72 / 102
夜明け前
しおりを挟む
「民国党のマニフェストの一つである、日本経済の復活には、長期的に人口減少問題を解決し、特に地方の活性化に力を入れていくのが必須だった。
しかし、一向に効果が上がらず、特に人口については金をばら撒くだけじゃ何も変わらず、抜本的な改革が必要だという事は誰の目にも明らかだった。
そんなある日、ファイン製薬が男性から女性への性転換薬を開発したという連絡が入った。
私はファイン製薬でその出来たばかりの薬を見て、ある事を思いついた。
そう、性転換による人口の劇的な回復を。
誰にも咎められず、思う存分この薬の人体実験をして、少しでも早く実用化するには、日本ではなくあの国の力を借りる事だと…。」
「なんでK国なんですか?
あそことは国交もなく、一番協力を得難いところじゃないですか。」
沢渡さんが不思議そうに聞くと、伊藤は首を小さく横に振った。
「いや、あの国の総統の変態的趣味…
男を性転換させて自分の周りに気に入った者をはべらせているって話を知っていたんでね。」
「…」
「私は様々なチャンネルを使って、向こうと接触し、こっちの条件を飲ませ、ヤツらの施設を共同で運営する事に成功した。
日本人の研究者、スタッフを送り込み様々な実験を行い、実用化への道筋をつけた。
その後の事はあんたらの方が詳しいだろ?」
「伊藤先生、いくら民国党が時の与党だとしても、そんな犯罪行為をして、ありとあらゆる方面に圧力をかける…
この現代の日本において、そんな事が可能なんでしょうか?」
宮川さんは首を傾げながら聞いたが、伊藤は少し笑みを浮かべてこう言った。
「この件に関わってるのは民国党だけじゃない。
政財官、様々な組織が関与している。
もし、明るみに出たらこの国は終わりだよ。」
伊藤は、この犯罪行為をさも当然のように言ってのけた。
しかし、一向に効果が上がらず、特に人口については金をばら撒くだけじゃ何も変わらず、抜本的な改革が必要だという事は誰の目にも明らかだった。
そんなある日、ファイン製薬が男性から女性への性転換薬を開発したという連絡が入った。
私はファイン製薬でその出来たばかりの薬を見て、ある事を思いついた。
そう、性転換による人口の劇的な回復を。
誰にも咎められず、思う存分この薬の人体実験をして、少しでも早く実用化するには、日本ではなくあの国の力を借りる事だと…。」
「なんでK国なんですか?
あそことは国交もなく、一番協力を得難いところじゃないですか。」
沢渡さんが不思議そうに聞くと、伊藤は首を小さく横に振った。
「いや、あの国の総統の変態的趣味…
男を性転換させて自分の周りに気に入った者をはべらせているって話を知っていたんでね。」
「…」
「私は様々なチャンネルを使って、向こうと接触し、こっちの条件を飲ませ、ヤツらの施設を共同で運営する事に成功した。
日本人の研究者、スタッフを送り込み様々な実験を行い、実用化への道筋をつけた。
その後の事はあんたらの方が詳しいだろ?」
「伊藤先生、いくら民国党が時の与党だとしても、そんな犯罪行為をして、ありとあらゆる方面に圧力をかける…
この現代の日本において、そんな事が可能なんでしょうか?」
宮川さんは首を傾げながら聞いたが、伊藤は少し笑みを浮かべてこう言った。
「この件に関わってるのは民国党だけじゃない。
政財官、様々な組織が関与している。
もし、明るみに出たらこの国は終わりだよ。」
伊藤は、この犯罪行為をさも当然のように言ってのけた。
1
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
W-score
フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。
優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる