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診断結果
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全ての検査が終了し、医師による説明が行われた。
診察室に入ると、例の性適合手術の権威と言われている木俣という先生が座って待っていた。
「吉岡さん。体調はいかがですか??」
「ええ…大丈夫です。」
「では、お話していきます。」
「はい。」
「今回、この病院に入院された一連の被害者は22人です。その中で完全に男性として社会復帰出来る方が9名
投薬治療により男性に近い形になんとか戻せる方が5名
ただし、この5名については既に精子が無い状態になっておりますので、治療を行っても生殖能力が戻ることはありません。
そして、あなたを含む8名についてですが…」
「…」
「残念ながら女性化が進んでおり、投薬、ならびに外科的治療を行っても男性に戻すことは不可能です。」
「やはり、そうですか…」
「はい。特にあなたの場合、精巣を取り除かれ、造膣まで行われています。
今度は逆の手術を行ったとしても、非常に難しいものとなり… 飾りと言いますか
立って排尿するだけの性器を人工的に造るので精一杯です。
これすら成功の確率は非常に低く、成功してもホルモン投与は一生続けなくてはなりません。」
予想していたとはいえ、木俣の話に少しだけショックを受けた。
けれども、私はここに来るまでに、いや、とうの昔に答えを決めていた。
「先生、私はこのままで構いません。なんとか女性として生きていこうと思ってます。」
木俣はカルテを机に置いて私を見つめた。
「そうですか。無責任な言い方ですが、私もそれが賢明な判断だと思います。
あなたに施された手術についてですが、我々が行っている手術よりもはるかにレベルが高い。 当然生理も無いですし、妊娠することもありません。しかし、それ以外については完璧です。普通の女性と比べても何ら変わりはないでしょう。」
「はい。」
「どちらにしても辛い選択だとは思いますが、頑張って下さい。
あ、言い忘れていましたが…」
「え?」
「高田という男によって造られたあなたの女性器は、わざと敏感にされています。」
「敏感…?」
「つまり、わかりやすく言えば、性的に感じやすいように造られていて、自分で制御出来なくなるかもしれません。そのときはまた相談して下さい。」
私は顔を真っ赤にして診察室を出た。
診察室に入ると、例の性適合手術の権威と言われている木俣という先生が座って待っていた。
「吉岡さん。体調はいかがですか??」
「ええ…大丈夫です。」
「では、お話していきます。」
「はい。」
「今回、この病院に入院された一連の被害者は22人です。その中で完全に男性として社会復帰出来る方が9名
投薬治療により男性に近い形になんとか戻せる方が5名
ただし、この5名については既に精子が無い状態になっておりますので、治療を行っても生殖能力が戻ることはありません。
そして、あなたを含む8名についてですが…」
「…」
「残念ながら女性化が進んでおり、投薬、ならびに外科的治療を行っても男性に戻すことは不可能です。」
「やはり、そうですか…」
「はい。特にあなたの場合、精巣を取り除かれ、造膣まで行われています。
今度は逆の手術を行ったとしても、非常に難しいものとなり… 飾りと言いますか
立って排尿するだけの性器を人工的に造るので精一杯です。
これすら成功の確率は非常に低く、成功してもホルモン投与は一生続けなくてはなりません。」
予想していたとはいえ、木俣の話に少しだけショックを受けた。
けれども、私はここに来るまでに、いや、とうの昔に答えを決めていた。
「先生、私はこのままで構いません。なんとか女性として生きていこうと思ってます。」
木俣はカルテを机に置いて私を見つめた。
「そうですか。無責任な言い方ですが、私もそれが賢明な判断だと思います。
あなたに施された手術についてですが、我々が行っている手術よりもはるかにレベルが高い。 当然生理も無いですし、妊娠することもありません。しかし、それ以外については完璧です。普通の女性と比べても何ら変わりはないでしょう。」
「はい。」
「どちらにしても辛い選択だとは思いますが、頑張って下さい。
あ、言い忘れていましたが…」
「え?」
「高田という男によって造られたあなたの女性器は、わざと敏感にされています。」
「敏感…?」
「つまり、わかりやすく言えば、性的に感じやすいように造られていて、自分で制御出来なくなるかもしれません。そのときはまた相談して下さい。」
私は顔を真っ赤にして診察室を出た。
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