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第七話
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先輩門番の女性から木の板でできた仮の身分証明書を作ってもらったことで、漸く俺は街へと入ることができるようになった。
その際、改めて門番の女性からむやみにフードを外さないようにと注意を受けた。
なんでそんな注意を受けなければならないのかと思わなくもないのだが、先輩門番の女性曰く「君レベルの男はなかなか見かけないからな。私だって、旦那がいなければやばかったさ」とのこと。
まぁ確かに、現実にゲームのアバター持ってきてるようなもんだから顔がいいと言われてもそれはそうとしかならない。しかしそれが狂ったように叫ぶほどの理由になるものなのかと疑問にも思ってしまう。
あの盗賊未遂の三人と出会ってから、どことなく今いる世界に対しての違和感が強くなってきているのは間違いないだろう。
「……とりあえず、新しく身分証を作らにゃならん」
『ニオウ』と見たことのない文字でアバターネームが書かれた木の板を手に、城門から続く街の大通りらしき道をまっすぐ進む。
門番の人曰く、この大通りを進んだ道沿いに身分証を発行できる冒険者ギルドという組合があるらしい。
まぁ身分証とは言っても、現代日本で見るようなそれではなく、木の板から金属板に変わって名前が彫り込まれるだけなんだそうだが、それでもあるのとないのとではあった方が便利なんだとか。
店によっては、そういった身分証がなければ入れないところもあるそうだ。
「手続きが簡単なのは冒険者ギルド、それか商人会館って言ってたか?」
その二つは登録さえしてしまえば、最低ランクからではあるが身分証が発行されるらしい。
素材を売るにしても保管庫の分が尽きてしまえば終わりだし、そもそも俺自身に商才があるわけでもない。ならここはやはり自身の戦闘能力を生かした冒険者ギルドが性に合っているのではないだろうか。
「えっと、冒険者ギルド……冒険者ギルド……お、ここか」
剣と盾のマークに『ギルド』と書かれた看板を見つけて足を止める。
冒険者とは街の外でモンスターを討伐したり、街の中で人々のお手伝いや掃除をしたりなど依頼があれば何でもこなす何でも屋集団のことだ。
ゲームやファンタジーでは定番とも呼べる存在だが、どうやらこの世界でもそこらへんは同じらしい。
俺でも冒険者になれるのかと門番の女性に聞いてみれば、一応はなれるとのこと。曰く、冒険者ギルドは犯罪者でなければ基本的に登録は可能とのこと。
ただし、すごく反対されたが。飢餓状態の獣の檻に高級な餌を投げ入れるような愚行だとかなんとか。
そんなにこの顔は問題があるのか、と自慢のキャラデザを顰める他なかった。
まぁ確かに? この顔だのことだから、門番のお姉さんのように異性からの注目を独り占めしてしまって多くの粗暴な男性冒険者から反感を買ってしまう危険性もあるだろう。
だがしかし、今の俺は現実現代っ子代表の如きの体ではなく、無双を叶えたゲームアバターのそれ! その実力もゲーム時のものであると考えれば恐れることはない!
絡んできた輩をバッタバッタとなぎ倒し、俺つえー!からの英雄譚を築き上げてみせようではないか!
「たのもー!」
ドアノブもついていない両開きのドアを両手で思い切り押し込む。
元気は大事。あえて目立つような行動で周りからの注目を集め、そして「なんだあいつ生意気な奴!」と絡んでくる噛ませ犬キャラをあぶりだ――
「――クッセェ!!」
――す前に、思い切り入ってきた入り口から飛びだした。
思わず声に出した俺は絶対に悪くない。
◇
「ヤベェって……何がヤベェかってもう入った瞬間からヤベェって……」
陽もすっかり傾き、街が夕焼けに染まる頃。
俺は冒険者ギルドを遠巻きにして一人項垂れていた。
恐らくだが、一瞬過ぎてギルドの人たちには俺の声しか聞こえてなかっ他のではないだろうか。それくらい自分でも驚くほどのスピードでギルドから飛びだしたのだから。
扉が内にも外にも開くタイプで助かった。
「しっかし、どうしたもんかねぇ……」
身分証のために登録しようにも、そのためにはあの臭いの中を突っ切って居座る必要がある。
思い出すのは、入った瞬間に部屋に籠っていた異臭の暴力。汗を何日間も放置して発行させたような、そんな鼻を刺すような臭い。
女盗賊三人衆の時とは違い、室内かつ大人数ということもあってその威力は計り知れないものがあった。
それくらい我慢しろよと思われるのかもしれないが、俺にとってはあの臭いはただただ耐え難いものなのである。芳香剤とか消臭スプレーとかあればよかったのかもしれないが、ゲームのアイテムにそんなものは存在しないのだ。
「かといって、商人会館で登録してもなぁ……」
はぁっ、と深く深くため息を吐く。
そしてもう一つ、俺の頭を悩ませているある一つの事実。
「ギルド……見た限り女の人しかいなかったな……」
あの一瞬で見えた範囲ではあるが、全員が全員女性の冒険者ばかりだった。
一瞬あのギルドが女性専用なのかとも思い、撤退後近くにいた街の住民にも尋ねてみたのだ。「あのギルドには男の冒険者はいないのか」と。
――『あんな危険で面倒なこと、男の人がやるわけないでしょ』
返答がこれである。
幸い隠者の外套のおかげか俺が男であることはバレなかったのだが、この女性の一言、そしてその時に見た街の様子から漸く俺は理解したのであった。
「まさか、俗にいう男女逆転? の世界とはなぁ……」
女性は男性の、男性は女性の立場と入れ替わってしまった世界。俺もそれなりにそういった作品には触れたことがあるが、まさか自分がその当事者になるとは思わなんだ。
さらに言えば、男性の数も少ないと来ている。
大通りの道沿いで項垂れたままかなり時間が過ぎているが、今のところ男性と思わしき姿は見ていない。前を通り過ぎていく人影すべてが女性だった。
これがここまで感じていた違和感の正体なのだろう。そりゃ、あの女盗賊()とか門番()の態度にもある程度納得できるわ。
「……あ、そうだ。金も用意いるんだったわ」
街に入ったはいいものの、宿に泊まるためにはそのためのお金がいる。
ゲームは通貨ではなく電子マネーのようなものでやり取りをしていたため、硬貨などのアイテムはない。やるなら素材を金に換えるしかないだろう。
「しかたない、やるつもりはないけど商人会館の方に行くか。金と身分証両方作らないとだし」
項垂れていても仕方ない、とその場で立ち上がって歩き出す。
確か商人会館はもう少し進んだ先を右に曲がって暫く言ったところにあるとかなんとか。
説明が曖昧だよなぁ、と文句を垂れながら、目についた角を右へ進む。
もともと行く予定もなかったため、どこにあるのかちゃんと聞いていなかったのがいけなかった。とにかく、『商人会館』と書かれた看板を探して左右を確認しながら進んでいく。
傍から見れば、初めて街にやってきたお上りさんにしか見えないだろう。
「……ん? あれは……」
そんな中で、ふと目に入った看板があった。
見間違いかな? と思って近寄って見上げてみるが、どうやらそういうわけではなかったらしい。
古くなって消えかかってはいるものの、その看板に描かれているのは先程も見た剣と盾のマーク。そして『ギルド』の文字。
「ギルドって、もう一つあったのか」
門番の人に聞いたときにはそういう話は聞かなかったはずなのだが、しかしこうして看板を掲げているのであればここもまたギルドであることには変わりはないはずだ。
今度は臭くありませんように、と俺は両手を合わせてどこにいるともわからない神様に祈祷してから目の前の扉を恐る恐る開いたのだった。
その際、改めて門番の女性からむやみにフードを外さないようにと注意を受けた。
なんでそんな注意を受けなければならないのかと思わなくもないのだが、先輩門番の女性曰く「君レベルの男はなかなか見かけないからな。私だって、旦那がいなければやばかったさ」とのこと。
まぁ確かに、現実にゲームのアバター持ってきてるようなもんだから顔がいいと言われてもそれはそうとしかならない。しかしそれが狂ったように叫ぶほどの理由になるものなのかと疑問にも思ってしまう。
あの盗賊未遂の三人と出会ってから、どことなく今いる世界に対しての違和感が強くなってきているのは間違いないだろう。
「……とりあえず、新しく身分証を作らにゃならん」
『ニオウ』と見たことのない文字でアバターネームが書かれた木の板を手に、城門から続く街の大通りらしき道をまっすぐ進む。
門番の人曰く、この大通りを進んだ道沿いに身分証を発行できる冒険者ギルドという組合があるらしい。
まぁ身分証とは言っても、現代日本で見るようなそれではなく、木の板から金属板に変わって名前が彫り込まれるだけなんだそうだが、それでもあるのとないのとではあった方が便利なんだとか。
店によっては、そういった身分証がなければ入れないところもあるそうだ。
「手続きが簡単なのは冒険者ギルド、それか商人会館って言ってたか?」
その二つは登録さえしてしまえば、最低ランクからではあるが身分証が発行されるらしい。
素材を売るにしても保管庫の分が尽きてしまえば終わりだし、そもそも俺自身に商才があるわけでもない。ならここはやはり自身の戦闘能力を生かした冒険者ギルドが性に合っているのではないだろうか。
「えっと、冒険者ギルド……冒険者ギルド……お、ここか」
剣と盾のマークに『ギルド』と書かれた看板を見つけて足を止める。
冒険者とは街の外でモンスターを討伐したり、街の中で人々のお手伝いや掃除をしたりなど依頼があれば何でもこなす何でも屋集団のことだ。
ゲームやファンタジーでは定番とも呼べる存在だが、どうやらこの世界でもそこらへんは同じらしい。
俺でも冒険者になれるのかと門番の女性に聞いてみれば、一応はなれるとのこと。曰く、冒険者ギルドは犯罪者でなければ基本的に登録は可能とのこと。
ただし、すごく反対されたが。飢餓状態の獣の檻に高級な餌を投げ入れるような愚行だとかなんとか。
そんなにこの顔は問題があるのか、と自慢のキャラデザを顰める他なかった。
まぁ確かに? この顔だのことだから、門番のお姉さんのように異性からの注目を独り占めしてしまって多くの粗暴な男性冒険者から反感を買ってしまう危険性もあるだろう。
だがしかし、今の俺は現実現代っ子代表の如きの体ではなく、無双を叶えたゲームアバターのそれ! その実力もゲーム時のものであると考えれば恐れることはない!
絡んできた輩をバッタバッタとなぎ倒し、俺つえー!からの英雄譚を築き上げてみせようではないか!
「たのもー!」
ドアノブもついていない両開きのドアを両手で思い切り押し込む。
元気は大事。あえて目立つような行動で周りからの注目を集め、そして「なんだあいつ生意気な奴!」と絡んでくる噛ませ犬キャラをあぶりだ――
「――クッセェ!!」
――す前に、思い切り入ってきた入り口から飛びだした。
思わず声に出した俺は絶対に悪くない。
◇
「ヤベェって……何がヤベェかってもう入った瞬間からヤベェって……」
陽もすっかり傾き、街が夕焼けに染まる頃。
俺は冒険者ギルドを遠巻きにして一人項垂れていた。
恐らくだが、一瞬過ぎてギルドの人たちには俺の声しか聞こえてなかっ他のではないだろうか。それくらい自分でも驚くほどのスピードでギルドから飛びだしたのだから。
扉が内にも外にも開くタイプで助かった。
「しっかし、どうしたもんかねぇ……」
身分証のために登録しようにも、そのためにはあの臭いの中を突っ切って居座る必要がある。
思い出すのは、入った瞬間に部屋に籠っていた異臭の暴力。汗を何日間も放置して発行させたような、そんな鼻を刺すような臭い。
女盗賊三人衆の時とは違い、室内かつ大人数ということもあってその威力は計り知れないものがあった。
それくらい我慢しろよと思われるのかもしれないが、俺にとってはあの臭いはただただ耐え難いものなのである。芳香剤とか消臭スプレーとかあればよかったのかもしれないが、ゲームのアイテムにそんなものは存在しないのだ。
「かといって、商人会館で登録してもなぁ……」
はぁっ、と深く深くため息を吐く。
そしてもう一つ、俺の頭を悩ませているある一つの事実。
「ギルド……見た限り女の人しかいなかったな……」
あの一瞬で見えた範囲ではあるが、全員が全員女性の冒険者ばかりだった。
一瞬あのギルドが女性専用なのかとも思い、撤退後近くにいた街の住民にも尋ねてみたのだ。「あのギルドには男の冒険者はいないのか」と。
――『あんな危険で面倒なこと、男の人がやるわけないでしょ』
返答がこれである。
幸い隠者の外套のおかげか俺が男であることはバレなかったのだが、この女性の一言、そしてその時に見た街の様子から漸く俺は理解したのであった。
「まさか、俗にいう男女逆転? の世界とはなぁ……」
女性は男性の、男性は女性の立場と入れ替わってしまった世界。俺もそれなりにそういった作品には触れたことがあるが、まさか自分がその当事者になるとは思わなんだ。
さらに言えば、男性の数も少ないと来ている。
大通りの道沿いで項垂れたままかなり時間が過ぎているが、今のところ男性と思わしき姿は見ていない。前を通り過ぎていく人影すべてが女性だった。
これがここまで感じていた違和感の正体なのだろう。そりゃ、あの女盗賊()とか門番()の態度にもある程度納得できるわ。
「……あ、そうだ。金も用意いるんだったわ」
街に入ったはいいものの、宿に泊まるためにはそのためのお金がいる。
ゲームは通貨ではなく電子マネーのようなものでやり取りをしていたため、硬貨などのアイテムはない。やるなら素材を金に換えるしかないだろう。
「しかたない、やるつもりはないけど商人会館の方に行くか。金と身分証両方作らないとだし」
項垂れていても仕方ない、とその場で立ち上がって歩き出す。
確か商人会館はもう少し進んだ先を右に曲がって暫く言ったところにあるとかなんとか。
説明が曖昧だよなぁ、と文句を垂れながら、目についた角を右へ進む。
もともと行く予定もなかったため、どこにあるのかちゃんと聞いていなかったのがいけなかった。とにかく、『商人会館』と書かれた看板を探して左右を確認しながら進んでいく。
傍から見れば、初めて街にやってきたお上りさんにしか見えないだろう。
「……ん? あれは……」
そんな中で、ふと目に入った看板があった。
見間違いかな? と思って近寄って見上げてみるが、どうやらそういうわけではなかったらしい。
古くなって消えかかってはいるものの、その看板に描かれているのは先程も見た剣と盾のマーク。そして『ギルド』の文字。
「ギルドって、もう一つあったのか」
門番の人に聞いたときにはそういう話は聞かなかったはずなのだが、しかしこうして看板を掲げているのであればここもまたギルドであることには変わりはないはずだ。
今度は臭くありませんように、と俺は両手を合わせてどこにいるともわからない神様に祈祷してから目の前の扉を恐る恐る開いたのだった。
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