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06 平穏な時間
衝動*
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「……んぅ……」
家に帰るなり玄関先で、虎将は春子を抱きしめた。そのまま壁に押しつけられ、甘く長いキスをしている。
ただ動物たちと戯れていただけなのにどうしてこんなことになっているのか、春子には理解が追い付かない。しかもここに来るまでの陽太の運転する車でも彼はぎゅっと手を離さなかった。
「こ、虎将さん、どうしたんですか急に」
「別に。それよりはやくベッドに行くか」
「……ひゃっ!」
いつかのように、虎将に身体を持ち上げられる。不安定で、咄嗟に彼にしがみついた。虎将は当然のように春子をベッドに運び組み敷く。
「なんで急にスイッチ入ってるんですかっ」
平穏な時間だったはずが一気に慌ただしくなる。
「……うさぎだ」
その声は小さかったけれど、はっきり聞き取ることはできた。
「え?」
「うさぎを抱いてる春子が可愛すぎた」
春子は呆気にとられる。
「……虎将さん、変わった人ですね」
「そんなことはない」
すぐに否定するが、春子には変わっている人としか見えない。喜べばいいところかもしれないが、大人になった今では素直に喜ぶよりも驚きのほうが勝る。
「……虎将さんって獣みたいです」
「そうかもしれないな。春子はトラに狩られるうさぎだな」
褒めたわけではないのに、虎将は口角を上げて不敵に微笑む。妖しい微笑みに春子の鼓動は高鳴り。唇が重なると徐々に虎将のペースに飲み込まれていく。
そんな気分ではなかったはずなのに、気が付いたら身体は熱を持ち、彼を求めていた。
「……身体はそろそろいいか?」
虎将は春子の顔を窺う。
昨日から何度も断ってきたので虎将は不安そうに見え、春子は胸がぎゅっと締め付けられる。ここまで我慢させてしまったことに罪悪感を抱きながら、求められる喜びに身体を震わせる。
「大丈夫です。私も……虎将さんとしたいです」
「……っ」
虎将の喉仏が上下する。苦し気に眉根を寄せると、勢いよく唇が重なった。
「ん、んぅ」
舌先が唇をこじ開け咥内に入ってくる。熱い舌が春子のそれを絡めとる。その間にも虎将は春子の服を脱がしていく。
「あ、シャワー浴びてからじゃないと」
春子は服を脱がされ始めて我に返った。今日は一日遊んでいたので汗をかいている。匂いだって気になるし、メイクもよれているはずだ。あれほど彼を求めていた気持ちは現実に引き戻されてしまった。虎将も呆れているように見える。
「今さら?」
「はい! 今浴びないとだめです!」
春子が力強く訴えると虎将は少し考えたあと小さく息を吐く。
「わかったよ。一緒に入るなら許す」
「え……」
交換条件には戸惑ったが、春子も今は虎将と一緒にいたい。結局春子は頷いていた。
バスルームへ移動し、シャワーで汗を流してから虎将に背後から身体をまさぐられている。予想していたこととはいえ、刺激が強い。
「んっ……虎将さん」
「……我慢してたから、やばいな。すぐ春子が欲しい」
虎将はぽつりとつぶやいた。虎将の熱い息が耳元にかかり、春子の身体がぶるりと震える。
虎将の熱い手のひらが素肌を撫でる。荒々しい手つきなのに胸にふれる仕草は優しい。胸の頂きをきゅっと摘まれ熱い息を吐く。腰を引くとお尻に虎将の昂ぶりがぶつかり、すでに硬くなっている事実に身体の奥が熱くなる。
彼はわざと熱棒を押し付けるように腰を揺らしているのがわかる。
「ちょっと、虎将さんっ」
「ん?」
振り返り訴えるも、彼は知らんぷりだ。
前から伸びてきた手は春子の秘部を撫で、内側の粘膜を指先で撫でる。濡れているその場所はくちゅくちゅと音を立てる。シャワーのおかげで水音が目立たないのが幸いだ。でもこの状態は、彼にはバレているだろう。秘部を撫でた指先は中へと入ってくる。
「ん、あっ」
「中、熱いな……」
蜜壺に指を沈められ、ゆっくりと優しく動かされる。これだけ身体が大きくて強い人が繊細な手技で中をほぐしてくれている。後ろから聞こえる呼吸は荒々しいので欲望を抑えて優しくしているのだとわかった。
バスルームの壁に手をついていた春子は虎将に与えられる甘い快感に足を震わせる。虎将は春子の身体にぴたりと身体を重ね、春子の中を二本の指がこすり上げる。
「あっ……やぁ、んぅ」
ちゅぷ、と蜜が溢れ太腿を伝っていく。柔らかくなった媚肉は虎将の太い指を根本まで飲み込んだ。虎将はごくりと息を飲む。ぬかるみから指を引き抜き、てらてらと光る指を舐めた。
ちぎれそうになる理性を必死で食い止めながら虎将はゴムを屹立に被せる。虎将は尻の肉を掴み、熱棒の先端を蜜口に押し当てる。
春子はその逞しさに鼓動が高まった。
「あ、ゴムは……」
「つけてる」
焦って振り返ると虎将は不敵に微笑む。いつの間に? と思っているうちに、後ろからゆっくりと彼の熱棒が入ってくる。
「ぅ、あ、あ……」
彼を受け入れるのは二度目だ。虎将のものはやはり狂暴な大きさだが、前ほどつらくはない。
「……ハ……、痛くは、ないか?」
「ん、ぅ」
圧迫感から言葉にすることができず、コクコクと頷いた。
シャワーのおかげか愛撫のおかげか温まった身体は柔らかくなり、虎将の熱をすべて受け入れるのも時間がかからなかった。あれだけ痛くて苦しかった行為も嘘のようだ。初めての体勢だからか、前とは違う場所に虎将の熱がこすれる。ゆっくりと出し入れをされるとぞくぞくと身が震えた。
腰を掴まれ、背後から穿たれる。奥のほうにまで虎将の熱が到達し、春子は腰をのけ反らせた。
「あっ、んんっ……はぁんっ!」
「……いい声だ」
虎将が呼吸の合間に呟く。いつもの声のはずが、やけに艶っぽく聞こえる。春子の様子に安心したのか、腰つきは激しくなる一方だ。虎将は春子の白い首筋や背中にキスを落としながら突き上げる。
快感に、春子の腰も自然と揺れていた。まだ慣れているとはいえない行為なのに本能的に彼を求めていた。
「……ッ、気持ちいい……我慢してたから……まずい」
切羽詰まった虎将の声が聞こえてくる。顔が見たいけれど、振り返っている余裕はなかった。
「ひゃっ! は、ぁんっ!」
虎将の性器が春子の内壁をゴリゴリと押し上げる。追い付かない呼吸が嬌声となって溢れ、堪えることができない。
「春子……」
低い声が耳元で聞こえ、追い打ちのように高みへ昇っていく。与えられ続ける強い刺激に春子の身体がぶるりと震える。
「あああっ!」
春子は声を上げ、絶頂に達していた。
「……ッ!」
虎将も少し遅れて欲望を吐き出す。
腰を掴む手の力が強い。膜越しに精を放ったあともしばらく春子の中を堪能するように動いていた。ずるりと熱杭が抜けていくと、春子は脱力する。
「んあ、あ……」
荒い呼吸を繰り返し、春子はぺたりとバスルームの床に座り込んだ。
もう一度汗を流し寝室に戻るとベッドに横たわり、春子は逆上せた顔を手で仰ぐ。
「大丈夫か?」
「は、はい……」
身体は大丈夫だ。でも体勢のせいか虎将に激しく抱かれ、春子はしばらく身動きが取れそうにない。余韻が残るままベッドでまどろんでいる。
「そういえば、春子の趣味はなんだ?」
今までしていた行為とはまるで違う突然の問いかけに春子はくすりと笑う。
今日虎将に聞いた趣味の話。自分のこととなると、春子は考え込んでいた。一人で生きてきて、趣味という概念はなかったように思える。あるとすれば、『節約』だ。借金返済のためにどこを切り詰めて少しでもお金を確保するかが人生だった。虎将のおかげで今はほどほどにしているが、節約癖はなかなか治らない。
「うーん……今は、料理ですかね」
あとは、今の趣味といえば料理を作ることくらいだ。そう考えると趣味はないと言っていた虎将と大して変わりはない。
「料理か、いいな」
「はい。もっと上手になりたいので、食べたいものがあったら教えてくださいね」
虎将は微笑みうなずく。彼だったらなんでも新鮮に喜んでくれるのはわかっている。その姿を見るだけでも春子は満たされるので趣味にしては低コスパだ。
「……俺も、趣味がひとつできたみたいだ」
「なんですか?」
さっきは無いと言っていたので何かを思い出したらしい。
春子の頭の下にある虎将の逞しい腕が、彼女を引き寄せる。
「春子を抱くことだ」
虎将はあくまで真剣な目で答える。ふざけたりからかっているわけではないが、いまいち腑に落ちない。とりあえず身体目当てなのだと勘繰ってしまう。
「……それは、趣味っていうんですかね……」
「いやむしろ、春子自体が俺の趣味かもしれないな」
良いことなのか悪いことなのか春子にはわからない。
でも、うれしくないのかと言われたら嘘になる。虎将の中でそれほど自分の存在が大きくなっているということで、心の中がくすぐったくなる。
――その趣味が飽きることなくいつまでも続けばいいんだけど。
春子は願いながら、厚い虎将の身体に腕をまわした。
家に帰るなり玄関先で、虎将は春子を抱きしめた。そのまま壁に押しつけられ、甘く長いキスをしている。
ただ動物たちと戯れていただけなのにどうしてこんなことになっているのか、春子には理解が追い付かない。しかもここに来るまでの陽太の運転する車でも彼はぎゅっと手を離さなかった。
「こ、虎将さん、どうしたんですか急に」
「別に。それよりはやくベッドに行くか」
「……ひゃっ!」
いつかのように、虎将に身体を持ち上げられる。不安定で、咄嗟に彼にしがみついた。虎将は当然のように春子をベッドに運び組み敷く。
「なんで急にスイッチ入ってるんですかっ」
平穏な時間だったはずが一気に慌ただしくなる。
「……うさぎだ」
その声は小さかったけれど、はっきり聞き取ることはできた。
「え?」
「うさぎを抱いてる春子が可愛すぎた」
春子は呆気にとられる。
「……虎将さん、変わった人ですね」
「そんなことはない」
すぐに否定するが、春子には変わっている人としか見えない。喜べばいいところかもしれないが、大人になった今では素直に喜ぶよりも驚きのほうが勝る。
「……虎将さんって獣みたいです」
「そうかもしれないな。春子はトラに狩られるうさぎだな」
褒めたわけではないのに、虎将は口角を上げて不敵に微笑む。妖しい微笑みに春子の鼓動は高鳴り。唇が重なると徐々に虎将のペースに飲み込まれていく。
そんな気分ではなかったはずなのに、気が付いたら身体は熱を持ち、彼を求めていた。
「……身体はそろそろいいか?」
虎将は春子の顔を窺う。
昨日から何度も断ってきたので虎将は不安そうに見え、春子は胸がぎゅっと締め付けられる。ここまで我慢させてしまったことに罪悪感を抱きながら、求められる喜びに身体を震わせる。
「大丈夫です。私も……虎将さんとしたいです」
「……っ」
虎将の喉仏が上下する。苦し気に眉根を寄せると、勢いよく唇が重なった。
「ん、んぅ」
舌先が唇をこじ開け咥内に入ってくる。熱い舌が春子のそれを絡めとる。その間にも虎将は春子の服を脱がしていく。
「あ、シャワー浴びてからじゃないと」
春子は服を脱がされ始めて我に返った。今日は一日遊んでいたので汗をかいている。匂いだって気になるし、メイクもよれているはずだ。あれほど彼を求めていた気持ちは現実に引き戻されてしまった。虎将も呆れているように見える。
「今さら?」
「はい! 今浴びないとだめです!」
春子が力強く訴えると虎将は少し考えたあと小さく息を吐く。
「わかったよ。一緒に入るなら許す」
「え……」
交換条件には戸惑ったが、春子も今は虎将と一緒にいたい。結局春子は頷いていた。
バスルームへ移動し、シャワーで汗を流してから虎将に背後から身体をまさぐられている。予想していたこととはいえ、刺激が強い。
「んっ……虎将さん」
「……我慢してたから、やばいな。すぐ春子が欲しい」
虎将はぽつりとつぶやいた。虎将の熱い息が耳元にかかり、春子の身体がぶるりと震える。
虎将の熱い手のひらが素肌を撫でる。荒々しい手つきなのに胸にふれる仕草は優しい。胸の頂きをきゅっと摘まれ熱い息を吐く。腰を引くとお尻に虎将の昂ぶりがぶつかり、すでに硬くなっている事実に身体の奥が熱くなる。
彼はわざと熱棒を押し付けるように腰を揺らしているのがわかる。
「ちょっと、虎将さんっ」
「ん?」
振り返り訴えるも、彼は知らんぷりだ。
前から伸びてきた手は春子の秘部を撫で、内側の粘膜を指先で撫でる。濡れているその場所はくちゅくちゅと音を立てる。シャワーのおかげで水音が目立たないのが幸いだ。でもこの状態は、彼にはバレているだろう。秘部を撫でた指先は中へと入ってくる。
「ん、あっ」
「中、熱いな……」
蜜壺に指を沈められ、ゆっくりと優しく動かされる。これだけ身体が大きくて強い人が繊細な手技で中をほぐしてくれている。後ろから聞こえる呼吸は荒々しいので欲望を抑えて優しくしているのだとわかった。
バスルームの壁に手をついていた春子は虎将に与えられる甘い快感に足を震わせる。虎将は春子の身体にぴたりと身体を重ね、春子の中を二本の指がこすり上げる。
「あっ……やぁ、んぅ」
ちゅぷ、と蜜が溢れ太腿を伝っていく。柔らかくなった媚肉は虎将の太い指を根本まで飲み込んだ。虎将はごくりと息を飲む。ぬかるみから指を引き抜き、てらてらと光る指を舐めた。
ちぎれそうになる理性を必死で食い止めながら虎将はゴムを屹立に被せる。虎将は尻の肉を掴み、熱棒の先端を蜜口に押し当てる。
春子はその逞しさに鼓動が高まった。
「あ、ゴムは……」
「つけてる」
焦って振り返ると虎将は不敵に微笑む。いつの間に? と思っているうちに、後ろからゆっくりと彼の熱棒が入ってくる。
「ぅ、あ、あ……」
彼を受け入れるのは二度目だ。虎将のものはやはり狂暴な大きさだが、前ほどつらくはない。
「……ハ……、痛くは、ないか?」
「ん、ぅ」
圧迫感から言葉にすることができず、コクコクと頷いた。
シャワーのおかげか愛撫のおかげか温まった身体は柔らかくなり、虎将の熱をすべて受け入れるのも時間がかからなかった。あれだけ痛くて苦しかった行為も嘘のようだ。初めての体勢だからか、前とは違う場所に虎将の熱がこすれる。ゆっくりと出し入れをされるとぞくぞくと身が震えた。
腰を掴まれ、背後から穿たれる。奥のほうにまで虎将の熱が到達し、春子は腰をのけ反らせた。
「あっ、んんっ……はぁんっ!」
「……いい声だ」
虎将が呼吸の合間に呟く。いつもの声のはずが、やけに艶っぽく聞こえる。春子の様子に安心したのか、腰つきは激しくなる一方だ。虎将は春子の白い首筋や背中にキスを落としながら突き上げる。
快感に、春子の腰も自然と揺れていた。まだ慣れているとはいえない行為なのに本能的に彼を求めていた。
「……ッ、気持ちいい……我慢してたから……まずい」
切羽詰まった虎将の声が聞こえてくる。顔が見たいけれど、振り返っている余裕はなかった。
「ひゃっ! は、ぁんっ!」
虎将の性器が春子の内壁をゴリゴリと押し上げる。追い付かない呼吸が嬌声となって溢れ、堪えることができない。
「春子……」
低い声が耳元で聞こえ、追い打ちのように高みへ昇っていく。与えられ続ける強い刺激に春子の身体がぶるりと震える。
「あああっ!」
春子は声を上げ、絶頂に達していた。
「……ッ!」
虎将も少し遅れて欲望を吐き出す。
腰を掴む手の力が強い。膜越しに精を放ったあともしばらく春子の中を堪能するように動いていた。ずるりと熱杭が抜けていくと、春子は脱力する。
「んあ、あ……」
荒い呼吸を繰り返し、春子はぺたりとバスルームの床に座り込んだ。
もう一度汗を流し寝室に戻るとベッドに横たわり、春子は逆上せた顔を手で仰ぐ。
「大丈夫か?」
「は、はい……」
身体は大丈夫だ。でも体勢のせいか虎将に激しく抱かれ、春子はしばらく身動きが取れそうにない。余韻が残るままベッドでまどろんでいる。
「そういえば、春子の趣味はなんだ?」
今までしていた行為とはまるで違う突然の問いかけに春子はくすりと笑う。
今日虎将に聞いた趣味の話。自分のこととなると、春子は考え込んでいた。一人で生きてきて、趣味という概念はなかったように思える。あるとすれば、『節約』だ。借金返済のためにどこを切り詰めて少しでもお金を確保するかが人生だった。虎将のおかげで今はほどほどにしているが、節約癖はなかなか治らない。
「うーん……今は、料理ですかね」
あとは、今の趣味といえば料理を作ることくらいだ。そう考えると趣味はないと言っていた虎将と大して変わりはない。
「料理か、いいな」
「はい。もっと上手になりたいので、食べたいものがあったら教えてくださいね」
虎将は微笑みうなずく。彼だったらなんでも新鮮に喜んでくれるのはわかっている。その姿を見るだけでも春子は満たされるので趣味にしては低コスパだ。
「……俺も、趣味がひとつできたみたいだ」
「なんですか?」
さっきは無いと言っていたので何かを思い出したらしい。
春子の頭の下にある虎将の逞しい腕が、彼女を引き寄せる。
「春子を抱くことだ」
虎将はあくまで真剣な目で答える。ふざけたりからかっているわけではないが、いまいち腑に落ちない。とりあえず身体目当てなのだと勘繰ってしまう。
「……それは、趣味っていうんですかね……」
「いやむしろ、春子自体が俺の趣味かもしれないな」
良いことなのか悪いことなのか春子にはわからない。
でも、うれしくないのかと言われたら嘘になる。虎将の中でそれほど自分の存在が大きくなっているということで、心の中がくすぐったくなる。
――その趣味が飽きることなくいつまでも続けばいいんだけど。
春子は願いながら、厚い虎将の身体に腕をまわした。
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