ニューハーフな生活

フロイライン

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饗宴

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冴木さんに続いて、ワタシもふらつきながらもシャワーを浴びた。

シャワーを終え、浴室を出ると、冴木さんが胸にバスタオルを巻いて立っており

「お疲れ様

拭いてあげるわ」

と、言って、ワタシからタオルを受け取り体を拭いてくれた。


「やっぱりおっぱい大きいのね」


「そんな事ないです。
冴木さんに比べたら…いえ、比べるのもおこがましいです。

それに、すっぴんも綺麗すぎて…」


「フフッ

褒め上手ね。
西村クンて…

あ、もうここならユキちゃんて呼んでもいいよね?」


「はい…」


「ユキちゃんの方が可愛くて素敵よ」


「いえ、ワタシは全然…」


「はい、拭けたわよ」


「ありがとうございます…」


「じゃあ、もう遅いし寝よっか」


「はい。色々すみませんでした」


「気にしないで。
ワタシが勝手にやったんだし、それに…」


冴木さんはそれ以上は言わず、タオルを外すと、ワタシの手を取ってベッドに入った。


ダブルベッドといってもビジネスホテルのやつなのですごく小さい。

つまり、一緒に寝たら体が触れてしまうのだ。


それに…


冴木さんはワタシに体を寄せてきて、ぎゅっと抱きしめてきた。


「!」


当然、ワタシはビクッてなった。

でも、かまわず冴木さんは、そのままワタシに覆い被さるようにして、顔がワタシの顔の真ん前まで来てしまったのだ。


もう、ここまで来ると、何をするかはわかりきっていた。


冴木さんは迷う事なく、ワタシにキスをしてきた。


いや、するシチュエーションではあったけど、まさかホントにしてくるとは…


でも…

何なの?コレ…


冴木さんの唇の柔らかさ

そして、ニューハーフ特有の繊細さと激しさの間にある感じ

舌を絡め合っていると、あまりの気持ちよさに、ワタシの呼吸が乱れてきた。


キスを終えると、ワタシはハァハァいいながら、冴木さんに質問した。


「冴木さん…

どうして?」


「ごめんね

ダメだとは思ってたんだけど、ユキちゃん見てたら我慢できなくなっちゃってね」


冴木さんは笑みを浮かべながらも、少し興奮している感じがした。


「じゃあ…」


「好きよ、ユキちゃん」


ワタシの心に稲妻のようなものが走った。


それと同時に、自らの心に課したリミッターが外れ、ワタシは冴木さんの豊満な胸に顔を埋めた。

「冴木さん
ワタシも好きです!」


と…


1.元々男としての生活に疑問を感じていなかった

2.つまり性自認は男性であり、恋愛対象も女性であった

3.女装してみたら、思いの外キレイでハマってしまう

4.エスカレートして女性ホルモンを始め、去勢手術まで受けてしまう

5.男性とセックスをする。抵抗感は湧かず、すんなり受け入れる

6.その後で女性ともセックスを初めてする。
性欲はないが、元々異性愛者だった為、愛情自体はある

ワタシの現在地はこんな感じで、男として生きようと決めていたんだけど…
冴木さんという異色の相手に、ワタシの心は大いに掻き乱されてしまったのである。
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