ニューハーフな生活

フロイライン

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nostalgic love

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「えーっ!

ユキちゃんなの!?」


スーツ姿で現れたワタシに、swallowtailの先輩方が集まってきて歓声を上げた。


「皆さん、お久しぶりです。」


ワタシは顔を熱くしながら頭を下げた。
男装してることが恥ずかしくて。



「ユキちゃん、久しぶりね
元気にしてた?」


「ママ…」


ワタシがこの世界に入るきっかけとなった美咲ママがニコッと笑って、みんなの後ろから声をかけてくれた。


「ママ、もう体調は大丈夫なんですか」


「ええ。
あの時は色々と迷惑かけて本当にごめんね。

もう、すっかり元気になったわ、」


「それはよかったです。

お店辞めてからも、ずっとママの事が心配で。」


「ワタシの方はもう大丈夫。

それより、ユキちゃん
男子モードで頑張ってるのね」


「はい。
と、思ったんですけど、去勢しちゃってるし、結局女ホルもやめれないし、完全に男には戻りたくないってのもあって、髪も長めです。」


「ホントだね。
服を着替えるだけで十分女子に戻れるじゃない。」


「そうなのよ。
ユキちゃんのフラストレーションが溜まってるって事で、お店に連れてきたの。」

ユウさんは、そう言ってワタシの方を見て、ニヤッと笑った。


「じゃあ、一日だけの復帰していく?」


「えっ

ワタシ?」


「たまには気分転換しないとね」


「でも、ワタシ、こんなカッコだし
化粧品も持ってきてません」


「下着も含めて全部揃ってるよ。
ワタシのでよければ」


「ワタシの使ってくれてもいいよ。

あっ、ブラはキツイかもしれないけど」

ママの横からユウさんが口を挟んできた。


「えっと、それじゃあ…
お言葉に甘えて…」


ここに来るってなったときから、ワタシはこういう展開になる事を期待していたのかもしれない。


ワタシはやっぱりスカートを履きたいし、ブラも着けたい

化粧もしたい

髪も伸ばしたいのだ


昂る気持ちを抑えながら、ワタシは控え室に行った。

ユウさんとママが付いてきてくれて、女子に変身するアイテム全てをワタシに与えてくれたのだった。


「髪の長さも十分だね。
ワタシがセットしてあげるわ」

髪のセットはユウさんがしてくれた。

女子としてはショートだけど、男子としてはまあまあ長め。
迷ったけど、髪を残しといてよかったあ。


下着と服はママとユウさんにそれぞれ貸していただいて、メイクは自分でした。


鏡に映るワタシ…


そう


ニューハーフ時代のワタシが目の前にいる。


これがワタシがなりたかった姿だった。


こんなに早く、男である事を放棄しちゃうなんて…


仕方ないのかなあ
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