55 / 296
2章 イゼロン騒乱編
55. 闘う修道士
しおりを挟む
次々とオークが押し寄せてくる。
できる限りの早く、できる限り正確に雷を放つ。が、追い付かない。つなぎの魔散弾を放ち牽制しようとするが、オークには効かない。操られているからだろう、目眩まし程度では怯まない、その程度ではこの突進を止められないのだ。
今回のオークは甲冑を着込んでいる。試しに魔弾を高速旋回させ甲冑の貫通を試みるが、分厚い金属の板は中々破れない。
足止めのために足元に向け魔弾を放ち、地面で炸裂させる。いくらかのダメージは与えられるが、致命傷には至らない。
そうやって騙し騙し戦っていたが、やはり敵の圧の方が強い。いつの間にかジリジリと後退しながら戦っていることに気付いた。燃やせば楽なんだろうが、街中で火は点けたくない。と、すぐ右斜め前方に剣を振り上げているオークが視界に入った。
(くそ、しょうがない、燃やすか?)
魔弾を放とうとしたその時、
ズンッ
オークの胴を、甲冑ごと槍が貫いた。右を見ると濃紺の法衣、修道士が刺した槍をグッと引き抜いている。
「討ち漏らしは引き受ける。あんたはとにかく敵の数を減らすことに専念してくれ」
するとすぐ左では、大きな太い剣を上から下へ振り下ろす、ガタイの良い修道士の姿。オークは頭から真っ直ぐに切りつけられて、そのまま後ろに倒れた。
「この兄ちゃんに敵を近付けさせんな! ただし前に出過ぎるなよ、魔法食らっちまうぞ!」
いつの間にか周りには、十人ほどの修道士がいた。剣に槍、手斧に短剣、得物はバラバラ、戦い方もバラバラ、でも強い。
修道士達がここまでできるとは思わなかった。修道士が戦っているのを見たのは蜘蛛狩りの時だけ。正直、特別な印象は持たなかった。しかし、対人戦のこの強さはどうだ? 相手が蜘蛛から人に変わるだけで、ここまで違うとは。そう考えるとあの大蜘蛛は、修道士達にとっては結構厄介な存在だったのだろうか?
俺は蜘蛛を相手にする方が楽なんだが……
真正面に五体のオーク。雷を放ち、オークはその場に崩れる。と、そのすぐ後ろからオークが二体、飛びかかってきた。あの巨体が物凄い勢いで突っ込んでくる。前のオーク達に隠れていて気付かなかったのだ、修道士達も反応が遅れる。瞬間、頭の中で幾通りもの攻撃パターンを考える。どうすれば周りに影響を与えることなく、確実に仕留められるか?
しかし、頭に浮かんだ攻撃を行う必要はなかった。二体のオークは顔面に矢が突き刺さり、前のめりに倒れる。広場の後方、建物の屋根の上からエリノス警備隊が矢を射ていた。
フォローしてくれる人間がいるというのは、こんなにも心強いものなのか。これで何の気兼ねなく、正面の敵を討てる。
◇◇◇
「はっはっは、松明なんか持ってどうするつもりだぁ? エリノスに火ぃ点けようってかぁ!」
ゼルは左手の剣を無造作に振り下ろし、松明を持っているオークの左腕を切りつける。と、今度はすぐに、まったく同じ箇所を右手の剣で切り上げる。オークの左腕は松明と共に肘辺りから地面に落ちる。そしてくるっと手首を返し、切り上げた右手の剣をそのままオークの首に突き刺す。
右手の剣を抜きながら、ゼルは左手の剣を後ろに振り回す。その剣の切っ先は、自身を攻撃しようと後ろから迫っていたオークの両目をかする。視界を奪われたオークはその場で立ち尽くし、ゼルはゆっくりと右手の剣を振り上げ、両目が潰れたオークの首をはねる。
「はっはっは、どんどん来~い! ん? おいおい嬢ちゃん、そりゃあさすがに、体格差ありすぎじゃねぇかぁ?」
メチルは前方のオークに狙いを定めていた。
「うっさいっすね、おっさん! てか嬢ちゃん言うなし! やりようなんて、いくらでもあるっすよ」
そう言うとメチルは信じられないスピードでオークとの間合いを詰めた。隠術の身体強化魔法だ。そのままオークの股下に滑り込もうとする。オークはメチルを攻撃しようと大きな斧を振り上げる。が、全然遅い。
ガィィィン!
オークが振り下ろした斧は、石畳を激しく打ちつけ火花を散らす。メチルはすでにオークの股下を滑り抜け後ろにいる。そしてそのまま手にしていた短剣でオークの左膝裏を切りつける。巨体を支えきれなくなったオークはガクッ、と片膝をつく。
「ほっ!」
ピョンッ、とジャンプしたメチルはオークの背中に取り付く。そして後ろからオークの首筋にズンッ、と短剣を突き刺す。スッ、と剣を抜き、噴き出す血と共にトンッ、とオークの背中を蹴り後方に跳んだメチルは、着地すると次のオークに向かい走り出す。
「やるなぁ嬢ちゃん。まぁ、エス・エリテの修道女だしな、弱ぇ訳ねぇか……んぁ? 何やってんだ、あいつは?」
広場の反対側、まるで力比べでもしているかのように、デンバとオークがガチッと組み合っている。
「……何をどうすりゃ、あんなことになるんだぁ?」
両者は組み合ったまま相手を押さえ込もうと力を入れているが、どうやら互いの力は拮抗しているようだ。
「ぬぅぅぅ……」
「グゥゥゥ……」
プルプルと全身を震わせながら両者はしばし組み合っていたが、その内オークは右手を振り上げ、拳をデンバの背中に叩きつけようとする。それに気付いたデンバは、くるりと左回りに回転してオークの拳をかわすと、そのままオークの背後に回り込み、両手でオークの太い胴をガッチリとホールドする。
「ぬぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
デンバが力を込めると、オークの巨体はゆっくりと浮き上がる。
「ぬぅぅぅん!!」
デンバは引っこ抜くようにオークを持ち上げると、そのままの勢いで背後に放り投げる。脳天から石畳に落下したオークは、その場に横たわったまま動かなくなった。
「ふぅ、ふぅ、効率が、悪い……」
「そりゃそうだろうよ」
ボソッと呟いたデンバに、そばにいた修道士は呆れ気味に話す。
「せめて何か得物持てよ」
「ふぅ、ふぅ、ふぅぅぅ……そうしよう」
デンバは辺りをキョロキョロと見回す。
「っらぁぁぁ!」
オークに紛れてハイガルド兵の姿が増えてきた。かけ声と共に右手に構えた剣をビュッ、と突き出してきたハイガルド兵。メチルは左斜め前方に移動してハイガルド兵の突きをかわすと、同時に右手の短剣をくるっと順手から逆手に持ち替え、ハイガルド兵の右脇の辺り、鎧の隙間に勢い良く突き刺す。
「デンバさんって何で得物持たないんすかね、筋肉命だからっすか?」
立ち回りながら、メチルはゼルに尋ねる。どうやらメチルも、デンバの見事なスープレックスを見ていたようだ。
「うぉぉぉ!」
ギィィィン
ハイガルド兵が振り下ろす剣を、ゼルは左手の剣一本で弾き返す。そのままぐるんと身体を右回転させ、遠心力を利用して右手の剣でハイガルド兵を水平切りする。
「聞いたことねぇか? あいつは刃物恐怖症なんだよ」
「何すか、それ?」
「何でもガキの頃、エス・エリテで厨房の手伝いしてたらしいんだが、下ごしらえの最中に自分の指ザックリ切っちまったんだと。まぁ、周りは治癒師だらけだからな、ケガはすぐに治してもらったんだが、それ以来刃物握んのが怖くなったんだとよ」
「でも、刃物向けられてるっすよ?」
デンバの前には剣を構えたハイガルド兵がいる。
「自分で持つのが怖ぇんだよ。向けられる分には問題ないみたいだぜぇ、ほら」
デンバは目の前のハイガルド兵の腰辺りに、強烈なタックルをぶちかましている。
「それに刃が付いてなきゃ、得物は扱えるぜぇ、ほら」
デンバのその辺に転がっていたオークの大槌を担ぐと、松明を持ち建物に近付こうとするオークめがけてフルスイングした。
「はぁ……何かもういいっす。面倒くさい人っすね」
「まったくだ、最初っから何か持っとけって話だな……下ぁ!!」
突然のゼルの言葉に驚きながら、メチルはシュッとしゃがむ。それと同時にゼルは踏み込みながら右手の剣を突き出す。
「ぐっ……」
その剣はメチルの頭上を越え、背後にいたハイガルド兵の喉元に突き刺さる。と、今度はメチルが無言のままゼルの顔めがけて短剣を投げる。
「おっと!」
ゼルは咄嗟に首をかしげ短剣をかわす。投げられた短剣はゼルの背後で斧を振り上げていたオークの顔面に突き刺さる。
「おいおい、嬢ちゃん。無言で投げるんじゃねぇよ、危ねぇだろぉ?」
メチルはオークに刺さった短剣を抜く。
「そっちこそ、下ぁ、だけじゃ足りないっす。勘の悪いヤツだったら串刺しっすよ? それと嬢ちゃんって呼ばれるほど子供じゃないっす。メチルって呼ぶっすよ」
「こっちだって、おっさん呼ばわりされるほどの歳じゃねぇよ。ゼルって呼びな……あ、やべぇな」
ゼルは何かに気付いた。
「どしたっすか?」
「嬢ちゃん、城壁の方行くぞ! あっち押されてやがる」
そう言ってゼルは走り出す。
「了解っす、おっさん」
メチルもゼルの後を追う。
できる限りの早く、できる限り正確に雷を放つ。が、追い付かない。つなぎの魔散弾を放ち牽制しようとするが、オークには効かない。操られているからだろう、目眩まし程度では怯まない、その程度ではこの突進を止められないのだ。
今回のオークは甲冑を着込んでいる。試しに魔弾を高速旋回させ甲冑の貫通を試みるが、分厚い金属の板は中々破れない。
足止めのために足元に向け魔弾を放ち、地面で炸裂させる。いくらかのダメージは与えられるが、致命傷には至らない。
そうやって騙し騙し戦っていたが、やはり敵の圧の方が強い。いつの間にかジリジリと後退しながら戦っていることに気付いた。燃やせば楽なんだろうが、街中で火は点けたくない。と、すぐ右斜め前方に剣を振り上げているオークが視界に入った。
(くそ、しょうがない、燃やすか?)
魔弾を放とうとしたその時、
ズンッ
オークの胴を、甲冑ごと槍が貫いた。右を見ると濃紺の法衣、修道士が刺した槍をグッと引き抜いている。
「討ち漏らしは引き受ける。あんたはとにかく敵の数を減らすことに専念してくれ」
するとすぐ左では、大きな太い剣を上から下へ振り下ろす、ガタイの良い修道士の姿。オークは頭から真っ直ぐに切りつけられて、そのまま後ろに倒れた。
「この兄ちゃんに敵を近付けさせんな! ただし前に出過ぎるなよ、魔法食らっちまうぞ!」
いつの間にか周りには、十人ほどの修道士がいた。剣に槍、手斧に短剣、得物はバラバラ、戦い方もバラバラ、でも強い。
修道士達がここまでできるとは思わなかった。修道士が戦っているのを見たのは蜘蛛狩りの時だけ。正直、特別な印象は持たなかった。しかし、対人戦のこの強さはどうだ? 相手が蜘蛛から人に変わるだけで、ここまで違うとは。そう考えるとあの大蜘蛛は、修道士達にとっては結構厄介な存在だったのだろうか?
俺は蜘蛛を相手にする方が楽なんだが……
真正面に五体のオーク。雷を放ち、オークはその場に崩れる。と、そのすぐ後ろからオークが二体、飛びかかってきた。あの巨体が物凄い勢いで突っ込んでくる。前のオーク達に隠れていて気付かなかったのだ、修道士達も反応が遅れる。瞬間、頭の中で幾通りもの攻撃パターンを考える。どうすれば周りに影響を与えることなく、確実に仕留められるか?
しかし、頭に浮かんだ攻撃を行う必要はなかった。二体のオークは顔面に矢が突き刺さり、前のめりに倒れる。広場の後方、建物の屋根の上からエリノス警備隊が矢を射ていた。
フォローしてくれる人間がいるというのは、こんなにも心強いものなのか。これで何の気兼ねなく、正面の敵を討てる。
◇◇◇
「はっはっは、松明なんか持ってどうするつもりだぁ? エリノスに火ぃ点けようってかぁ!」
ゼルは左手の剣を無造作に振り下ろし、松明を持っているオークの左腕を切りつける。と、今度はすぐに、まったく同じ箇所を右手の剣で切り上げる。オークの左腕は松明と共に肘辺りから地面に落ちる。そしてくるっと手首を返し、切り上げた右手の剣をそのままオークの首に突き刺す。
右手の剣を抜きながら、ゼルは左手の剣を後ろに振り回す。その剣の切っ先は、自身を攻撃しようと後ろから迫っていたオークの両目をかする。視界を奪われたオークはその場で立ち尽くし、ゼルはゆっくりと右手の剣を振り上げ、両目が潰れたオークの首をはねる。
「はっはっは、どんどん来~い! ん? おいおい嬢ちゃん、そりゃあさすがに、体格差ありすぎじゃねぇかぁ?」
メチルは前方のオークに狙いを定めていた。
「うっさいっすね、おっさん! てか嬢ちゃん言うなし! やりようなんて、いくらでもあるっすよ」
そう言うとメチルは信じられないスピードでオークとの間合いを詰めた。隠術の身体強化魔法だ。そのままオークの股下に滑り込もうとする。オークはメチルを攻撃しようと大きな斧を振り上げる。が、全然遅い。
ガィィィン!
オークが振り下ろした斧は、石畳を激しく打ちつけ火花を散らす。メチルはすでにオークの股下を滑り抜け後ろにいる。そしてそのまま手にしていた短剣でオークの左膝裏を切りつける。巨体を支えきれなくなったオークはガクッ、と片膝をつく。
「ほっ!」
ピョンッ、とジャンプしたメチルはオークの背中に取り付く。そして後ろからオークの首筋にズンッ、と短剣を突き刺す。スッ、と剣を抜き、噴き出す血と共にトンッ、とオークの背中を蹴り後方に跳んだメチルは、着地すると次のオークに向かい走り出す。
「やるなぁ嬢ちゃん。まぁ、エス・エリテの修道女だしな、弱ぇ訳ねぇか……んぁ? 何やってんだ、あいつは?」
広場の反対側、まるで力比べでもしているかのように、デンバとオークがガチッと組み合っている。
「……何をどうすりゃ、あんなことになるんだぁ?」
両者は組み合ったまま相手を押さえ込もうと力を入れているが、どうやら互いの力は拮抗しているようだ。
「ぬぅぅぅ……」
「グゥゥゥ……」
プルプルと全身を震わせながら両者はしばし組み合っていたが、その内オークは右手を振り上げ、拳をデンバの背中に叩きつけようとする。それに気付いたデンバは、くるりと左回りに回転してオークの拳をかわすと、そのままオークの背後に回り込み、両手でオークの太い胴をガッチリとホールドする。
「ぬぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
デンバが力を込めると、オークの巨体はゆっくりと浮き上がる。
「ぬぅぅぅん!!」
デンバは引っこ抜くようにオークを持ち上げると、そのままの勢いで背後に放り投げる。脳天から石畳に落下したオークは、その場に横たわったまま動かなくなった。
「ふぅ、ふぅ、効率が、悪い……」
「そりゃそうだろうよ」
ボソッと呟いたデンバに、そばにいた修道士は呆れ気味に話す。
「せめて何か得物持てよ」
「ふぅ、ふぅ、ふぅぅぅ……そうしよう」
デンバは辺りをキョロキョロと見回す。
「っらぁぁぁ!」
オークに紛れてハイガルド兵の姿が増えてきた。かけ声と共に右手に構えた剣をビュッ、と突き出してきたハイガルド兵。メチルは左斜め前方に移動してハイガルド兵の突きをかわすと、同時に右手の短剣をくるっと順手から逆手に持ち替え、ハイガルド兵の右脇の辺り、鎧の隙間に勢い良く突き刺す。
「デンバさんって何で得物持たないんすかね、筋肉命だからっすか?」
立ち回りながら、メチルはゼルに尋ねる。どうやらメチルも、デンバの見事なスープレックスを見ていたようだ。
「うぉぉぉ!」
ギィィィン
ハイガルド兵が振り下ろす剣を、ゼルは左手の剣一本で弾き返す。そのままぐるんと身体を右回転させ、遠心力を利用して右手の剣でハイガルド兵を水平切りする。
「聞いたことねぇか? あいつは刃物恐怖症なんだよ」
「何すか、それ?」
「何でもガキの頃、エス・エリテで厨房の手伝いしてたらしいんだが、下ごしらえの最中に自分の指ザックリ切っちまったんだと。まぁ、周りは治癒師だらけだからな、ケガはすぐに治してもらったんだが、それ以来刃物握んのが怖くなったんだとよ」
「でも、刃物向けられてるっすよ?」
デンバの前には剣を構えたハイガルド兵がいる。
「自分で持つのが怖ぇんだよ。向けられる分には問題ないみたいだぜぇ、ほら」
デンバは目の前のハイガルド兵の腰辺りに、強烈なタックルをぶちかましている。
「それに刃が付いてなきゃ、得物は扱えるぜぇ、ほら」
デンバのその辺に転がっていたオークの大槌を担ぐと、松明を持ち建物に近付こうとするオークめがけてフルスイングした。
「はぁ……何かもういいっす。面倒くさい人っすね」
「まったくだ、最初っから何か持っとけって話だな……下ぁ!!」
突然のゼルの言葉に驚きながら、メチルはシュッとしゃがむ。それと同時にゼルは踏み込みながら右手の剣を突き出す。
「ぐっ……」
その剣はメチルの頭上を越え、背後にいたハイガルド兵の喉元に突き刺さる。と、今度はメチルが無言のままゼルの顔めがけて短剣を投げる。
「おっと!」
ゼルは咄嗟に首をかしげ短剣をかわす。投げられた短剣はゼルの背後で斧を振り上げていたオークの顔面に突き刺さる。
「おいおい、嬢ちゃん。無言で投げるんじゃねぇよ、危ねぇだろぉ?」
メチルはオークに刺さった短剣を抜く。
「そっちこそ、下ぁ、だけじゃ足りないっす。勘の悪いヤツだったら串刺しっすよ? それと嬢ちゃんって呼ばれるほど子供じゃないっす。メチルって呼ぶっすよ」
「こっちだって、おっさん呼ばわりされるほどの歳じゃねぇよ。ゼルって呼びな……あ、やべぇな」
ゼルは何かに気付いた。
「どしたっすか?」
「嬢ちゃん、城壁の方行くぞ! あっち押されてやがる」
そう言ってゼルは走り出す。
「了解っす、おっさん」
メチルもゼルの後を追う。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
見よう見まねで生産チート
立風人(りふと)
ファンタジー
(※サムネの武器が登場します)
ある日、死神のミスにより死んでしまった青年。
神からのお詫びと救済を兼ねて剣と魔法の世界へ行けることに。
もの作りが好きな彼は生産チートをもらい異世界へ
楽しくも忙しく過ごす冒険者 兼 職人 兼 〇〇な主人公とその愉快な仲間たちのお話。
※基本的に主人公視点で進んでいきます。
※趣味作品ですので不定期投稿となります。
コメント、評価、誤字報告の方をよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる