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超弩級
しおりを挟む命の旗を振り回して。
ここにいるよと叫び続ける。
疲れたし、もうやめたい。
でもやめる事はできない。
人生の中でこれ以上辛い事が他にあっただろうか。
今にも力尽きてしまいそうだ。
けれど、倒れない。
気力でもちこたえる。
何かあった時は、旗をみてぐっと答える。
気持ちを固くして、気合いを入れる。
全ては生き残るために。
遭難して、無人島に流れ着いた。
遠くには船が通るけれど、近くにはまったく来てくれない。
このままだと、遠からず死んでしまうだろう。
だから、そうなる前に、足掻くのだ。
同じように流れ着いていた布を、同じく流れ着いていた木の枝に括り付けてふりまわす。
私はここにいるよと、体全体で叫ぶように。
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