悠久の機甲歩兵

竹氏

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定住生活の始まり

第208話 私の騎士様

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 数多星の瞬く夜更け頃。
 ジークルーンを乗せて走り続けていた俺は、ようやくヘッドライトを前哨基地の門に当てることができた。
 これでようやく一息つける。背中にしがみつく彼女も、きっと同じように思ったに違いない。
 だが門の向こうで自分たちを迎えた前哨基地の景色は、出発時とは様変わりして酷い有様だった。

「え……何、これ」

「ボロボロだな、内側でパーティやらかしたってのか?」

 篝火の炎に照らされて見えたのはあちこちに残る血痕と、傷を負って寝かされる多くの兵士、そして辺りに充満する何かが燃える臭い。周囲が明るければ更に多くの爪痕が見えたことだろう。それは明らかに戦闘があった証拠だった。
 だが拭えぬ違和感に周囲を見回して、俺は首を捻る。

 ――壁も門も抜かれちゃいねぇように見えるが、どうやって戦闘になったんだ?

 ただでさえこの前哨基地に門は2箇所しかなく、そのどちらも正常に機能しているように見える。だからといって丸太で作られた防壁にも、破壊されたような痕跡は見当たらない。
 何より、敵の死体が全く見当たらないのだ。
 既に片付けられた可能性もなくはないが、王国兵たちの被害状況から考えればどうも腑に落ちない。そう思って俺が兜を巡らせていると、事情を説明してくれる人物がようやく姿を現した。

「ジーク! ダマル! 怪我はない!?」

 指揮所となっている天幕から出てきたマオリィネは、こちらの姿を見つけるや慌ててに駆け寄ってくる。無論、彼女がここに居ると聞かされていなかったジークルーンは驚いていたが。

「えっ!? どうしてマオがここに?」

「色々あってね、理由は後で話すわ。それより第二警戒隊はどうしたの?」

「私にも聞かせてもらえるか。騎士ヴィンターツール」

 マオリィネの背後から声を響かせたのは、あの中年貴族ホンフレイである。その表情は出発前より明らかに疲労した様子だった。
 いきなり現れた基地司令の姿に、ジークルーンは緊張した様子を見せたものの、小さく息を整えてから姿勢を正し、部隊の遭遇した状況を語りはじめる。

「第二警戒隊は偵察行より帰還中、帝国軍部隊と遭遇、これと交戦しました。ただその……敵は強大な化物を複数連れており、警戒隊単独では太刀打ちできず、応援を求めに戻った次第、です」

 騎士としては半人前な彼女が、まさかここまで的確な報告をできるとは思わず、俺はほぉと感心して声を漏らす。
 一方のホンフレイは明らかに動揺した様子を見せ、小太りの腹を揺らして1歩退きながら、ギッと奥歯を鳴らした。

「なんだと……! して、その化物はどのようなものであったか?」

「は、はい。人に似た形をしているのに巨大な目があったり、片腕だけが巨大であったりと明らかな異形で、斬っても突いても死なず、キメラリアのように強い力を持っていました」

 ジークルーンが口にした情報は、まるでパニック映画に出てきそうな内容だった。それこそ自分は直接交戦したことで信じられたものの、いきなりこれを聞かされればとても信じられなかっただろう。
 にもかかわらず、2人の表情は目に見えて暗く渋く変わっていった。

「……不味いことになったわね」

「で、あるな。これではどうもこうもならんぞ」

 マオリィネは腕を組んでため息をつく、ホンフレイは頭を抱えて唸る。それはまるで見知った脅威かのようであり、俺はつい口を挟んだ。

「どうも引っ掛かる言い方しやがる。何だお前ら、敵の正体知ってんのか?」

「知っているわ。つい今しがた、刃を交えたばかりだもの」

「刃を交えた程度の温いものではないぞ騎士トリシュナー。こちらは大きすぎる損害を被っておる」

 どうにも時を同じくして、前哨基地にも化物の襲撃があったらしい。おかげで門やら壁やらが傷ついていない理由が、頭の中でこじつけられた。
 ただでさえ甲鉄並みの巨体を誇りながら、軍獣を追いかけられるほどの身体能力を持っている相手である。丸太の防壁を飛び越えるくらいのことはやってのけるのかもしれない。

「負傷兵が目立つと思ったら、こっちでもやってたのか」

「兵が傷ついただけならまだよかったのだがな……実質王国はテイムドを失ってしまった」

「はぁ? 一体どうやったらマキ――リビングメイルが化物に負けるってんだ?」

 ホンフレイの言葉に、俺は兜の中で顎を落とした。
 オブシディアン・ナイトと呼ばれる黒鋼は、自動修復装甲を持たない第二世代型の旧式機である。だとしても、化物の持っている武器程度では装甲を貫くことは難しく、後れを取るようには思えない。
 しかしマオリィネはそうじゃないと、沈痛な面持ちで首を横に振った。

「……アナトール・パーマー子爵が、討ち死にしたのよ。その化物の奇襲でね」

 聞き覚えの無い名前ではあったが、話の流れでその貴族が所謂テイマーであることは俺にもわかる。現代の武装ではマキナを破壊することが困難である以上、制御者を殺害するというのは非常に合理的な方法であり、それは化物の手によって見事成し遂げられたらしい。
 王国は件の化物に対抗する最強の手札を失った。その脅威に直接さらされ、縋るような思いで応援を求めに来たジークルーンは、マオリィネの答えに呆然と立ちすくむ。

「え……? それじゃあ、オブシディアン・ナイトは?」

「残念だが、あれはもう戦えん。そのうえ敵が化物を使役していることがハッキリした以上、拠点の兵力を救援に割くわけにはいかんのだ。恨むなら、私を恨め」

 戦争とは時としてこういう決断を人に迫る。
 第二警戒隊に少数の救援部隊を回したところで、強力な化物を相手には焼け石に水であり、各個撃破されて犠牲が増えるだけになってしまう。
 だから指揮官には、犠牲の上に成り立つ最善を選択する一種の冷酷さが必要なのだ。それをため息1つでやってのけるホンフレイを、俺は冷静かつ熟練した指揮官と評価した。
 ただ人としても騎士としても優しすぎるジークルーンには、この判断は辛すぎるものだったのだろう。判断が覆らないことがわかるや、彼女はその場に両膝をついて涙を零した。

「そん、な……ごめんなさい、皆」

「ジークの所為じゃないわ」

 そんな彼女をマオリィネが抱きしめれば、ジークルーンは顔をぐしゃぐしゃにして嗚咽を漏らした。

 ――兵士はヒーローになるべきじゃねぇんだ。骸骨なら尚更だぜ。

 彼女を救えただけで、俺の真っ白な手指は限界なのだ。そう言い聞かせておかなければ、自分が揺れ動きそうになってしまう。手持ちの火力ではどうにもならないことくらい、誰よりもわかっているはずなのにだ。
 だからこそ俺は敢えてジークルーンを慰めたりはせず、ホンフレイに向き直った。

「とりあえず状況はわかったが、これからどうするつもりだ? まさか籠城決め込もうって訳じゃねぇんだろ?」

「最初はそのつもりだったが、化物が複数体存在することが分かった以上、守りが薄いこの砦では耐えきれまい。たった1匹仕留めるのに、アクア・アーデンまで引っ張り出さねばならんような相手なのだ」

 中年貴族はそう言いながら顎をしゃくって、焼け焦げた謎の遺骸を指し示す。その死肉には、真っ黒になった多くの矢や槍が突き刺さったままになっていた。
 それほどに攻撃を加えた後、焼夷剤まで使ってようやくというのは、まさしく化物の名にふさわしい驚異的な生命力である。それに加えて力も強いとなれば、木製防壁だけでまともに兵器すらない拠点に、防御力の不安を覚えるのは当然だろう。
 それはマオリィネも同じ考えだったらしく、彼女はジークルーンを抱いたまま、肩越しに振り返ってホンフレイに問うた。

「それでは、グラスヒルまで後退を?」

「私の独断だがな。フォート・ペナダレンは古い要塞だが、ここよりは余程が堅牢であり王都との連絡もしやすい。守るにはうってつけであろう」

 ただでさえ現代地理や情勢に疎い自分には、全く聞き覚えの無い要塞であり想像もつかない。しかしここに留まることよりはマシだろうと、とりあえずは中年貴族を信用して俺は頷いて撤退を急かした。

「夜逃げならちょっとでも急いだほうがいいぜ。警戒隊が破られちまえば、この場所は丸裸になっちまう」

「全く忌々しい……伝令! 全部隊長を天幕に集めろ! 大至急だ!」

 ホンフレイは言葉の通り苦虫を噛みつぶしたような顔を見せたが、しかし弱音は吐かずに腕を振り上げて周囲の兵士に声をかけ、そのまま指揮所の天幕へとズンズン歩いて行った。
 見た目からはどこか横柄な雰囲気を感じる男ではあるものの、仕事はストイックにこなすタイプらしい。一切含めて俺にとっては好印象を抱かせるタイプの男だった。

「ダマル、ちょっといいかしら?」

 しかし中年貴族の背を見送っていれば、ようやく落ち着いたらしいジークルーンと共に立ち上がったマオリィネが兜に顔を寄せてくる。どうやら周りに聞かれては不味い話があるらしい。

「あん? 化物のことなら帝国軍に直接聞けよ」

「そうじゃなくて、オブシディアン・ナイトのことよ。あれって、どうにか動かせないの?」

「そりゃできなくはねぇが。テイマーが自由に決められるなんてことになりゃ、こっちの身が危ねぇぜ。せめてテクニカに持ち込むなりして、うまく誤魔化せねぇことにはな」

 音声認識による自動戦闘くらいなら、それこそ何の調整もなしにすぐ可能だろう。ただ自分やマオリィネ、あるいはジークルーンなんぞにそれをやらせれば、新たなテイマーの誕生として話が大きくなることは防げない。だからと言って他の誰かに設定しようとすれば、自分の秘密を大まかであっても開示せねばならないというリスクを伴う。
 このまま整備済みの機体を放っておくつもりはないにせよ、今すぐどうこうというのは難しい提案である。それはマオリィネにも伝わったらしく、彼女はすぐに身体を離すと反省したように目を伏せた。

「……それもそうね。ごめんなさい、無理を言ったわ」

「気にすんなよ。とりあえずあれを放置していくことにさえならなきゃ、後は何とでもなるんだからよ」

 テイマーを殺害したことで帝国軍は勢いづくだろう。そして連中は確実に新たなテイマーが産まれるなど思いもよらないはずだ。俺は腹いせも兼ねて、その伸びあがった鼻っ柱を叩き折ってやろうと1人ほくそ笑んだのである。


 ■


 撤収準備は大いに手間取った。その主な理由はオブシディアン・ナイトの存在である。
 自立稼働できない第2世代マキナを、人力で獣車に積み込むことは大変な労力で、なんとか積み込めたと思えば軟弱な獣車が破損し、ふりだしに戻されるのだ。
 遅々として作業が進まないために、ホンフレイは仕方なく負傷者と備蓄されていた物資の多くを先発させることを決めた。
 その第一陣は深夜帯に護衛を伴って出発。残されたホンフレイを含むオブシディアン・ナイト輸送対策班は、全員を不寝番として厳戒態勢を敷き、作業を続けている。
 とはいえ、車上構造物を取り払ったウォーワゴンまで引っ張り出してきたため、積載もまもなく終わるだろう。何せ車体は鋼で補強され、車軸も丸太のようなものが使われているのだから。

「大層なもんだなぁオイ」

 俺とマオリィネは玉匣との合流地点をこの前哨基地としていたため、ホンフレイらと行動を共にしていた。またジークルーンも頑なに残留を希望したことで、今は3人揃って櫓から周囲を見下ろしている。

「先に行ってもよかったのよ?」

「できないよそんなこと。私だって騎士だもん」

 マオリィネの言葉にジークルーンは緩く首を振る。
 ひとしきり泣いた所為で赤く目を腫らしていたものの、彼女はキッと引き締めた表情で暗闇の向こうを睨んだ。滅多に見せないその気迫は、まるで第二警戒隊の敵討ちをするのだと言わんばかりであり、俺は馬鹿馬鹿しいと顎を鳴らして首を振ってやった。

「カッカッカッ! そういうことはへっぴり腰直してから言うんだな」

「な、なんでそういうこと言うかなぁ!? 私だって頑張ってるんだよぉ!」

「あぁよーく知ってるよ。だが、お前はへっぴり腰のままでいい」

 バタバタと両手を振って抗議するジークルーンに、肩を竦めながら俺は視線を合わせずにわざと呆れ声で呟いた。

「戦場に立つなんてのは、これっきりにしてくれ。俺の方が心労で参っちまう。騎士だ将軍だ英雄だって名前がいくら立派になっても、戦場の血生臭さは変わりゃしねぇんだ」

「……私が弱いから、そんなこと言うの?」

 まるで捨てられそうな子犬のような表情で、ジークルーンはサーベルの柄を強く握って下唇を噛んだ。
 だが、それを俺は軽く首を振って否定する。

「勘違いすんなよ、荒事に向いてるなんてのは誇れることでもねぇんだ。そんなもん目指さなくても、できる奴に任せときゃいい。お前にはもっとできることがあるだろ」

 彼女は自身の弱さを理解した上で、欠点を克服しようと努力している。だが臆病は心根の優しさの裏返しでもあり、善良であることこそジークルーンの何物にも代えがたい強さだった。
 だからたとえ本人の努力に対して身勝手な物言いと分かっていても、俺はハッキリと告げたのだ。だというのに何を曲解したのか、彼女は静かに瞼を閉じてとんでもないことを言い出した。

「――お家のために、結婚しろってこと?」

 ここまで訳の分からない理由で腹が立ったのも久しぶりだと思う。
 俺は彼女の言葉を聞いた途端、無意識にガントレットで櫓の柱をぶん殴っていた。静かな闇の中、突然鳴り響いたガンという音に、巡回していた歩哨が何事かという視線を向けてきたが、そんなことは最早気にもならない。

「いい加減物分かりの悪ぃ奴だな! もっと好きに生きて見ろっつってんだよ! お前といいマオリィネといい、貴族の女ってのは何かに拘束されんのが好きなのか!? マゾっ気も大概にしやがれ!」

 利他の精神は素晴らしいが、一切を自己犠牲の上に成り立たせようなど自惚れであり、虫唾が走る考えだ。
 我ながら不器用極まりない。突然怒鳴られれば、臆病なジークルーンは体を縮こまらせて怯えることだろう。だが自分にはこうしか言いようがなかったのだ。
 けれど自分の予想とは異なり、彼女は怖がった様子もなくただポカンするばかりだった。挙句ついでに名前を出したマオリィネの方が抗議してくる始末である。

「ちょっと! 人の事勝手に被虐趣味扱いしないでくれる!? それに、今の私は好きに生きてるでしょ?」

「カッ! どの口で言ってんだ。ちょっと前まで貴族の務めがどうだとか言って、散々駄々こねてた癖によぉ?」

「ぐっ……やっぱり貴方に相談したの、間違いだった気がするわ」

 キッと睨みつけてくる琥珀色の瞳に対し、俺は面倒くさい女だとため息をついた。
 だがまさか、それを見ていたジークルーンは、吹き出すように笑いだすとは思いもよらなかったが。

「アハハッ! そっかぁ、マオも一緒だったんだ」

「……ま、まぁ、ね。色々あったのよ」

 俺と同じようにマオリィネも呆気にとられていたようで、咳払いをしながら無理矢理体裁を保つ。
 しかし、そんな様子さえジークルーンは気にせず、眉をハの字に曲げてこちらに向き直った。

「貴族の娘には簡単じゃないよねぇ、好きに生きろなんて」

「難しく考えすぎなんだろが。我儘ぐらい、ちったぁ言ってみろって話で――っと、お喋りは終わりだ。敵さんのご着到だぜ」

 暗視モードのモニターで外を眺め続けていた俺は、遠い草陰に集まり始めた何者かの姿を確認し、話しを打ち切って自動小銃を構える。
 だというのに、彼女はそっと俺に寄り添うと蚊の鳴くような声で呟いた。

「……じゃあ、ちゃんと我儘言えるように守ってよね。私の騎士様」

 ションベン娘が言ってくれやがる、という俺の声は、マオリィネが打ち鳴らした鐘の音にかき消され、ジークルーンの身体は舞うように離れていく。

 ――私の騎士様、ねぇ。

 呪いよりはよっぽどマシな称号だと、俺はコッキングレバーを引いて真正面の敵に狙いを定めた。
 それが化物であれなんであれ、今日この瞬間だけは、迫り来る全ての敵を打ち払ってやるのだと腹を決めて。
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