165 / 200
良き理解者
しおりを挟む
「幸洋君
私自身、君のような存在に理解がある方だと思う。
だから、沙耶香ちゃんが君と一緒になりたいと思っているのなら、喜んで応援させてもらうよ。」
「ありがとうございます…」
「一つだけ聞いていいかい?」
「はい、何でも。」
「体の状態はどうなってる?」
「今は女性ホルモンの投与をやめています。
それと、去勢…睾丸は前に摘出してしまったんで、今はタマ無し状態です。」
「そうか。
じゃあ、子供は作れないんだね」
「はい。
多分、タマがあっても、けっこう長い間女性ホルモンの投与を受けてたんで、永久不妊になってたと思いますが…」
「そうか。
でも、大変だね。せっかく男に戻って女性と結婚しようとしてるのに、そういう衝動が湧いてこないのは。」
「よくご存知で…
一応、沙耶香さんも理解してくれてますので、その辺はまあ…」
「あとは、また君が女性に戻りたくなった時、どうするかだね。
そのときは包み隠さずに、正直に沙耶香ちゃんに言う事だよ、自分の気持ちを。」
「はい。
そうはならないと思いますが、そのお言葉を肝に銘じておきます。」
「なかなかこういう話は親しい人にも言えないと思うが…
私も大した役には立てないが、話を聞くぐらいは出来るし、君の気持ちを汲み取る事も出来ると思うよ。
悩むことがあったら、何でも言ってきなさい。」
「ありがとうございます。
すごく嬉しいです…
マジで相談させていただきますので…」
そのとき、玄関のドアが開き、沙耶香が袋を下げて帰ってきた。
「ただいまー
買ってきたよー」
「わざわざすまないね。」
「二人で何を話してたの?
どうせ、人見知り拗らせてずっと黙ってたんじゃないの?」
「そうでもないさ。
幸洋君に、私とお母さんの惚気話を聞いてもらってたんだ。」
「へえ、そうなの?
ユキ」
「うん。
素敵なお母さんだったって」
「お母さんも、人生の最後に素敵な旦那さんと巡り逢えて幸せだったと思うわ。
お父さん、ホントにありがとう。」
「いや…
私の方こそ。
私にはもったいないくらいの女性だったよ。」
ワタシと性癖の話をしてたのに、沙耶香が帰ってきた途端、しんみりとした話にシフトチェンジするなんて…
この志水さんて人、なかなかのツワモノだ。
私自身、君のような存在に理解がある方だと思う。
だから、沙耶香ちゃんが君と一緒になりたいと思っているのなら、喜んで応援させてもらうよ。」
「ありがとうございます…」
「一つだけ聞いていいかい?」
「はい、何でも。」
「体の状態はどうなってる?」
「今は女性ホルモンの投与をやめています。
それと、去勢…睾丸は前に摘出してしまったんで、今はタマ無し状態です。」
「そうか。
じゃあ、子供は作れないんだね」
「はい。
多分、タマがあっても、けっこう長い間女性ホルモンの投与を受けてたんで、永久不妊になってたと思いますが…」
「そうか。
でも、大変だね。せっかく男に戻って女性と結婚しようとしてるのに、そういう衝動が湧いてこないのは。」
「よくご存知で…
一応、沙耶香さんも理解してくれてますので、その辺はまあ…」
「あとは、また君が女性に戻りたくなった時、どうするかだね。
そのときは包み隠さずに、正直に沙耶香ちゃんに言う事だよ、自分の気持ちを。」
「はい。
そうはならないと思いますが、そのお言葉を肝に銘じておきます。」
「なかなかこういう話は親しい人にも言えないと思うが…
私も大した役には立てないが、話を聞くぐらいは出来るし、君の気持ちを汲み取る事も出来ると思うよ。
悩むことがあったら、何でも言ってきなさい。」
「ありがとうございます。
すごく嬉しいです…
マジで相談させていただきますので…」
そのとき、玄関のドアが開き、沙耶香が袋を下げて帰ってきた。
「ただいまー
買ってきたよー」
「わざわざすまないね。」
「二人で何を話してたの?
どうせ、人見知り拗らせてずっと黙ってたんじゃないの?」
「そうでもないさ。
幸洋君に、私とお母さんの惚気話を聞いてもらってたんだ。」
「へえ、そうなの?
ユキ」
「うん。
素敵なお母さんだったって」
「お母さんも、人生の最後に素敵な旦那さんと巡り逢えて幸せだったと思うわ。
お父さん、ホントにありがとう。」
「いや…
私の方こそ。
私にはもったいないくらいの女性だったよ。」
ワタシと性癖の話をしてたのに、沙耶香が帰ってきた途端、しんみりとした話にシフトチェンジするなんて…
この志水さんて人、なかなかのツワモノだ。
3
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
男子中学生から女子校生になった僕
葵
大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。
普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。
強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる