自在に操る知識であり、平穏な暮らしを脅かす脅威を打ち倒す力であったと思う。
 何より彼らは、自分から見て甘すぎるのではと思えるほど善良な価値観を持って、圧倒的とも言える力を制御しており、無闇に振りかざすことはない。ご主人に至っては、直接王都を救っておきながら、未だ英雄という呼び名に辟易している様子さえ感じられる。
 だが、自分に手を差し伸べてくれた優しい彼も、敵と確信した相手に対しては一切容赦しない。
 家族を守るために振るわれる、神代に生み出された絶対的な力。それは今、マルコの故郷であるアルキエルモへ向けられようとしている。
 今ならまだ行軍路を修正することも、戦い方を変えることもできるはず。そう思って自分は彼を追ってきたのだが、対する毛有の男は小さく肩を竦めるだけだった。

「今更だな。俺は確かにアルキエルモで生まれ、ガキの頃を過ごしはしたが、故郷を気に入ってたんならバックサイドサークルに転がり込んだりはしない」

「そ、そりゃ、そうかもしれないッスけど」

「今の俺はグランマの飼い犬だ。主が故郷を破壊すると言うなら、俺に選択権はない。それに、この賑やかな掃き溜めで自らリベレイタを志すようなキメラリアが、人間ばっかり偉そうにしてる町に、故郷だからって興味を持つわけもないだろう」

 僅かにたじろいだ自分に対し、マルコはどこか遠くを見るように目を細める。
 帝国であれ王国であれ、人が支配している国ならば、程度に差はあれキメラリアの立場は低い。そういう意味では、バックサイドサークルのような遊牧民や流浪の民といった、放浪者一歩手前の人間が集まってできた場所の方が、いくらかマシではある。
 それでも人と対等に扱ってもらえる者は、力や才能を持つ一握りに過ぎず、グランマに気に入られているマルコはまさしく稀有な存在であろう。
 だからだろうか。彼は再びこちらへ向き直ると、真剣な目で自分を射抜いた。

「お前はどうなんだ、アステリオンのアポロニア。自分の生まれ故郷が、今の主よりも大切なことだと思えるのか?」

「ないッスね。ご主人と天秤にかけるんなら、他がどうなろうと知ったこっちゃないッス」

 間髪入れず答えを返す。
 今の生活と、ご主人と何かを比べることなど馬鹿らしい。
 それはこの身がアステリオンだからかもしれないし、故郷にいい思い出がないからかもしれないが、そう言い切った自分に対し、マルコは、そういうことだ、と面倒くさそうに頷いた。

「まぁ、お前と違って俺はグランマに惚れちゃいないけどな」

「うぐっ……!? ど、どっから聞いたんスか」

 まさか、余計な一言まで添えてくれるとは思わなかったが。
 帝国軍に居た頃、自分に浮いた話など欠片もなかった。今思えば、生きているのに必死だったのだろう。
 マルコとの関係は友人と呼べるようなものではなかったものの、いくらただの顔見知りでも、真正面から突き付けられると頬が熱くなる。
 それも、こいつ何言ってんだ、とでも言いたげな表情をされればなおのことだ。

「いや、あれだけケットと一緒にベタベタしてりゃ、誰でもわかるだろうが。それに英雄殿は混合人間偏愛者キメラリア・コンプレックスだって噂もあるしな。どうだ、うまくやれてるのか?」

「い、今はその、なんていうか、返事待ちって言うか……そんな感じッス」

「なんだそりゃ。生娘じゃないんだから、そのデカい乳使って寝床に誘えばいいだろう――って、ああ、お前生娘だっけ」

「余計なお世話ッス。あと、それ以上いらんこと言ったら、眉間に風穴開けるッスよ」

 どことなくいやらしい視線に、胸を左腕で隠しながら、空いた右手でジドーショウジュウを握って半眼を向ける。ただでさえ小柄なアステリオンとして、この身体は自慢できるものだと思ってはいるが、誰にでも見せたいという訳ではないのだ。
 しかし、そんなこちらの様子にマルコは驚いたらしく、ほぉ、と目を見開いてからクククと肩を揺すった。

「ホント変わったなお前。いい身体した強気なアステリオンってのは悪くない。慰めが必要なら、一晩だけなら夢見せてやるよ。勿論、英雄様との関係で、祈っとくがな」

「な、なななな!? ちょ、そ、そんなことをハッキリ言うんじゃないッス!」

 顔どころか、一気に体中が熱くなった。
 別にマルコから気があるような言葉を向けられたからではなく、男共がよく口にする下ネタ隠語表現をむけられたせいである。
 兵舎に居た頃は、娼館に通う兵士たちがよく口にしており、その内容をこいつらアホだと思っていたものだが、自分に向けられるとこんなに動揺しているのがまた恥ずかしい。
 挙句、こちらが赤面した様子を見れて満足したのか、マルコはヒラヒラと手を振りながら天幕の影へ消えていってしまい、自分は何故か物凄く負けた気になった。

「アポロ?」

「うひぃッ!?」

 体の熱さも抜けきっていない中、突然後ろからかけられた声に、自分はその場で飛び上がった。

「ご、ご主人、驚かさないでほしいッス……」

 生理現象的に毛が逆立って膨らんだ尻尾を撫でつけても、胸はドコドコと喧しく鳴り響く。
 そんなこちらの様子に対し、ご主人は不思議そうな顔をしながら頭を下げた。

「す、すまない、別に脅かすつもりはなかったんだが――そろそろ玉匣に戻ろうと思ってね。マルコさんと話してたのかい?」

「え゛っ、もしかして、聞いてた、ッスか?」

 収まらない鼓動が一層高く跳ねる。
 故郷云々の会話ならまだしも、最後の軽口はよろしくない。聞かれていたとすれば、羞恥が強すぎてまともに顔を見れなくなってしまう。
 だが、ご主人はいつもと変わらない様子で笑いながら、まさか、と小さく手を振ってくれた。

「最後にマルコさんが、しりぇにのみて? がどうとか言っていたのが、少し聞こえたくらいだよ」

 よりによって一番聞かれてはいけない場所だけ、しっかり聞かれていた。
 ただ、ご主人の口調から察するに、言葉の意味は理解していないらしい。
 ならばと、自分は知らぬ存ぜぬを貫き通すことに決め、ギクシャクした動きで熱い身体を引き摺って彼の横を通り抜けた。

「な、なぁにが言いたかったんスかねぇ!? そんなことよりほら、せっかく迎えに来てくれたんだし、早くタマクシゲに帰るッスよ!」

 ご主人は首を傾げていただろうが、今は振り返ることなどできはしない。
 何せ思考の中には、焦げ付いたようにマルコの声が残っているのだから。
 シリェーニの御手が包んで下さるように。
 体の相性など、キスすらしたことのない生娘の自分にはわからない。
 だが、自分とご主人がそうならいいな、などという妄想だけは長く長く、ひたすら頭の中を回り続けていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド
ライト文芸
 日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。  その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。  青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。  その後がよろしくない。  青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。  妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。  長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。  次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。  三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。  四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。  この5人とも青夜は家族となり、  ・・・何これ? 少し想定外なんだけど。  【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】 【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】 【2023/6/5、お気に入り数2130突破】 【アルファポリスのみの投稿です】 【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】 【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】 【未完】

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

武蔵要塞1945 ~ 戦艦武蔵あらため第34特別根拠地隊、沖縄の地で斯く戦えり

もろこし
歴史・時代
史実ではレイテ湾に向かう途上で沈んだ戦艦武蔵ですが、本作ではからくも生き残り、最終的に沖縄の海岸に座礁します。 海軍からは見捨てられた武蔵でしたが、戦力不足に悩む現地陸軍と手を握り沖縄防衛の中核となります。 無敵の要塞と化した武蔵は沖縄に来襲する連合軍を次々と撃破。その活躍は連合国の戦争計画を徐々に狂わせていきます。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜

自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成! 理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」 これが翔の望んだ力だった。 スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!? ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日―― 東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。 中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。 彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。 無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。 政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。 「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」 ただ、一人を除いて―― これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、 たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

処理中です...