或る実験の記録

フロイライン

文字の大きさ
上 下
18 / 102

100日目③

しおりを挟む
「よし、今日は寝ようぜ。 
明日も脱走計画を詰めないといけないな。」 

俺は上気した顔で瞬に言った。 

「はいっ。あ、これって風呂っすか?」 

瞬は部屋の突き当たりのドアを指差して言った。 

「ああ。ユニットだけど、何も無いよりはマシだからな。よかったら先に入りなよ。」 

俺が促すと、瞬は顔の前で手を振って 

「いや、俺は新参者ですから後でいいっすよ。吉岡さん、先にどうぞ。」 

と、言った。 

最初は嫌な奴だと思ったけど、結構律儀だししっかりしている。脱走計画も成功するか定かではないが、瞬がいなければ 俺には到底思いつかなかったことばかりだ。 

「あ、吉岡さん。」 

風呂に行こうとした俺に、いきなり瞬が声をかけてきた。 

「ん?」 

「いや、吉岡さんのその胸… やっぱりスゴいな。 

普通の女でもそこまでデカいヤツはなかなかいないっすよ。」 

「ああ。これね、アイツらの言い方を借りれば奇跡の胸らしいよ。」 

俺は自嘲気味に言い放った。 

「ちょっと、生で見せて下さいよ。」 

「な、なんでだよっ!」 

「良いじゃないっすかあ、男同士なんだし。 
それとも、気持ちも女の子になっちゃったんすか~?」 


「バカ言うな! どうせ、今から風呂入るとこだし、見たきゃ見ろよ!」 

瞬の誘導にうまく乗せられてしまった俺は、その場でセーターを脱ぎ、ブラジャーを外して、胸をさらけ出してやった。 

「うわっ!! やっぱりすげー!!」 

瞬は俺の胸を見て歓声を上げた。 

そして、気がつくと、瞬の手が俺の胸を触っているではないか! 

「あ、ちょっと触らせて下さいね」 

触りはじめてから俺に聞いてきやがった。 

「バカっ、やめろ!」 

俺は体を後ろに仰け反らした。 
だが、瞬はまだ俺の胸を触っている。 

「わあ、柔らかいっすね!色んな女の胸揉んできたけど、吉岡さんのが一番感触良いっすよ。」 

「ちょ、ちょっと…」 


瞬が、俺の乳首に指を這わせた瞬間 

体に電気のようなものが走った。 

「あっ…」 

俺は喘ぎ声を出した。 

もう… 自分では抑えることが出来なくなっていた。 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

NH大戦争

フロイライン
ファンタジー
呪詛を家業として代々暮らしてきた二階堂家。 その二十六代目にあたる高校二年生の零は、二階堂家始まって以来の落ちこぼれで、呪詛も出来なければ、代々身についているとされる霊能力すら皆無だった そんな中、彼の周りで次々と事件が起きるのだが…

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指すい桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

W-score

フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。 優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

聖也と千尋の深い事情

フロイライン
BL
中学二年の奥田聖也と一条千尋はクラス替えで同じ組になる。 取り柄もなく凡庸な聖也と、イケメンで勉強もスポーツも出来て女子にモテモテの千尋という、まさに対照的な二人だったが、何故か気が合い、あっという間に仲良しになるが…

入れ替われるイメクラ

廣瀬純一
SF
男女の体が入れ替わるイメクラの話

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...