新 或る実験の記録

フロイライン

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籠の中

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ワタシは再びセンターに戻ってきた。

絵里もちょうど帰ってきてて、一週間ぶりの再会に、話も弾んだ。
会話の中で、お互いに気づいた事がある。

それは…


「乃亜ちゃん

エッチしたよね?」


「えっ、なんでわかるんですか…」


「えっと、なんか感じが変わった気がするから。」


「そんな風に見えます?
恥ずかしい…

でも、ワタシも思ってたんです。
絵里さん、エッチしたんじゃないかなって。
なんか色気が増したっていうか…」


「うん…
したよ

てか、ヤラレちゃったのよ。」


「えっ、マジで?」


「うん。

ワタシ、地元に仲の良い友達が二人いてね。

帰った日に連絡したのよ。
そしたら、向こうが飲みに行こうって」


「へえ、そうなんですね
絵里さんの変わりように驚いたんじゃないですか?
そのお友達」


「うん。驚いてた

で、三人で盛り上がってお酒を飲み過ぎちゃってさあ、友達の家に行って、そのまま…」


「3Pですか?」


「うん…
でも、アイツら、ワタシが元男だってわかってるのによくやるよ。

乃亜ちゃんは?」


「ワタシは、実は色々あって…
ちょっと話せない部分もあるんですけど」


「いいよ。無理に話さなくても。

まあ、よかったって事だよね、エッチが。」


「はい。想像の何倍もよかったです。

もう、女のカラダ最高って叫びそうになりましたもん。」


「何よ、ソレ」

絵里は大笑いした。



それからしばらくして、全員がセンターに帰ってきたところで、ミーティングルームに集められた。



「皆さん、一週間のお休みはどうでしたか?

リフレッシュできたかな」

吉岡先生はワタシ達十人を前に話を始めた。


「集まっていただいたのは他でもなく、大切なお話をしなければならないからです。


今回はセンターを出て一週間の休みを取る事を許可し、その過ごし方にも何の制約も与えなかったことは皆さんもよくわかっているかと思います。

非常に言いにくいんですが、今後皆さんには、このようなセンター外での休暇が与えられる事はありません。」


「えっ、どういうことですか?」


すかさず絵里が発言した。


「その理由は、まもなく皆さんが初潮を迎えるからです。」


「初潮…
生理ですか?」


「そうです

これから一ヶ月以内に全員に来ます。

今回のお休みで、皆さんの中には性行為をした人もいると思います。
その事については特にこちらから咎めることはありません。
その異常なまでに感じやすい体と、それに伴う貞操観念の欠如は、自分の意思ではどうなるものでもなく、ごく自然の事だと思います。

しかし、皆さんと国との契約が無事に出産をするという事が第一目的になっている以上、
不特定多数の男性との性行為を認めるわけにはいかないのです。
生理が始まってからは絶対に。」


なるほど、まあそうだろうね。
説得力ある話だ


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