15 / 57
森のお姫様④
しおりを挟む
いよいよ決戦の日がやってきた。
朝早くからスラとイムの部屋に集まり、朝ごはんを食べた。
今は二階までしかないため上が女子エリア、下が男子エリアになっている。
そして女子エリアの名前がスラとイムの部屋なのだ。
ちなみに今日の朝ごはんは、昨日の朝から漬け込んでおいたフレンチトーストだ。
「美味しすぎます!」
「幸せじゃ~」
「美味しいわ」
「甘々!」
「こんなに甘くて美味しい食べ物があったんですね」
相変わらずいい反応をしてくれる。
作ったかいがあった。
しかし今は呑気に食事をしている場合では無い。
「みんな聞いてくれ。
今日の戦いについてだが、時間は未定だ。
だからこそ、いつでも戦えるよう準備をしておくこと。
いいな?」
「うむ、当然である。
今日は楽しくなるからな」
「その通りです!
スラお姉様と私が作った特別な弾なので、みなさんきっと驚きますよ」
「あらあら、楽しいことは大好きよ」
みんな準備万端のようだ。
ここで俺が一言かっこいい言葉を言って締めれば、みんなの士気も上がるかもしれない。
そう思った瞬間だった。
「我らスラスラ探検隊の大一番である。
みな心して配置につくが良い!」
「お~!」
スラの言葉を受け、みな部屋を飛び出していってしまった。
取り残された俺を見てスラは言った。
「早く行くがよい、夢隊員」
気に食わないが、今回の戦いにおいて最も貢献しているのは間違いなくスラとイムの二人だ。
今回は大人しく従うとしよう。
「わかった。
楽しみにしてるぞ」
「もっちろんだとも!
心配せずとも良い、撃ったらわかる」
不敵な笑みを浮かべたスラから逃げるように、俺は部屋を飛び出した。
大砲は屋上に四つ。
俺、ソフィ、イム、スラの四人が大砲担当だ。
ヴェントスは屋上で待機、キースは空からの索敵を任されている。
「聞け諸君。
一つ言い忘れていたことがある」
みんなの服のポケットから小さなスライムが姿を現した。
そしてそのスライムからスラの声が聞こえてくる。
「これはなんだ」
「これは通信用スライム。
我が作り上げた最高傑作である。
聞いて驚け。
これを使うことでお互いに会話が可能となる」
「スラ……お前ってやつは……」
「みなまで言うな。
恥ずかしいではないか」
俺しか褒めてないだろ……とツッコミを入れるのはやめておこう。
おそらく今現在、この機能をはっきりと理解出来ているのは俺とイムくらいだろう。
みんなぽかんとしているのが何よりの証拠だ。
でも仕組みはとてもシンプルなもの。
すぐに使いこなせるようになるだろう。
それから何も起こらず、気づけば一時間が経過していた。
「少し早すぎたんじゃないかしら」
ソフィはこの中で一番面倒くさがりだ。
こう言っちゃ悪いが、早く攻めてきて欲しい。
そう思った。
すると、その願いは敵の元へ届いたらしい。
「みんな、ようやく来たよ。
十二時の方向、数は……五百くらい」
空を飛んでいたキースが敵を捉えた。
「おい今五百って言ったか……。
さすがに多すぎるだろ!」
「どんどんこっちへ向かってきてる」
五百という数字に対し、俺たちはたったの六。
さすがの俺も冷静ではいられなかった。
しかしこんな状況でも冷静な判断をくだせる、頼れるリーダーがいた。
「我の合図で砲撃を始める。
我の合図を待て」
スラだ。
おそらく普段の行動からリーダーっぽいスラには、自然とリーダーシップが身についているのだろう。
ようやく姿を現した彼らは、狼人(ウルフ)と呼ばれる種族の集団だった。
彼らはみな鉄パイプのようなものを持っている。
「なあヴェントス、結婚相手って……」
「はい……あの先頭にいる狼人のガルフさんです」
このガラのわるそうな集団のリーダーって……。
ヴェントス、お気持ちお察しします。
ガルフはマンションの前に着くなり、匂いを嗅ぎ始めた。
「お姫様の匂いがする。
このミニマンションの方だ。
お前ら、一気に攻め落とすぞ!」
「お~!」
大量の狼人がマンション目掛けどんどん走ってくる。
「今だ!
皆の者、砲撃開始である!」
ボンッ、ボンッという音と共に、弾が飛んでいく。
その弾は見るからにスライムボールという色合いをしている。
ペチャッと敵に当たったその弾は、次々と敵を子どもの姿へと変えていく。
「おいスラ、この弾は一体……」
「これは若返りスライム弾である。
当たった相手を赤ちゃんにしてしまう恐ろしいスライムが原料であるぞ!」
「なあにこれ、楽しすぎて撃つ手が止まらないわ」
次々と砲撃を繰り返すソフィは恐怖でしか無かった。
弾は次々と物運びスライムによって補給されている。
つまり半永久的に砲撃が可能というわけだ。
「なんなんだこの弾は。まるで魔法みたいだ」
この弾によって相手の足並みは崩れ、一方的にこちらが有利になっていく。
もうすでに百近く相手を削ることが出来た。
イライラしているガルフは、指示を出した。
「おいお前ら、全員で突っ込め!」
「うお~!」
先程とは比べ物にならない数の狼人が一気に攻め込んでくる。
まるでゾンビアタックのようだ。
「これじゃあ入り込まれちまう。
何か策はないのか……」
俺が頭をフル回転させていると、笑い声が聞こえてきた。
「ふっふっふ」
頼れるリーダーだと思っていたスラだ。
普段のスラの態度に今置かれている危機的状況が重なり、少しイライラしてきた。
「今は笑ってる場合じゃないだろ!」
少し強い口調で言ってしまった。
しかしスラは俺の事を完全にスルーした。
「イムあれを」
「はい、スラお姉様」
ポチッ。
イムがリモコンのボタンを押すと、マンションの目の前に石ころサイズのスライムがたくさん集まってきた。
その小さなスライム達はどんどんお互いを吸収し、大きくなっていく。
「夢よ、焦りは隙を作る。
戦いに感情は不要であるぞ」
といいながらも凄くドヤ顔をしている。
「悪かった、正直焦ってたよ。
それであれはなんなんだ?」
「見せてやろう。
あれこそ我の護衛部隊、スライムナイトたちである。
もちろんやつらの武器にも例の原料が仕込まれておる」
スライムナイト総勢十体は、どんどん狼人を倒していった。
砲撃に加え、スライムナイトの参戦とあっては手も足も出まい。
さらに、こちらには空からの情報という武器もある。
見る見るうちに数は減り、残すはガルフ一人となった。
ここでイムとソフィは下に降り、マンション前に溢れかえっている子供たちをスライム手錠で縛っていった。
スライム手錠に縛られた子供たちは、どんどん元の姿へと戻っていく。
もちろん、手足を縛られた状態でだ。
「おいガルフとか言ったか。
残すところ君一人みたいだけどどうする?」
「こうなっては仕方がねえ。
これを使う」
ガルフはポケットからピストルを取りだした。
そして銃口をソフィへ向けた。
「なんて卑怯なやつだ」
キースはヴェントスの前に立ち、彼女を背後へ隠した。
「そこのガキこっちへ来い。
もし抵抗したら、このエルフを撃つ」
ガルフの言葉に従い、イムはゆっくりとガルフの元へ向かった。
そして銃口をイムの頭へ突きつけた。
これはかなりまずい展開になった。
このままでは命が危ない。
早く逃げてくれ……ガルフ。
朝早くからスラとイムの部屋に集まり、朝ごはんを食べた。
今は二階までしかないため上が女子エリア、下が男子エリアになっている。
そして女子エリアの名前がスラとイムの部屋なのだ。
ちなみに今日の朝ごはんは、昨日の朝から漬け込んでおいたフレンチトーストだ。
「美味しすぎます!」
「幸せじゃ~」
「美味しいわ」
「甘々!」
「こんなに甘くて美味しい食べ物があったんですね」
相変わらずいい反応をしてくれる。
作ったかいがあった。
しかし今は呑気に食事をしている場合では無い。
「みんな聞いてくれ。
今日の戦いについてだが、時間は未定だ。
だからこそ、いつでも戦えるよう準備をしておくこと。
いいな?」
「うむ、当然である。
今日は楽しくなるからな」
「その通りです!
スラお姉様と私が作った特別な弾なので、みなさんきっと驚きますよ」
「あらあら、楽しいことは大好きよ」
みんな準備万端のようだ。
ここで俺が一言かっこいい言葉を言って締めれば、みんなの士気も上がるかもしれない。
そう思った瞬間だった。
「我らスラスラ探検隊の大一番である。
みな心して配置につくが良い!」
「お~!」
スラの言葉を受け、みな部屋を飛び出していってしまった。
取り残された俺を見てスラは言った。
「早く行くがよい、夢隊員」
気に食わないが、今回の戦いにおいて最も貢献しているのは間違いなくスラとイムの二人だ。
今回は大人しく従うとしよう。
「わかった。
楽しみにしてるぞ」
「もっちろんだとも!
心配せずとも良い、撃ったらわかる」
不敵な笑みを浮かべたスラから逃げるように、俺は部屋を飛び出した。
大砲は屋上に四つ。
俺、ソフィ、イム、スラの四人が大砲担当だ。
ヴェントスは屋上で待機、キースは空からの索敵を任されている。
「聞け諸君。
一つ言い忘れていたことがある」
みんなの服のポケットから小さなスライムが姿を現した。
そしてそのスライムからスラの声が聞こえてくる。
「これはなんだ」
「これは通信用スライム。
我が作り上げた最高傑作である。
聞いて驚け。
これを使うことでお互いに会話が可能となる」
「スラ……お前ってやつは……」
「みなまで言うな。
恥ずかしいではないか」
俺しか褒めてないだろ……とツッコミを入れるのはやめておこう。
おそらく今現在、この機能をはっきりと理解出来ているのは俺とイムくらいだろう。
みんなぽかんとしているのが何よりの証拠だ。
でも仕組みはとてもシンプルなもの。
すぐに使いこなせるようになるだろう。
それから何も起こらず、気づけば一時間が経過していた。
「少し早すぎたんじゃないかしら」
ソフィはこの中で一番面倒くさがりだ。
こう言っちゃ悪いが、早く攻めてきて欲しい。
そう思った。
すると、その願いは敵の元へ届いたらしい。
「みんな、ようやく来たよ。
十二時の方向、数は……五百くらい」
空を飛んでいたキースが敵を捉えた。
「おい今五百って言ったか……。
さすがに多すぎるだろ!」
「どんどんこっちへ向かってきてる」
五百という数字に対し、俺たちはたったの六。
さすがの俺も冷静ではいられなかった。
しかしこんな状況でも冷静な判断をくだせる、頼れるリーダーがいた。
「我の合図で砲撃を始める。
我の合図を待て」
スラだ。
おそらく普段の行動からリーダーっぽいスラには、自然とリーダーシップが身についているのだろう。
ようやく姿を現した彼らは、狼人(ウルフ)と呼ばれる種族の集団だった。
彼らはみな鉄パイプのようなものを持っている。
「なあヴェントス、結婚相手って……」
「はい……あの先頭にいる狼人のガルフさんです」
このガラのわるそうな集団のリーダーって……。
ヴェントス、お気持ちお察しします。
ガルフはマンションの前に着くなり、匂いを嗅ぎ始めた。
「お姫様の匂いがする。
このミニマンションの方だ。
お前ら、一気に攻め落とすぞ!」
「お~!」
大量の狼人がマンション目掛けどんどん走ってくる。
「今だ!
皆の者、砲撃開始である!」
ボンッ、ボンッという音と共に、弾が飛んでいく。
その弾は見るからにスライムボールという色合いをしている。
ペチャッと敵に当たったその弾は、次々と敵を子どもの姿へと変えていく。
「おいスラ、この弾は一体……」
「これは若返りスライム弾である。
当たった相手を赤ちゃんにしてしまう恐ろしいスライムが原料であるぞ!」
「なあにこれ、楽しすぎて撃つ手が止まらないわ」
次々と砲撃を繰り返すソフィは恐怖でしか無かった。
弾は次々と物運びスライムによって補給されている。
つまり半永久的に砲撃が可能というわけだ。
「なんなんだこの弾は。まるで魔法みたいだ」
この弾によって相手の足並みは崩れ、一方的にこちらが有利になっていく。
もうすでに百近く相手を削ることが出来た。
イライラしているガルフは、指示を出した。
「おいお前ら、全員で突っ込め!」
「うお~!」
先程とは比べ物にならない数の狼人が一気に攻め込んでくる。
まるでゾンビアタックのようだ。
「これじゃあ入り込まれちまう。
何か策はないのか……」
俺が頭をフル回転させていると、笑い声が聞こえてきた。
「ふっふっふ」
頼れるリーダーだと思っていたスラだ。
普段のスラの態度に今置かれている危機的状況が重なり、少しイライラしてきた。
「今は笑ってる場合じゃないだろ!」
少し強い口調で言ってしまった。
しかしスラは俺の事を完全にスルーした。
「イムあれを」
「はい、スラお姉様」
ポチッ。
イムがリモコンのボタンを押すと、マンションの目の前に石ころサイズのスライムがたくさん集まってきた。
その小さなスライム達はどんどんお互いを吸収し、大きくなっていく。
「夢よ、焦りは隙を作る。
戦いに感情は不要であるぞ」
といいながらも凄くドヤ顔をしている。
「悪かった、正直焦ってたよ。
それであれはなんなんだ?」
「見せてやろう。
あれこそ我の護衛部隊、スライムナイトたちである。
もちろんやつらの武器にも例の原料が仕込まれておる」
スライムナイト総勢十体は、どんどん狼人を倒していった。
砲撃に加え、スライムナイトの参戦とあっては手も足も出まい。
さらに、こちらには空からの情報という武器もある。
見る見るうちに数は減り、残すはガルフ一人となった。
ここでイムとソフィは下に降り、マンション前に溢れかえっている子供たちをスライム手錠で縛っていった。
スライム手錠に縛られた子供たちは、どんどん元の姿へと戻っていく。
もちろん、手足を縛られた状態でだ。
「おいガルフとか言ったか。
残すところ君一人みたいだけどどうする?」
「こうなっては仕方がねえ。
これを使う」
ガルフはポケットからピストルを取りだした。
そして銃口をソフィへ向けた。
「なんて卑怯なやつだ」
キースはヴェントスの前に立ち、彼女を背後へ隠した。
「そこのガキこっちへ来い。
もし抵抗したら、このエルフを撃つ」
ガルフの言葉に従い、イムはゆっくりとガルフの元へ向かった。
そして銃口をイムの頭へ突きつけた。
これはかなりまずい展開になった。
このままでは命が危ない。
早く逃げてくれ……ガルフ。
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~
白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。
日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。
ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。
目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ!
大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。
【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる