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05 彼の裏側
はじめての繋がり*
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彼の熱は撫でているだけでぐ、っと硬度をが増していく。反応の良さに春子は安心していた。反応されなかったら自信を失くすところだ。外側から撫でているだけではなんのお礼にもならないことはさすがにわかる。
春子はボクサーパンツをずらす。すると逞しい屹立が勢いよく顔を出した。
「……っ」
その迫力に一瞬身を引きそうになるが、我慢をする。彼に失礼な反応だからだ。
春子は勃ち上がった屹立に恐る恐る手を伸ばし、前に虎将が導いてくれた時のように優しく手で包む。少し濡れているそれをゆっくりと手で扱く。
「ん……」
虎将が息を漏らした。それが良いのか悪いのかわからず、春子は虎将を窺う。
「あの、痛かったら言ってくださいね?」
「……ああ。気持ちいいよ。でも、もう少し強くしてくれないか」
「わ、わかりました」
どれほどの強さで握ったらいいかわからない。言われた通り春子は手の力を少し強め、上下に動かす。
「ああ、いい。そのくらいだ」
虎将の言葉に安心し、春子は続ける。どうしたらいいか気持ちがいいなんて知識はない。こうして手で擦っているだけでも虎将は気持ちよさそうに息を吐く。時折びくりと震え、怒張はさらに硬くなっていく。でももっと、刺激が必要だろう。
春子はごくりと息を飲み、舌を出してぺろりと先端を舐めた。
「っ、春子!?」
虎将の驚きの声が響き、春子はパッと口を離す。
「あ……だめでした?」
「い、いや。むしろいいのか?」
虎将は明らかに動揺していた。それは良い驚きだったらしい。春子は力強く頷いた。
「はい。今日は虎将さんに気持ちよくなってもらいたいんです」
「春子……」
自分がされるばかりでは嫌だ。前に彼を受け入れられなかったことも心残りで、ずっと気になっていた。虎将にもっと気持ちよくなってほしい。でも、自信は無いままだ。
「虎将さん……教えてくれませんか?」
上目で尋ねると虎将はごくりと息を飲み頷いた。
「わかった。手を動かしたまま、さっきみたいに先を舐めてくれ」
春子は言われるまま、手を上下に扱きながら、欲望の先端をぺろぺろと舐め始める。先端から沁みてくる液体も一緒に舐めとる。
「ん、んぅ……」
舐めていくにつれて身体がどんどん熱くなり、身体の奥のほうが疼いてくる。もじもじと腰を揺らしながら彼のものに舌を這わせる。先端を舐めるだけではつまらないと思い、根本から全長を丁寧に舐める。
間近で見た時は暴力的な大きさに恐怖すら感じたものだが、舐めていると愛おしさが満ちていく。彼が気持ちよさそうに反応してくれるからかもしれない。
「ン、ハ……」
虎将の息遣いが聞こえる。虎将の手が伸びてきて、春子の髪をくしゃりと撫でる。懸命に彼のものを舐めていた春子はちらりと虎将を見上げると、驚くほど熱を持った目と視線がぶつかった。獲物を見る獣のような目に春子は身体の中から溢れるものを感じていた。
「……春子、口で咥えて」
「ん、は、はい」
胸を鳴らしながら春子は口を開く。
虎将の逞しい怒張は咥えるだけでも大変だ。口の中に招き入れると舐めているだけではわからない彼の逞しさを感じた。
「ん、んぅ、ぅ……」
あまりにも大きなものが口の中を占め、うまく扱うことができない。手で扱いていた時のように口でこすったほうが気持ちいいんだろうということはわかっている。でもうまく動かすことができない。先端のほうだけを咥えて舐めることしかできなかった。
「ハ、やばい……気持ちいいよ春子」
それでも虎将は喜んでくれる。春子は期待に応えられるようにと懸命に頭を動かすが、限界がある。
「……ありがとな、春子」
「あっ……」
虎将の手に導かれ、口が彼の熱から離れていく。身体を起こすと虎将の指先が唇を拭ってくれた。
初めての行為に戸惑いつつも、虎将が気持ちよくなるたびに春子も不思議と気持ちよくなっていた。
「……もう我慢できない」
虎将は切羽詰まった熱い息を吐きだすと身体を起こし、今度は逆に春子を押し倒した。
見下ろす彼の顔は興奮で赤く染まり、息を荒くしていた。すぐに、食らいつくようなキスをされて春子は喜びで身体を震わせる。虎将が自分に対して高揚感を示していることがうれしい。
「今日は入るまでする。いいか?」
春子はゆっくり一度うなずいた。
「……私も、虎将さんにしてほしいです」
ようやく口にできた。春子の心も身体も虎将を求めていた。
「春子。めいいっぱい優しくする。また痛くなったらちゃんと言えよ」
虎将が優しく微笑む。
春子の身体中にキスを落としながら熱い手が身体の曲線をなぞり、少しずつ暴いていく。普段は力強い人なのに、春子にふれる時はひどく優しく、そのたびに春子は泣きたくなるほどの感動を味わう。
「……前よりも身体が熱いな」
春子の身体を撫でながら虎将がぽつりと呟く。それは春子も自覚があった。虎将のものを舐めている間、自分の身体がいつもと違うことに気づいていた。
「んっ……私も、なんか……」
虎将にふれられる前に乳房の頂きはピンと張っていた。どうしてここまで熱くなっているのだろうと自分でも驚いている。
「敏感で可愛い」
「んあっ……!」
虎将の指が乳首を捏ねただけで春子は大きく声を上げる。乳首を摘みながら舌を這わせる。濡れた舌が乳首を舐り吸い上げ、小刻みに身体が震える。
「ん、ぁ、あっ」
あられもない声が溢れて我慢できない。小さな刺激でも身体が跳ねる。虎将の指使いや熱い舌が春子を翻弄する。前ほど緊張していないからか、身体はほぐれていた。
虎将の手は自然と春子の下腹部を撫で、秘部にふれた。
「……すげえ濡れてる」
虎将がふれただけで濡れた音がした。春子の様子を見ながら太い指が中に入ってくる。前よりもスムーズに彼の指が動き、痛みよりも快感が生まれていることに気づく。
「ふぁ……あんっ、あ」
春子の様子を見て虎将の指は激しくなる。くちゅくちゅと音を立てながら中をかき混ぜ、内壁をこすり上げる。
「あん、あ、んんぅ!」
潤んでいる中は指の動きにも痛みは感じない。それどころか内壁をぐっと押されると沸き上がる快感に戸惑っていた。
「……二本入った。これなら俺のも入るかもしれないな」
虎将は指を引き抜き、その指を舐める。彼の指は蜜で濡れていて、その光景はやけにいやらしくて目をそらした。
虎将はどこからか避妊具を取り出し、勃ち上がった屹立に付ける。春子の両足の間に虎将の身体が入り込み、先端を蜜口に押し当てる。
「ぅ……」
あの日の痛みを思い出して自然と身体が硬くなる。目をぎゅっと瞑りあの衝撃を待っていた。
「春子」
名前を呼ばれてそろりと瞼を開く。顎をくいと持ち上げられ、虎将と目が合った。
「俺を見てろ」
熱のこもった視線に釘付けになる。その欲情している目を見ているだけで春子の鼓動は高鳴り、身体が内側から燃え上がる。
虎将の目を見たまま彼の怒張が入ってくる感覚があった。
「ん、あ、あ……ぅ」
「……痛いか?」
内側を開かれる感覚はまだ慣れない。けれど前回の引き裂かれるような痛みほどではない。まだ我慢できる範囲だ。
「だい、じょうぶです」
「……無理はするなよ」
「は、い……」
前回のことがあるのでまたできなかったらどうしようという不安はあったが、虎将は根気よく春子に付き合ってくれている。とはいえ虎将の昂ぶりは太く硬く、本当にこれが全部入るのかと不安になてくる。
「前よりは痛くないか?」
「……そんな気がします」
痛いことには痛いけれど、前ほどの衝撃はない。前はどう考えても無理な気がしたけれど、今は痛みはあれど乗り越えられる気がした。
「ゆっくりするからな」
激痛ではないが鈍い痛みと圧迫感はある。それでも我慢ができる範囲なので徐々に彼が入ってくる。言葉通りにゆっくりと、春子の様子を見ながら腰を進めてくれた。
「ン……っ」
「は、ぁ……」
しばらくして、虎将が深く息を吐いた。時間はかかったが彼を奥深くまで受け入れることができたらしい。中が彼の熱でいっぱいで、苦しくて呼吸が荒くなる。
「……入った。大丈夫か?」
「……はい。うれしいです……」
ようやく虎将を受け入れることができた。お腹の中が温かく、満たされていた。
「可愛いな。俺もうれしいよ」
虎将はじっとしたまま春子の顔中にキスをする。額、鼻の頭、頬にキスをして最後に優しく唇が重なった。
虎将の唇が熱い。ぼんやり見上げると彼は苦しそうに眉根を寄せていた。
「くっ……」
虎将が苦し気に息を吐く。息は荒く、額には汗が滲んでいる。我慢をしてくれているのだろうということはすぐにわかる。
「と、虎将さん……動いて?」
「でも痛いだろ?」
春子は首を横に振る。
虎将のおかげで痛みはほとんどない。それよりも、次は虎将に我慢をしてほしくないという感情が占めていた。
「……虎将さんともっと一緒になりたいんです」
愛おしい感情が溢れ出す。
もっと虎将を受け入れたい。その気持ちでいっぱいだった。
「すごい殺し文句だな」
虎将は苦笑しつつ、春子の頬を撫でた。
「我慢はするなよ?」
確認をされて、春子は頷く。すると虎将はゆるゆると腰を揺さぶり始めた。あくまで丁寧な所作に彼の優しさが伝わってくる。でもさすがに、少し動かされるだけでも鈍痛が響く。
「んっ……あ」
揺さぶられるたびに声が漏れる。
「ハ……気持ちいい、春子」
「ん、あ……あぅ」
虎将が恍惚な顔をして息を吐きだす顔を見ると春子自身も気持ちよくなっていく。それなのに、中をこする感覚にまだ快感を見いだすというよりも虎将を受け入れることだけで精一杯だった。やっぱり自分はおかしいのだろうか。という考えがふと頭をよぎる。
「……春子はまだ少し硬いな」
虎将の指が春子の花芯にふれる。その瞬間、ぞくぞくと身が震えた。
「や、虎将さん、んんっ!」
花芯を撫でられると嫌でも身体が大きく反応する。
「ひゃあんっ! そこ、だめ、だめ……ッ!」
強い刺激に首を横に振る。ぞくぞくとした痺れが全身を駆け巡る。
同時に溢れた蜜が潤滑油となり虎将の抽送をスムーズにする。
「ああ。俺もいきそうだ」
落ち着いた声色だが息が荒い。彼にも余裕がなくなっているのがわかる。腰を揺さぶりながら春子の花芯を刺激し、きゅっと指で摘む。
「ん、虎将さん、きちゃう、から……っ」
助けを求めるように涙目で縋る。それでも虎将は動きを止めなかった。
ぐちゃぐちゃと淫らな音を立てながら突き上げられているうちに浮遊感に似た妙な感覚がチラチラを顔を見せる。
「んあっ……!」
内壁の手前を屹立が擦れ、腰が跳ねた。
「あ、や、なんか、へん……っ!」
花芯にふれられている快感とはまた違った快感。
「ああ。このまま……」
虎将は春子が反応するまま蹂躙する。先ほどよりも遠慮のなくなった腰つきで春子を攻め立てる。快感に飲み込まれている春子はされるがまま、身体を揺らす。
「や、だめ、ひゃ、う、ンン――っ!」
春子は高い声を上げて、身体を震わせた。
「――ッ!」
ぎゅっと虎将自身を締め付けた瞬間、虎将も息を詰める。腰をびくりと震わせ、欲望を膜越しに放つ。
「……春子」
虎将は春子に小さくキスをして、春子の身体にのしかかる。
荒い息が春子の耳にかかる。達したばかりの春子は鼓膜に彼の息がかかるだけで身体はぴくぴくと反応していた。
「……ごめんなさい」
春子は虎将を抱きしめ返しながら呟いた。
「ん。何がだ?」
「……うまく、できなくて」
「何言ってるんだ。そんなことはない。むしろ俺のほうこそ余裕がなくなってしまった」
「……そんなことないです」
むしろ虎将に激しく求められると快感につながった。それにきちんと応えられたのかが不安だった。
「春子が謝る必要はないだろう」
虎将は春子の頬を優しく撫で、小さくキスをした。
「それより身体つらいだろう」
「……少しだけ」
なんだか下腹部がジンジンしていて、今は動ける気がしない。
「ちょっと待ってろ」
起き上がった虎将は春子の中から欲望を引き抜き、ベッドを下り寝室を出ていく。
少しして戻ってくるとボクサーパンツを穿き、手にはタオルを持っていた。ベッドに乗り上げると、春子の身体をタオルで丁寧に拭いてくれる。
「虎将さん、ありがとうございます」
「ああ」
身体を拭いてくれている間にも、虎将は春子を愛おし気に見つめ、キスをする。そのキスは次第に深くなり、春子の舌を捕まえる。
「っ、もう無理ですよ?」
身体は限界だし、達したからか眠気が春子を襲っている。
「わかってる。キスだけだ」
「ン……」
初めての甘く激しい快感は、春子を淫らな色に染めていった。
優しくも激しい行為のあと、春子は糸が切れたように眠りに落ちていった。
春子はボクサーパンツをずらす。すると逞しい屹立が勢いよく顔を出した。
「……っ」
その迫力に一瞬身を引きそうになるが、我慢をする。彼に失礼な反応だからだ。
春子は勃ち上がった屹立に恐る恐る手を伸ばし、前に虎将が導いてくれた時のように優しく手で包む。少し濡れているそれをゆっくりと手で扱く。
「ん……」
虎将が息を漏らした。それが良いのか悪いのかわからず、春子は虎将を窺う。
「あの、痛かったら言ってくださいね?」
「……ああ。気持ちいいよ。でも、もう少し強くしてくれないか」
「わ、わかりました」
どれほどの強さで握ったらいいかわからない。言われた通り春子は手の力を少し強め、上下に動かす。
「ああ、いい。そのくらいだ」
虎将の言葉に安心し、春子は続ける。どうしたらいいか気持ちがいいなんて知識はない。こうして手で擦っているだけでも虎将は気持ちよさそうに息を吐く。時折びくりと震え、怒張はさらに硬くなっていく。でももっと、刺激が必要だろう。
春子はごくりと息を飲み、舌を出してぺろりと先端を舐めた。
「っ、春子!?」
虎将の驚きの声が響き、春子はパッと口を離す。
「あ……だめでした?」
「い、いや。むしろいいのか?」
虎将は明らかに動揺していた。それは良い驚きだったらしい。春子は力強く頷いた。
「はい。今日は虎将さんに気持ちよくなってもらいたいんです」
「春子……」
自分がされるばかりでは嫌だ。前に彼を受け入れられなかったことも心残りで、ずっと気になっていた。虎将にもっと気持ちよくなってほしい。でも、自信は無いままだ。
「虎将さん……教えてくれませんか?」
上目で尋ねると虎将はごくりと息を飲み頷いた。
「わかった。手を動かしたまま、さっきみたいに先を舐めてくれ」
春子は言われるまま、手を上下に扱きながら、欲望の先端をぺろぺろと舐め始める。先端から沁みてくる液体も一緒に舐めとる。
「ん、んぅ……」
舐めていくにつれて身体がどんどん熱くなり、身体の奥のほうが疼いてくる。もじもじと腰を揺らしながら彼のものに舌を這わせる。先端を舐めるだけではつまらないと思い、根本から全長を丁寧に舐める。
間近で見た時は暴力的な大きさに恐怖すら感じたものだが、舐めていると愛おしさが満ちていく。彼が気持ちよさそうに反応してくれるからかもしれない。
「ン、ハ……」
虎将の息遣いが聞こえる。虎将の手が伸びてきて、春子の髪をくしゃりと撫でる。懸命に彼のものを舐めていた春子はちらりと虎将を見上げると、驚くほど熱を持った目と視線がぶつかった。獲物を見る獣のような目に春子は身体の中から溢れるものを感じていた。
「……春子、口で咥えて」
「ん、は、はい」
胸を鳴らしながら春子は口を開く。
虎将の逞しい怒張は咥えるだけでも大変だ。口の中に招き入れると舐めているだけではわからない彼の逞しさを感じた。
「ん、んぅ、ぅ……」
あまりにも大きなものが口の中を占め、うまく扱うことができない。手で扱いていた時のように口でこすったほうが気持ちいいんだろうということはわかっている。でもうまく動かすことができない。先端のほうだけを咥えて舐めることしかできなかった。
「ハ、やばい……気持ちいいよ春子」
それでも虎将は喜んでくれる。春子は期待に応えられるようにと懸命に頭を動かすが、限界がある。
「……ありがとな、春子」
「あっ……」
虎将の手に導かれ、口が彼の熱から離れていく。身体を起こすと虎将の指先が唇を拭ってくれた。
初めての行為に戸惑いつつも、虎将が気持ちよくなるたびに春子も不思議と気持ちよくなっていた。
「……もう我慢できない」
虎将は切羽詰まった熱い息を吐きだすと身体を起こし、今度は逆に春子を押し倒した。
見下ろす彼の顔は興奮で赤く染まり、息を荒くしていた。すぐに、食らいつくようなキスをされて春子は喜びで身体を震わせる。虎将が自分に対して高揚感を示していることがうれしい。
「今日は入るまでする。いいか?」
春子はゆっくり一度うなずいた。
「……私も、虎将さんにしてほしいです」
ようやく口にできた。春子の心も身体も虎将を求めていた。
「春子。めいいっぱい優しくする。また痛くなったらちゃんと言えよ」
虎将が優しく微笑む。
春子の身体中にキスを落としながら熱い手が身体の曲線をなぞり、少しずつ暴いていく。普段は力強い人なのに、春子にふれる時はひどく優しく、そのたびに春子は泣きたくなるほどの感動を味わう。
「……前よりも身体が熱いな」
春子の身体を撫でながら虎将がぽつりと呟く。それは春子も自覚があった。虎将のものを舐めている間、自分の身体がいつもと違うことに気づいていた。
「んっ……私も、なんか……」
虎将にふれられる前に乳房の頂きはピンと張っていた。どうしてここまで熱くなっているのだろうと自分でも驚いている。
「敏感で可愛い」
「んあっ……!」
虎将の指が乳首を捏ねただけで春子は大きく声を上げる。乳首を摘みながら舌を這わせる。濡れた舌が乳首を舐り吸い上げ、小刻みに身体が震える。
「ん、ぁ、あっ」
あられもない声が溢れて我慢できない。小さな刺激でも身体が跳ねる。虎将の指使いや熱い舌が春子を翻弄する。前ほど緊張していないからか、身体はほぐれていた。
虎将の手は自然と春子の下腹部を撫で、秘部にふれた。
「……すげえ濡れてる」
虎将がふれただけで濡れた音がした。春子の様子を見ながら太い指が中に入ってくる。前よりもスムーズに彼の指が動き、痛みよりも快感が生まれていることに気づく。
「ふぁ……あんっ、あ」
春子の様子を見て虎将の指は激しくなる。くちゅくちゅと音を立てながら中をかき混ぜ、内壁をこすり上げる。
「あん、あ、んんぅ!」
潤んでいる中は指の動きにも痛みは感じない。それどころか内壁をぐっと押されると沸き上がる快感に戸惑っていた。
「……二本入った。これなら俺のも入るかもしれないな」
虎将は指を引き抜き、その指を舐める。彼の指は蜜で濡れていて、その光景はやけにいやらしくて目をそらした。
虎将はどこからか避妊具を取り出し、勃ち上がった屹立に付ける。春子の両足の間に虎将の身体が入り込み、先端を蜜口に押し当てる。
「ぅ……」
あの日の痛みを思い出して自然と身体が硬くなる。目をぎゅっと瞑りあの衝撃を待っていた。
「春子」
名前を呼ばれてそろりと瞼を開く。顎をくいと持ち上げられ、虎将と目が合った。
「俺を見てろ」
熱のこもった視線に釘付けになる。その欲情している目を見ているだけで春子の鼓動は高鳴り、身体が内側から燃え上がる。
虎将の目を見たまま彼の怒張が入ってくる感覚があった。
「ん、あ、あ……ぅ」
「……痛いか?」
内側を開かれる感覚はまだ慣れない。けれど前回の引き裂かれるような痛みほどではない。まだ我慢できる範囲だ。
「だい、じょうぶです」
「……無理はするなよ」
「は、い……」
前回のことがあるのでまたできなかったらどうしようという不安はあったが、虎将は根気よく春子に付き合ってくれている。とはいえ虎将の昂ぶりは太く硬く、本当にこれが全部入るのかと不安になてくる。
「前よりは痛くないか?」
「……そんな気がします」
痛いことには痛いけれど、前ほどの衝撃はない。前はどう考えても無理な気がしたけれど、今は痛みはあれど乗り越えられる気がした。
「ゆっくりするからな」
激痛ではないが鈍い痛みと圧迫感はある。それでも我慢ができる範囲なので徐々に彼が入ってくる。言葉通りにゆっくりと、春子の様子を見ながら腰を進めてくれた。
「ン……っ」
「は、ぁ……」
しばらくして、虎将が深く息を吐いた。時間はかかったが彼を奥深くまで受け入れることができたらしい。中が彼の熱でいっぱいで、苦しくて呼吸が荒くなる。
「……入った。大丈夫か?」
「……はい。うれしいです……」
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「可愛いな。俺もうれしいよ」
虎将はじっとしたまま春子の顔中にキスをする。額、鼻の頭、頬にキスをして最後に優しく唇が重なった。
虎将の唇が熱い。ぼんやり見上げると彼は苦しそうに眉根を寄せていた。
「くっ……」
虎将が苦し気に息を吐く。息は荒く、額には汗が滲んでいる。我慢をしてくれているのだろうということはすぐにわかる。
「と、虎将さん……動いて?」
「でも痛いだろ?」
春子は首を横に振る。
虎将のおかげで痛みはほとんどない。それよりも、次は虎将に我慢をしてほしくないという感情が占めていた。
「……虎将さんともっと一緒になりたいんです」
愛おしい感情が溢れ出す。
もっと虎将を受け入れたい。その気持ちでいっぱいだった。
「すごい殺し文句だな」
虎将は苦笑しつつ、春子の頬を撫でた。
「我慢はするなよ?」
確認をされて、春子は頷く。すると虎将はゆるゆると腰を揺さぶり始めた。あくまで丁寧な所作に彼の優しさが伝わってくる。でもさすがに、少し動かされるだけでも鈍痛が響く。
「んっ……あ」
揺さぶられるたびに声が漏れる。
「ハ……気持ちいい、春子」
「ん、あ……あぅ」
虎将が恍惚な顔をして息を吐きだす顔を見ると春子自身も気持ちよくなっていく。それなのに、中をこする感覚にまだ快感を見いだすというよりも虎将を受け入れることだけで精一杯だった。やっぱり自分はおかしいのだろうか。という考えがふと頭をよぎる。
「……春子はまだ少し硬いな」
虎将の指が春子の花芯にふれる。その瞬間、ぞくぞくと身が震えた。
「や、虎将さん、んんっ!」
花芯を撫でられると嫌でも身体が大きく反応する。
「ひゃあんっ! そこ、だめ、だめ……ッ!」
強い刺激に首を横に振る。ぞくぞくとした痺れが全身を駆け巡る。
同時に溢れた蜜が潤滑油となり虎将の抽送をスムーズにする。
「ああ。俺もいきそうだ」
落ち着いた声色だが息が荒い。彼にも余裕がなくなっているのがわかる。腰を揺さぶりながら春子の花芯を刺激し、きゅっと指で摘む。
「ん、虎将さん、きちゃう、から……っ」
助けを求めるように涙目で縋る。それでも虎将は動きを止めなかった。
ぐちゃぐちゃと淫らな音を立てながら突き上げられているうちに浮遊感に似た妙な感覚がチラチラを顔を見せる。
「んあっ……!」
内壁の手前を屹立が擦れ、腰が跳ねた。
「あ、や、なんか、へん……っ!」
花芯にふれられている快感とはまた違った快感。
「ああ。このまま……」
虎将は春子が反応するまま蹂躙する。先ほどよりも遠慮のなくなった腰つきで春子を攻め立てる。快感に飲み込まれている春子はされるがまま、身体を揺らす。
「や、だめ、ひゃ、う、ンン――っ!」
春子は高い声を上げて、身体を震わせた。
「――ッ!」
ぎゅっと虎将自身を締め付けた瞬間、虎将も息を詰める。腰をびくりと震わせ、欲望を膜越しに放つ。
「……春子」
虎将は春子に小さくキスをして、春子の身体にのしかかる。
荒い息が春子の耳にかかる。達したばかりの春子は鼓膜に彼の息がかかるだけで身体はぴくぴくと反応していた。
「……ごめんなさい」
春子は虎将を抱きしめ返しながら呟いた。
「ん。何がだ?」
「……うまく、できなくて」
「何言ってるんだ。そんなことはない。むしろ俺のほうこそ余裕がなくなってしまった」
「……そんなことないです」
むしろ虎将に激しく求められると快感につながった。それにきちんと応えられたのかが不安だった。
「春子が謝る必要はないだろう」
虎将は春子の頬を優しく撫で、小さくキスをした。
「それより身体つらいだろう」
「……少しだけ」
なんだか下腹部がジンジンしていて、今は動ける気がしない。
「ちょっと待ってろ」
起き上がった虎将は春子の中から欲望を引き抜き、ベッドを下り寝室を出ていく。
少しして戻ってくるとボクサーパンツを穿き、手にはタオルを持っていた。ベッドに乗り上げると、春子の身体をタオルで丁寧に拭いてくれる。
「虎将さん、ありがとうございます」
「ああ」
身体を拭いてくれている間にも、虎将は春子を愛おし気に見つめ、キスをする。そのキスは次第に深くなり、春子の舌を捕まえる。
「っ、もう無理ですよ?」
身体は限界だし、達したからか眠気が春子を襲っている。
「わかってる。キスだけだ」
「ン……」
初めての甘く激しい快感は、春子を淫らな色に染めていった。
優しくも激しい行為のあと、春子は糸が切れたように眠りに落ちていった。
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彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
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