ニューハーフな生活

フロイライン

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自分の現在地

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家に帰ってきたワタシ達は、食事とお風呂を済ませて、寝室に入った。


「ユキ、今日はありがとうね。」


「ううん。ワタシも志水さんに会えてよかったよ。
すごく良い人だね。」


「うん。
私の自惚れかもしれないけど、お父さんも楽しそうにしてくれたし、これからは頻繁に帰ってあげなきゃって思ってる。」


「そうだよ。
沙耶香が志水さんのこと、お父さんて呼んだ時は、ワタシ感動しちゃって泣きそうになったもん。」


「何よ、ソレ
なんでユキが泣いちゃうのよ」


「玉無しだから、情緒が安定しないの。
許して」


「うん、許す」

沙耶香はそう言うと、声を出して笑った。


「ユキ、私といてくれてありがとうね。

今、私って一人じゃないんだって思うと…

あれ?涙が出てくる

なんでだろう」

そして、今度は泣き出した。


「もう、泣いちゃダメだよ」


「だって…

ユキ、愛してる
これからもずっと私のそばにいてね…」


「うん。
こんなオカマだけど、これからもよろしくね。
愛しの沙耶香ちゃん」


ワタシと沙耶香は抱きしめ合ってキスをした。

外に聞こえたり、妹の乱入のおそれがあるのを承知で、その後セックスをした。

性的欲求は相変わらず湧いてこないけど、精神的な欲求はすごく高まり、沙耶香のカラダを欲していた。

性的欲求…

ホントだったら女性ホルモンをやめたら、永久不妊は治らないけど、性的な欲求とかの機能は戻るはずだった。
でも、ワタシはタマが無いからそうはならない。
タマって大事なものなんだって、今さらながらに痛感してる。



ワタシはそれからしばらくして女性ホルモンの注射を再開した。

何故なら、目に見えて自分の体調が良くなくなり、この若さで更年期のような症状が出てきてしまったからだ。

このカラダでは、一生女性ホルモンを摂取しないとダメって事…
悲しいけど、これが現実
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