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第一章《異世界生活》

#1 天界の間

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 俺は、いつも通りコンビニに晩ご飯の買い出しに出かけた。さりげなくコンビニにある鏡で自分の姿を見る。

 俺の今の服装は、上にカッターシャツを着て、下には黒い長ズボンを履いている。自分で言うのも何だけど俺は、産まれたときから顔立ちが良く肌も白い。黒い髪の毛は短く切ってあり前髪は、おでこが見えないほど長くなっていた。目は日本人と思えない綺麗な青色をしている。俺は自分の姿を一通り見て前髪を整え、いつものお弁当を手に取りレジへ向かった。前には、2、3人並んでいたが待つことは、嫌いじゃない俺には平気だった。

 3分程で、レジの前に立ち会計をして貰った。レジを打ってる人は、結構仲のいい店員さんだったのでお弁当を温めている間の2、30秒の間、その店員さんと世間話やら雑談などをしていた。お弁当が、温め終わると小さく手を降って見送ってくれる。

 やっぱり優しいなぁ。

 そんなことを思いながら横断歩道を渡っていると頭上から何かが落ちてくるのが見えた。俺は、判断出来ず避けれなくそのが頭に激突した。


 えっ死んだ?


 俺の目のには、眩しくて何も見えなかったが、だんだん目が慣れていきここが真っ白な部屋だと確認出来た。

 俺は死んだ……よな……ってことは、ここは、天国か?

 この部屋には、座って下さいと言わんばかりに椅子がポツンと置かれてあった。俺は、立って居るのがしんどいので椅子に腰を掛けた。

 座り心地良いな……椅子と言うかこりゃクッションだな。

 そんな事を思っている内に奥から誰か歩いて来た。一瞬警戒したが、すぐに警戒を解いた。

 ……女性か……。

 奥からは天使みたいな羽衣を纏っており、とても美人。そしてザ・天使的な服を着用している。さらに髪はロングで、赤とピンクの間の色をしていた。
だが、俺は女性と話すのは苦手なのだ。

 あの女性は、俺と背が同じ位だな……高校2年位か?

「えっと……板宮 翼……君?」

「は、は、は、は、はい!? はい!?」

 テンパりすぎだろ俺!

 いきなり美少女から、声を掛けられ俺は動揺する。

「すいませんでしたぁぁぁぁ!」

「へ!? い、いきなりどうしたんですか!?」

 その美少女は俺の前で突然と、頭を下げてき、何故か敬語になる。

「私ぃ女神のぉアストレアって言うんですけど、あのそのえっと……単刀直入に言います! 貴方は、死にました。」

「うん、知ってる」

「えぇ!?」

 頭上から何か降ってきて当たったら死ぬわな。

「えっとその……原因は、私なんですぅぅ」

「えぇぇぇ!?」

 嘘だろ!? こんな可愛らしい顔して内面は腐ってんの!? って顔近いぃ!

 女神様はあり得ないほど顔を近づけて来た。

「本ッッッッ当にすいませんんんん」

 だから顔近い!! そして痛い! 頭当たってるその謝ってる頭当たってるよ、女神様!!

「テテテ……そ、それで何故俺は、死んだんですか?」

 てか今気がついたけど普通に話せてんな、どゆこと? 女神がフレンドリーだから?

 俺は頭を掻きながら女神の話を聞く。

「あのぅ友達の女神のあまちゃんアマテラスとぉこの天界でぇ勉強しててぇ、鉛筆を削ろうと思って窓際に置いといた鉛筆削りをとろうとして、手を滑らせてしまってぇ下界にぃ鉛筆削りを落としてしまったんですよぉ。でぇ翼君に当たってぇ死んじゃった訳ですよぉ」

「天界にも鉛筆削りが、あったんだね……てっ俺は、鉛筆削りで死んだってこと!?」

 俺は思わず席を立ちあがり聞いた。

「まぁそうですねぇ」

 女神様は、女神様で下を向いて赤面する。

「いやっそうですねぇじゃないよ。なんて情けない死に方……俺はこれからどうなるんですか?」

 一旦落ち着き席に着く。

「すぐにでも別世界に転移させますよぉ」

「別世界!?」

 別世界と聞いて俺は席から落ちた。

「まぁ君達の世界では、異世界って呼ばれてる所だねぇ」

 痛たた……って異世界!? 異世界で生活すんの?

「その異世界にはぁ魔法がぁ有りますしぃ、魔獣やぁ、魔物とかがぁいますよぉ」

 本当に異世界ファンタジーじゃないか。やったぜ! 遂に異世界転移の順番が回って来たのか!

「でぇ明らかにぃ私が悪いからぁ3つまで願いを叶えてぇあげますよぉ」

「えっ!? 3つも!?」

 しかもチート付きかよ!

「うん、何でもいいですよぉ」

 夢じゃないよな?

 俺は自分のほっぺをつねった。

 いたたたたぁぁ。夢じゃない!? マジか……3つかぁどうしよ?……あれ? そう言えば

「別世界に行ったら記憶や、肉体、今持っている持ち物等は、引き継がれるんですか?」

「引き継がれますよぉ」

 そうかなら良かった。3つねぇ……

 俺は考えに考えふとあることを思った。自分が遭ってきた災害の事だ。災害に遭ってから数年間で俺は災害に興味を持ち始めた。

 魔法があるなら是非とも魔法を使いたい。しかも強い魔法を。災害を魔法に!

「じゃあ1つ目。災害を魔法に変換させて僕だけ使える様してください」

 俺は頬を赤くして聞いてみる。

「災害魔法ですかぁ……まぁ不可能じゃ無いんですけどぉ……その願いはですねぇ1つ問題が生じます」

 女神様は、指の人差し指を立てて言う

「問題?」

「はいぃ翼君が遭って来た災害だけ、つまりぃ噴火、竜巻、豪雪、土石流しか変換出来ません」

 キタコレ! てか何で俺が遭って来た災害をしってんの? まぁ女神だからか。

「大丈夫です」

「はいぃ! ありがとうございますぅ。っで2つ目は、どうなさいますか?」

「2つ目かぁ……そういや魔物とかが居るんだっけ?」

「まぁそうですがぁ。あっいい忘れてましぃたがぁ魔法は、魔力を使うしぃあとステータスはぁ数値化されるのでぇ、そこはぁ頭の片隅にでもぉ置いといて下さいぃ」

 魔力か。考えてなかったなぁ。……よしっ

 次は即願いを言う。

「2つ目は、僕の能力の数値を底上げしてください」

「なるほどぉ……わっかりましたぁー。最後はぁ、どうしますかぁ?」

 最後ねぇ………決まらない。

「保留に出来る?」

「出来ますよぉ、じゃあ最後はぁ保留ですねぇ。では、いってらっしゃい」

 ちょ! 何の情報も無し!? この女神馬鹿なの!? ちょっ……えぇ!?

 俺の目の前で手を降って見送る姿を確認し、意識が飛んだ。
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